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【報告】保育施設見学ツアー@笠岡

11月7日に保育施設見学ツアー@笠岡を開催しました。突然の見学依頼を受けてくださった富岡保育園のみなさんはもちろん、参加してくださったみなさんも本当にありがとうございました。

当日も説明させてもらいましたが、この見学ツアーは見学以外にも実際に集うことで関係を深めていくことも目的としています。悩んだときに「あの人に相談してみよう」「あの園の取り組みを参考にしてみよう」と思える相手がいると本当に心強いです。いろんな地域の人と出会う機会としても、この見学ツアーを活用してもらいたいです。

○ 富岡保育園の環境

午前中は園見学をさせてもらいました。江戸時代の建物をフル活用して保育を行ってきただけでなく、現状に満足することなく保育実践改革を進めてこられた富岡保育園はとても刺激的でした。
地域の人が自由に利用できる私設公民館「とみほ村文庫」、村上副園長専用の保育LABOはとても羨ましい環境です。このような多様な場が保育園にあるのも、園全体を「村」と考えると不思議ではないのかもしれません。

見どころがたくさんあり過ぎたため、ここで紹介するのはほんの一部だけにしておきます。気になった方はぜひ実際に見学してみることをオススメします。子どもの遊びの環境の工夫、多様な関係づくりの工夫、地域の方を保育に巻き込む工夫など、たくさんの刺激を受けるはずです。何よりも人口減少地域において地域全体で子どもを育てていく1つの形を見ることができます。

保育園の入口には「どうぞのかご」が。駐車場でとれた柿がたくさん入れてありました。
園舎とは思えないけど園舎の一部です
この階段箪笥は職員用ロッカーだそうです
木や石、ビールケースなどを使った遊びが展開される園庭
食事の様子
私設公民館「とみほ村文庫」
園の屋根裏に眠っていた長持が職人さんの手によってテーブルに
村上副園長の第2の自宅(?)保育LABO
保育LABOの中は心地よい音楽が流れ、コーヒーのいい香りが漂っていました
今回の見学者のために急きょ作ってくれた「とみほ村WORLD MAP 2022」

○ 富岡保育園より

今回の見学ツアーの感想が富岡保育園から届きました。

“人と人”さらには“志と志”が、掛け合わされるとき、それは大きな学びにつながるんだと確信した見学会でした。全国浦々から辺境の地、岡山県笠岡市富岡保育園へ足を運んでいただけたこと、誠に感謝しております。
2017年からはじめた当園の保育実践改革も、今期は第二次に突入していました。その時期に、保育の質の向上に努めておられる諸先生方とディベートすることができたことは、実践の経過や目的などへの振り返りとなりました。そしてあらためて現場保育者たちへの尊敬と感謝の気持ちをもつ機会にもなりました。
今後も全国の保育への“情熱”をもつ様々な方たちの“ご縁”がつながり合い、風通しの良いネットワークができることを願い、また富岡保育園もその一端になれるよう、精進したいと思います。
このたびは、貴重な機会をくださり本当にありがとうございました。またいつでも気軽にお立ち寄りください。そして次回は是非、自慢のワンコインランチをお召し上がりください。お待ちしておりますね。

これ以外にも当日のことについて村上副園長がブログに書いておられます。11月8日「これからもどうぞごひいきに」をご覧ください。


○ 参加者の感想

最後に参加者のみなさんから届いた感想を載せておきます。それぞれの視点がおもしろかったりするので、ぜひ読んでみてください。村上副園長の行動力に刺激を受けた方は多かったようです。

遊ぶ時間が長いのに、子ども達が集中して遊んでいるのが印象的でした。園庭も真似したい所が多く、大変参考になりました。街の中に園があり、そこに子ども達と地域の方がある園という感じで、理想的でした。久しぶりの園見学でしたが、やっぱり現地に行ってみるのは良いですね。

本日は貴重な時間をありがとうございます。以前伺った時よりも別な変化があり驚きました。しかし、日々変化していく事が必要だという事もあらためて感じました。質問等に心よくお答えくださりありがとうございました。

心地良い雰囲気と環境の中、楽しそうな子ども達と先生方の姿が印象的でした。地域にある園として自園がどのようにあるべきか課題がありますが、富岡さんでの様々な方法を聞いて真似できることは取り入れてみたいと思います(村上先生の行動力尊敬します)。地域にとっても大切な場所だと思ってもらえるようになりたいです。楽しい時間をありがとうございました。今度は保育士さん同士の交流もぜひお願いしたいです。

とても素敵な空間に癒されました。職員の皆様もとても穏やかで、居心地のよい時間が流れていて、きっとこの環境が人を集めるのだろうなと思いました。村上先生のどんどん動いて吸収していく行動力!コミュニケーション能力にとても刺激を受けました。私も少しずつですが頑張ります! 自園の他のなるべく多くの職員にも見学させて頂きたいと思いました!またお願いさせてください!とても楽しかったです!ありがとうございました!

とてもゆったりとした時間の中で素敵な時間を過ごさせてもらいました。見学者に「すごいでしょ。気持ちいいんだよ。」と言うような笑顔を向けてくれる子。自然に近づいてきて優しく見学者に話しかけてくれる子」赤ちゃんを抱っこしながら、「この子はいつもあまり抱っこって言わないのだけど、眠い時とお腹空いた時は抱っこって言うんだよ。今はお腹空いて来たのかな」と言う近所のおじいちゃん。一人ひとりの遊びが保障され、ゆったりとして生活の時間が流れていると感じました。私自身も、その空間の中で心が開放されていく感じがあり、あっという間の楽しい時間でした。担当制はなく、暗黙の了解で保育・生活がおこなわれていると言うことでしたが、自園では、暗黙の了解によるヒヤリハットや怪我、抜け連携などがあげられています。その度に全体を見ている人が必要なのではないか・・・と言う話になります。しかし、今日の見学を通して保育者一人ひとりの意識の差が課題なんだなと改めて感じました。職員の様子を見てクラス担当を入れ替えていくと言うこれまでの富岡保育園のさんの取り組みが、全体を見ながら暗黙の了解で進められる保育の確立へと職員の意識が繋がっていったのではないかと思いました。また、地域の方とのつながりも上部だけの付き合いでなく、人間関係までわかっていく深さ・・・地域の人たちが園を信頼し、地域の一部であることが、わかります。今、地道に関係を作り始めている私たちにとって、私たちが目指したい地域との関わり方の見本を見せてもらった気がしました。私たちも打ち上げ花火のようなイベント的関わりでなく、こうしたしっとりつながっていける関係作りをしていきたいと思います。見学で終わりでなく、これからもぜひ、時々、保育の意見交換をするなどの機会があることを期待します。

地域の子育て拠点という位置づけだけではなく、地域のコミュニティスペースとしての保育園作りにとても感銘を受けました。また、その行動力を見習って行こうと思います。

園長、副園長、お二人がそれぞれの持ち味を生かしてできている園だと思いました。何しろよく考え合っていて、こうしよう!に向けて丁寧に取り組んでいる感じがしました。職員さんたちのこうしていこう!への協力も、対話の多さとお二人の人柄からできていることなんだろうと思います。そして、お二人と事務の方が若いのもいいのでは。柔らか頭ですすんでいっている感じがします。子どもたちがあれだけたっぷりと、大人の手を借りずに遊べていることはすごいことだと思います。固定担任をやめていても小さな子も安心して過ごせてる。村の空き地でみんなで遊んでいる感じ。昔の「うちの子」は我が家の子でなく村の子を指していたらしいですが、正にうちの子のそれぞれの今をみんなで守ってる感じがしました。室内環境もモノを減らしているところ、とのこと。子どもたちを見て考え、保育の仕方を絶えず更新していることもいいなぁ、と思いました。副園長先生のラボは何しろずるい!のひと言。いいなぁ〜を通り越して、ずる〜い!です。あそこもまたよく考え込まれていて、居心地が良さそうです。何処もかしこも居心地がいいって素敵です。あの空間と雰囲気、なかなか真似られないですが、活かせることを探していこうと思っています。ほんとうに、ありがとうございました。

企画や準備等ありがとうございました。久しぶりの感覚でした。また、下火になったとはいえまだ終息していないコロナ禍においてお邪魔させていただきありがとうございました。「古き良き時代の保育」(褒め言葉です)を思い起こさせてくれるような環境で、のんびりした時間を過ごすことができました。人と人との繋がりを作り出していく拠点となり得る可能性を実践通して学ばせていただきました。地域性に左右されるとは思いますが、個々の地域の実情に応じた拠点としてのあり方のヒントもたくさんありました。キーパーソンとなり得るかたと、一歩引いて支える方々とのチームワークと役割分担によるものだなーと勝手に解釈しております。多様性とは裏を返せば分断でもあり、分断されたコンテンツ同士の繋がりを生み出していくことがこれからの乳幼児の施設に携わる人々には必要なんだろうなーと、ふわっと思い浮かんだ次第です。どの方向性にベクトルを振るのかの決断を迫られてる感じです。なんだか研修報告のようになってしまいましたが、最後にまたもやお口が悪い発言を多々してしまい申し訳ありませんでした。あれでも押さえてたことだけは認識いただけましたら幸いでございます。

子どもたちがのびのびと遊んでいる様子を様々な場所で見ることができて満足しています。園庭で思い切り泥だらけになる遊びをしている時の表情がいきいきとしていて、先生たちが求めていた子どもたちの姿がよく分かりました。先生たちのゆったりと子どもを見守っている表情や姿勢も印象的です。使用していたお酒や醤油ケースもいいアイデアだと思いました。自園でも使って、子どもたちの反応を見てみたい……!と考えてしまいました。質問の時間にも丁寧に応えていただいて、ありがとうございました。時間をかけて今の保育環境を作り上げたことや、これからの課題を聞き、とても参考になりました。

お忙しい中をありがとうございました。皆様の熱い思いを直に感じることができました。参加して自分の園に置き換えて考える時間になりました。帰りの中で職員と保育について話し合い、有意義な時間となりました。園でも皆に投げかけ一緒に話し合いをしてみます。コロナ禍で、なかなか見学が難しくなりました。マンネリしがちですが、いい刺激になそんな時にこのような機会をつくって頂きありがとうございました。次回を楽しみにしています!

子どもたちが自分で遊びを選び、1人で、または友だちとじっくり遊んでいる姿がたくさん見られました。「ごちゃまぜ」がとても印象に残っています。保育士のチェンジなども通して、自園なりの「ごちゃまぜ」が出来たらいいなと思っています。見学させていただき、ありがとうございました。

自分自身の今一番の関心事、課題として考えている事が居心地感(そこに居ることで感じる心地よさ)です。富岡保育園の園庭やお部屋で過ごす子どもたちと大人たちが繰り広げる生活の中に、その「居心地感」を感じました。また、信念をもって続けることの大切さを強く感じました。器だけではない「人」の在り方を改めて考える良い機会にもなりました。どういう人で在りたいか、どういう人になりたいか。帰り道でも余韻に浸りながら考えました。富岡保育園関係者の皆様に心より
感謝申し上げます。

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