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延命治療

前回の記事から2ヶ月が経ってしまいました。田んぼ作業の忙しさと子どもの寝かしつけを言い訳に、完全にサボっていました。

この2ヶ月で世の中は新型コロナウイルスで大きく変わり、その間に、前回の記事に書いた『後半真っ暗漫才ライブ』も泣く泣く中止にしました。(悔しくて本当に泣きました)

同時に、3月末に親父が「骨盤内膿瘍」を発症して入院・手術するという予期せぬ出来事が起きました。結果、田植えまでの準備【すじまき(種まき)→田起こし→しろかき】を完全に親父不在で行なわなければいけないという、齋藤家的緊急事態宣言が発令されました。4月のイベント仕事は全て飛んでしまったため、良いのか悪いのか農作業に専念の毎日でした。

そして、親父が田植え直前に退院できて、弟妹にも手伝いに来てもらい、無事にゴールデンウイークに田植えが終わりました。今は少しだけ落ち着いています。(子守りの毎日です)

その間に決まっていたイベントが次々と中止になりました。毎年委託いただいてた夏祭りなども中止になりました。8月までの全ての仕事がきれいさっぱり無くなりました。9月以降もどうなることでしょう。

まず降りかかってきた問題は「目の前の支払いをどうしよう」でした。

中止イベントの損害金(宣伝費など)の支払いもあったし、固定費(一番は僕の給料)なども必要だし、かといって会社の貯金があるわけでもなく…(心底反省)。そこで…「融資」を受けました。つまり借金をしました。親に借りたことはあっても(何度も)、銀行からお金を借りたことはなかったので(ローンも)、実は人生初の借金でした。

会社設立10年で「一度も借りたことが無い」のは珍しいそうで、銀行担当者にも驚かれましたが、親父が完全現金主義だったので(親父は家も車も現金購入)、「借金=悪」という価値観で育ちました。なので、高級外車が買えるほどの借金は、なかなか勇気がいりました…。手にしたことが無い金額が書かれた契約証書にハンコを押すときは、逆にそれはそれでなんだか大人になった気分にもなりましたが。

そして次の問題は、「これからどうやって生きていこう」です。

基本的にイベント会社は、①受注 ②主催 のどちらかで成り立っていますので、どちらもできなくなって売り上げが無くなってしまったら、普通に考えたら廃業です。半年なのか、1年なのか、いつ終息していつイベントができるようになるのか、予想すらできません。

しかしながら…うちの会社には社員はいませんし、自宅が会社なので家賃もかかってません。最低限の僕の給料(=家族を養える生活費)さえ工面できればなんとか生き延びていけます。

幸いなことに、兼業でお米を作っています。定期出店している東京や神奈川の農産物マルシェも中止になっているため(再開も未定)、お米は余るほどあります。 そこで、僕が家族で作っている特別栽培米コシヒカリ「う米」をリターンにして、クラウドファンディングをすることにしました。(今回はクラウドファンディングという形を借りて実質はお米販売をしているような感じです)

実はすでに第1弾募集は終了し、支援者数63名・総額316,180円のご支援をいただきました。そして現在第2弾募集中です。

『新潟コシヒカリを食べてもらって中止イベントのリベンジをしたい!』
https://camp-fire.jp/projects/view/267729

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自分で食べるのもよし、父の日や出産祝いの贈り物にするもよし、はたまたひとり親支援の寄付にするもよし。ぜひご支援いただけると幸いです。
(宣伝かよ!)

ところで…
今回のコロナ禍において、経営者はおおまかに3つに分かれたと思います。

①業態転換、新規事業の【攻め】
②オンライン化やテイクアウト化などの【守りつつ攻め】
③じっと終息を待つ【守り】

僕が選択したのは③でした。

イベント会社は何もできないんだから、何もしない。ぐっと耐えて、じっと待つ。終息後すぐ猛ダッシュできる準備をしておくことを前提に。

融資の借金とクラウドファンディングの支援金(お米の売り上げ)で、しばらくは細々と生き延びてやろう思います。

農業を今まで以上に頑張ったり(代替わり?)、いろいろと勉強をしたり(資格?)、子どもたちとの時間を大切にしたり(イクメン?)。

そして、コロナが終息したら、死ぬ気で、全力で、取り返します。

Dead or Alive。生きるか、死ぬか。

(そんな大げさなことでもない)

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