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[この曲がすごい!その3]NUMBER GIRL" SPACE GIRL ~加速装置~"

「好きな一曲をただレビューする」コーナー。記念すべき第3回はこちら!
NUMBER GIRLの「SPACE GIRL ~加速装置~」

ついに来ました!ナンバーガール!
ナンバーガールもすごく思い入れがあるので今後何度も取り上げると思いますが、初回はバンド結成から1年後の1996年、福岡時代に制作した4曲入り自主制作カセットテープ『Atari Shock』から「SPACE GIRL ~加速装置~」を軽めにご紹介します。

それまで自宅でひとりきりで曲を作って録音していたギターボーカルの向井秀徳さんがライブイベントに向けて集めたメンバーで結成したナンバーガール(それ以前にも一度全く違うメンバーでナンバーガールという名前でバンドを結成したみたいですが長続きしなかったそうです)。
インディーズの1stアルバム「SCHOOL GIRL BYE BYE」を制作する以前で、まだ福岡だけでライブをしていた時期なので向井さん(当時23歳くらい)が「バンドがやれて楽しい!」とか「アメリカのギターロックみたいなバンドをやりたい!」という純朴な気持ちで曲作りをしていてすごく初々しいです。

その後自分の感情を曲で表現できるようになっていき、東京進出後は殺伐とした緊張感やオリジナリティを獲得していってバンドとして強固になっていくのですが、初期の「ロックへの憧れ」だけで出来たようなキラキラした曲もすごく好きです。

結成当初の向井さんはピクシーズやソニックユースなどのUSオルタナティブなロックバンドも念頭にありつつ、一番シンパシーを感じていたのは「マシュースイート」「ベルベットクラッシュ」「スーパーチャンク」といったアメリカの爽やかでどこか切なく甘ずっぱいインディギターロックだったそうです。ではせっかくなので聴いていただきましょう。

これらのエッセンスがナンバーガールの青春感にすごく影響を与えていると思いますが、その青春感をまっすぐ表現したのがこの「SPACE GIRL ~加速装置~」だと思います。

4トラックレコーダーで録音した演奏は荒っぽくてガチャガチャしてますが焦燥感と疾走感、そして初期衝動あふれるサウンドです。これは初期ナンバーガールの特徴ですけど向井さんのボーカルのボリュームがとにかく小さい。笑
その後向井さんはイースタンユースを聴いて「叫ばなければ」と思いシャウトするようになりますがこの頃は本当に何もかも青くて爽やか。夏の日に自転車に乗りながら聴きたいです。

「自転車のカギはずし 線路沿いの 道をまっすぐに 加速する」
うーん。こんな夏が早く来るといいな。

ということで「この曲がすごい!」第3回はNUMBER GIRLの「SPACE GIRL ~加速装置~」でした。ロックって本当にいいものですね。またお会いしましょう。サヨナラ。

NUMBER GIRL " SPACE GIRL ~加速装置~ "
アルバム「OMOIDE IN MY HEAD4 珍 NG & RARE TRACKS」収録

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