脳は、ウソとホントの区別がつかない
レモンを想像するだけで、耳下あたりのあごがキューっと痛くなって、じわーっと唾液が分泌される。
実際には食べていないのに、である。
つまり脳は、本当にレモンを食べたかどうかの検証をする前に、食べたときのことを思い出して勝手に唾液を分泌させてしまうのだ。
大学生のころ読んだ本に書いてあり、当時の私にとっては衝撃的事実だった。
レモンを想像して、条件反射で唾液が出るなんて、そんなに驚くことか?と思うかもしれない。
脳機能の仕組みをくわしく説明すると難しいことばがたくさん出てくるので割愛するが、とにかく重要なことは「脳は、ウソとホントの区別がつかない」ということなのだ。
自分の発したことばに対しても、ウソかホントかに関係なく、脳が反応してしまう。
さらに脳は「主語」の存在も理解できない。
例えば、「あいつ、まじブスだよね」とことばにしたとき、脳の中では
「アイツ、マジブスダヨネ」→「アイツ?ヨクワカラナイ。トニカク、マジ『ブス』!マジ『ブス』!!」
という風に『ブス』の単語だけを受け取り、自分が『ブス』と言われたときと同じホルモンが脳内で分泌されてしまうらしいのだ。
これって恐ろしすぎる機能だと思いませんか。
こう言っちゃなんだけど、つまり、つまり、、
脳ってちょっとアホなのだ。
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脳のちょっとアホな機能から『言霊』という概念が生まれたんだなぁと、腑に落ちた私は、それから「口ぐせ」をとても大切にしている。
心がささくれだって、悪口やぐちを言いたいときはいっぱいあるし、実際言ってしまっても、最後は必ず良いことばで締めくくるように意識している。
だってこれはスピリチュアルな精神論なんかじゃなく、脳科学が実証してる事実なのだから。
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もし、ひどく心も身体も疲れていて、家族や友人など、自分の大切な人になかなか優しいことばをかけてあげられないとき。
「こんなにがんばっているに、なんで感謝されないの!?」と思ってしまうような心境のとき。
もう自分のためだけに、周りの人に優しいことばや感謝のことばをかけるのだ。
どんなに相手を傷付けようとして、責め立てようとして罵っても、脳のアホのせいでぜんぶ自分に返ってくるのなら、言うだけ損なのである。
この機能を知った上で、さらに自分を痛めつけるようなことばを発してしまう人は、脳よりもっとアンポンタンか、究極のドMだ。
それを自覚しているならどうぞ好きなだけ暴言を吐きまくれば良いかと思う。
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アホアホ連呼してしまったけれど、これってすごくハッピーな機能でもある。
だって妄想と現実の区別がつかなくなるということだから。
初心者には大それた妄想なんて難しいかもしれないけれど「私って、結構イケてない?愛嬌ある顔だし、どちらかと言えばモテるわよね。運も良い方だし。いやあ、幸せな人生送ってるわ、ホホホ」くらい思っても罰は当たらないし、本当にそんな人生に近づいていくのだ。
自分のちょっとアホな脳みそくんに感謝しつつ、今日も『言霊』を信じて前向きに生きていこうと思う。
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