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もう会えない歯科衛生士との思い出、そして虫歯と戦い続ける会社員の口腔ケア

こんにちは。豊穣です。

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いつも思いつきで書いているので、たまには投稿企画(#いい歯のために)に参加してみようと思います。
前半はエッセイというか思い出、後半は自分のケアについて。




もう会えない歯科衛生士のシブヤさんとの思い出


■衛生士のシブヤさん

シブヤさんは私が大好きだった歯科衛生士さんだ。
大学3年生の時から1年半ほどお世話になった。

その歯科医院は日曜に診療しているありがたいクリニックで、土曜の夜中に歯が痛くて動けなくなってしまい、その次の日の日曜に飛び込んだ。

その歯の痛みで絶望していた日曜の午後、シブヤさんと会った。


シブヤさんは快活で、明るい髪のショートヘアで、目がぱっちりとした、おそらく30代半ば位の女性だった。

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シブヤさんは私が20歳を過ぎているのにもかかわらず、

「えらいね~!」

「がんばってるよ~!」

「あともうちょっとだからね!!」

「はいがんばった~~!」

とすごい優しく声をかけてくれる。

そしてクリーニングが容赦ない。結構痛い。

でもシブヤさんにクリーニングしてもらった時は本当にきれいになる。
つるつるの歯で数日間過ごす。

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■治療以外でも歯医者に通うように

そこはクリーニングで歯科衛生士を指名できた。

今まで適当に歯医者に通っていた私は、人生で初めて歯科衛生士を都度指名して通うようになった。治療もあったけど。

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シブヤさんはよく話を聞いてくれて、よく喋ってくれて、よく笑ってくれた。
歯医者では珍しく、雑談をしながら治療とクリーニングをしくれた。

通っていた時期は就活の頃で、
会社説明会のこと、OBOG訪問のこと、面接のこと、だらだらしゃべった。

『こんなことがあった、○○が面白かった、○○がびっくりした、○○が緊張した・・・』

シブヤさんはどれも適当に受け流すことなく、笑いながら聞いてくれた。


コロナ禍でバイト先・大学のゼミ以外の人、就活で会う人以外と話すことがほとんどない時期に、とてもありがたかった。


治療だけでなく、クリーニングでも歯医者に通う習慣ができた。


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■その日は突然に


シブヤさんはある日突然いなくなった。


体調を崩して、仕事を辞めたらしい。

ある日、受付でそう告げられた。

その日は「そうなんだ」で終わったけど、後からじわじわ辛くなった。
その次のクリーニングの終わりに確信した。

『うん‥‥結構ショックだな‥‥』


割とショックで、その歯科医院に数ヶ月行けなくなった。


シブヤさん、いつから体調悪かったんだろう。


結局その歯医者は1年ぐらい通ったけれど、引っ越しを機に行かなくなってしまった。
だってもう渋谷さんいないし。


その後は歯医者を色々変えた。たまにブラッシングのレクチャーがとても丁寧な衛生士さんにあたったりもして、結果的に歯医者を変えてよかったのかもしれない。

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でもやっぱり、歯医者に通うたびに「シブヤさんに会いたいなぁ」と思うときがある。


こっそりネットで名前を検索したこともあったけど、もちろんヒットしなかった。
というか、下の名前を知らないから探せなかった。
「シブヤ」の漢字もどれだかわからない。
もう歯科衛生士を辞めてるかも。


でも、当時の自分にはLINEを交換するとか、手紙を送るとか、そういった発想は微塵もなかったから、本当に一期一会だったんだなと諦めるしかない。

じわじわと、たまに悲しくなる。

■別れても、会えなくなっても、見えずとも

この記事は全くオチを考えずに書いている。
でも書いている中で、自分の好きな短歌を思い出した。

《別れても 会えなくなっても 見えずとも 一度出会えば ずっと祝祭》

中村森『太陽帆船』より


そうだな、偶然会えたこと自体が祝福なのだと思う。


シブヤさんともう出会えない悲しみと、会えたこと自体の祝福を天秤にかけたときに、わたしにとって、悲しみことよりも会えた喜びの方がずっとずっと大きくて、あたたかい。


だから、会えない悲しみも受け入れる。

だから、今何をしているか、元気でいるかどうかわからなくても大丈夫。

だから、「どうか、お元気で。」とだけ祈り、記事を書き続ける。

出会いと別れの季節の春に咲く実家のユキナヤギ。
これまで名前を覚えることができた衛生士はシブヤさんだけだった。


口内トラブル連発の豊穣がたどり着いた口腔ケア


口腔ケアの話に移ります。
こんなにシブヤさんのもとに通ったのも、豊穣の歯がよわよわなのが原因です。
でもそういえばここ2年ぐらい、虫歯ができていない。

元虫歯エリートの豊穣が、20年ちょっとかけてたどり着いた口腔ケアを書きます。

■豊穣の過去実績

✓奥歯全て虫歯の治療済み
✓歯の痛みで日曜診療可能なクリニックを探しまくって飛び込む
✓神経をとる
✓「虫歯の赤ちゃんがいますね〜」を年1回は聞く
✓クリーニングで毎回出血
✓口内炎がかなりできやすい。1回に2つとか。
✓多分、歯を磨くのが上手じゃない。「磨くの上手ですね」と言われるようになったのは23歳位から。
✓歯医者で麻酔しすぎてあんまりもう怖くない


紛うことなき「口内トラブルができやすい」体質。さいあく。

しかも今年から歯列矯正を始めた。歯磨きの難易度が爆上がりしている。
でも2024年の秋の今はどうにか落ち着いてる。


必要なのは、「定期的なプロのケア」と「自分のケアの技術の向上」、それに尽きる。

■3ヶ月に1回はクリーニングに行く。そしてたまに歯医者を変える。


「歯医者をたまに変える」って言うところがポイントである。

衛生士さんのクリーニングそのものが人によって結構違うし、ブラッシングのレクチャーも本当に歯医者によって違う。
担当が変わると全然アドバイスも視点が変わる。

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たまに自由診療の歯のクリーニングをめちゃめちゃ勧める歯医者とかがあって怖い。

10,000円かけて歯をクリーニングするのって富豪過ぎる…

でもプロに磨いてもらうのをサボると、すごく歯石がたまる実感があるから難しい。


結局正解はわからないけど、私はいろんな人に歯を見てもらうのは合っているなぁと思ったし、歯磨き技術がこの5年で向上した気がする。

■歯磨き粉は多くつける

幼少期、親には「あんまりつけすぎるな」と言われていた。
けど同居人に「豊穣は歯磨き粉の量が少ないね」と言われてからガッツリつけるようになった。

なんかたくさんつけた方が気分がいいし、よく磨けている気がする。

この際に調べたら、歯磨き粉の推奨量が昔と今で変わってた。

【記事の要約】
フッ素入りの歯磨き粉の適量は1回1グラム程度。歯ブラシの毛先の2/3以上が目安。

■口腔洗浄機を使う


矯正しているのもあるけれど。
パナソニックのジェットウォッシャードルツを使うようになった。

豊穣のドルツさん。優れもの。

使ってから、明らかに歯の汚れが取れるようになった。
弱った歯茎から容赦なく血が出る。
「いつの?」っていう食べカスとか出てくる。

ドルツはいつも安定して、容赦なく歯間に水流をぶち込んでくれる。
歯が痛くなることが減った気がする。

■マウスウォッシュを習慣に

外出前とか特定の時に使う。
なぜか数年前ぐらいから習慣になった。
あ、就職して出勤するようになってから気になったのかも。

補助的なツールなのだろうけれど、口腔内を意識するみたいな点で自分にいい感じに働いているなぁと思う。

■【結局】良い歯科衛生士さんに会う

すいません。やっぱりどれだけ書いてもやっぱり、シブヤさんにメンテナンスをしてもらった時が、1番歯が綺麗な気がしてきました。


「今日めっちゃ歯きれいじゃん。どうしたん?笑」

って言われたその日はうれしくて、次の歯医者前は頑張って歯を磨く。

「ここ、全然みがけてないよ〜ん」

て言われた月は奥歯だけめっちゃ磨いたりした。

やっぱりシブヤさんに会いたい。おしゃべりしたい。

渋谷さんなら、クリーニングが1回15,000円と言われても年に数回ならギリギリ行ける。全力できれいにしてから向かっちゃう。

そう思えるような衛生士さんに会えたならば、どんな人もきっと綺麗な歯のままでいられる気がする。


鏡を見ながら、奥歯をちゃんと見ながら、歯を磨くから。

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10年前とかに比べたら、ずいぶん口腔ケアが上手くなったなぁと思う。

でも歯医者には、できることなら通いたくないよね。でもそれは病院全般に当てはまるね。

でも私は歯医者だけは、歯が弱いことを自覚しているから通っている。

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さいごに。
この記事を書きながら、すこし気持ちの折り合いがつきました。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。

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おしまい

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