はむすたぁの部屋



暴力性が生を成しているように、純粋な非暴力が死を意味するように、純粋な暴力などあり得ないのだ。だから私はハムスターを壁にバンバンぶつける。「ばこんっ、どごっ。」壁にはもう穴が空いている。塞ごうと努力しても、また穴が開いてしまうから、諦めた。いつか、どこかで、僕の中でバランスが崩れてしまったようだ。暴力性を取り戻すために今日もぶつける。「ばんっ、ぐちゃっ。」見せかけの非暴力は所詮テクニカルな言い訳にしかならない。今日のアンちゃんは死んだみたいだ。でも明日のアンちゃんがいる。ハムスターは生き返る。毎朝、この部屋で。

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