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描かないマンガ家

これは大名作ですよ。

マンガ好きの知人に貸そうと思って引っ張り出して、ついでに読み返してやっぱりゲロを吐きそうになるほど面白かったので感想文を。

何かをやろうとしてなかなか手が出せてない、一歩を踏み出せてない人の心をズタズタに切り裂く作品です。

半分ニートみたいな漫画専門学生(26歳)が、一流のマンガ家を目指して頑張る!

のではなく、頑張って一流のマンガ家になろうとしてる同級生とか友達の邪魔をしまくる作品です。

主人公本人は頑張らないです。ビックリする程。

なおかつ絵が下手。ビックリする程。

ただ口だけは達者なので一丁前なことは言えるんですよね。

で、そんな主人公の発言にちょっとだけ感化されちゃう周りの人々。みたいな感じです。入りは。

入りはギャグ漫画っぽいんですけど中盤から物語が動き始めまして、そこから精神エグりゾーンに突入します。

心の弱い方はヤラれてしまうかもわかりません。それくらいのリアリティ。

全7巻なんですが、このボリューム感がまた丁度良い。無駄が無い。

久々に読み返してみて気がついたのですが、もしかしたら作者の方の実体験に基づいて描かれた作品なのかもしれないです。勝手な予想ですが。

じゃないと説明がつかない程の説得力があります。

丁度この作品が連載されてた頃、ジャンプでは「バクマン。」が連載されてて、

『「バクマン。」の真逆を行ってるけど、こっちの方がリアル』と

称された「描かないマンガ家」。

是非ご一読ください。

読んでいただいてありがとうございました。退屈しのぎにでもなっていれば幸いです。