(#42)新人の短編小説家は専業で食べていけるのか?
【初めましての方へ】
様々な娯楽の選択肢に溢れ、シェアが分散される昨今。
『プロ作家になるのは難しく、プロ作家として食べていくのはもっと難しい』
と言われて久しいです。
そんな今の時代に、140字小説にて商業デビューを果たした新人の物書きが、仕事を辞めて専業で食べていくことを目指す、そんな予断を許さない日々を、ほぼ毎日綴っております。
【本文】
昨日、担当編集者さんとリモート打ち合わせをしました。
4時間かかりましたが、なかなか落とし所が見つからず、情けないことに私の方から「頭が回らなくなってきたので、仕切り直しさせてください」と一旦その場を終えることにしました。
そして一晩、じっくり考え直しました。
どこまで言っていいのか、匙加減がわからずおっかなびっくりなのですが、あまり曖昧にしていても、読み物として面白くありませんね。
何の打ち合わせかと言うと、次の出版物に向けた新しいネタの打ち合わせです。
そして今朝、再打ち合わせにて、良い感じにまとまりました。
あとは、手を動かすだけですね。
こういうことをしていると、まるで作家のようです。
私はまだ、何も賞を獲っていませんし、140字という超短編小説集と、そこに載せた8000文字ほどの短編小説しか、まだ商業ラインに乗せていません。
つまり、長編小説ではデビューできていません。
ですので、心の中では作家を名乗る事に抵抗を感じる部分があります。
本当は、小説家専業で食べられるようになった時、胸を張って小説家を名乗りたいのですが、それはさすがにハードルが高すぎるかもしれません。
それを条件にしてしまっては、プロ小説家を名乗れる人はほんの数%まで激減してしまうと言われているからです。
そもそも、考えてみれば「小説家専業で食べていく」もかなり曖昧です。
小説家の仕事は、対談だったり、帯のコメントだったり、あとがきや解説執筆だったり、収入源は小説の印税以外にも多岐に渡ります。
漫画原作だったり、新書やエッセイを出されている方もいらっしゃいます。
今の時代なら、私のように、サブスクの支援を受けている方も多いはずです。
「純粋な小説印税だけで食べていけてる者が、真の専業小説家だ」としてもよいのですが、「どこからがラノベか?」議論と同じくらい、詮無い話ではあります。
もう少し気楽に名乗ったり、自重したりしようと思います。
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