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[この曲がすごい!その1] bloodthirsty butchers" 7月/July "

新しい試み「好きな一曲をただレビューする」コーナー。
記念すべき第一回はこちら!
bloodthirsty butchersの「7月/July 」

北海道札幌市在住の僕としてはまずは北海道出身のバンドの大名曲から書きたい!
僕がこの曲を初めて聴いたのはネットに上がっていた1999年の第一回のライジングサンロックフェスティバルの映像でした。
その時の衝撃といったらもう!ボーカルの吉村さんの歌は決して上手くないのですが、その唯一無二の世界観にホントにしびれてしまいました。
9分もあるのに全く飽きないし、どんどん感情が高まってくる演奏と歌詞が素晴らしいです。ギターとベースとドラムの三人だけでこの奥行きのある音像は信じられない。ブッチャーズは好きな曲がありすぎていくらでも記事を書けるのですが、やっぱりこの曲はブッチャーズの中でも一つの到達点だと思います。センチメンタルと轟音。文学とロック。この曲が収録されたアルバム「kocorono」は日本のロック史に残る名盤。そう、僕にとっての「エモい」はこういうのなんですよ。

夏の曲なのにどこか冷たく絡みつくようなギターと焦燥感のあるドラム、そしてポツポツとつぶやくように高音で鳴るベースが一気に曲の世界に連れて行ってくれます。そして吉村さんのボーカルはいなくなってしまった人への未練とうだるような夏の涼しい夜に星を見上げて涙をこらえている風景を描き出します。この「熱いのに冷たい」という感覚がなんとなく北海道の夏を思い起こさせる。そして感情の高まりとともに曲も轟音のノイズに包まれていくのですが、ブッチャーズのすごさを感じるのが轟音のノイズがただうるさいとか耳に痛いんじゃなくて「優しさ」とか「悲しさ」を感じるという点です。泣き出しそうな気持ちや叫びたい気持ちを全部乗せたようなエモーショナルなギターはやっぱり吉村さんにしか弾けないギターだと思います。kocoronoのレコーディングでの名越由紀夫さんと吉村さんの徹底した音作りへのこだわりがすごいのはもちろんですが。僕がブッチャーズを聴く時にものすごくぐっとくるのは吉村さんのギターと射守矢さんのメロディアスなベース、小松さんの力強いドラムの絡み合いでひとつの世界観を描き出す所で、初期~中期はバンドメンバー自身もこの三人で演奏することにすごく強いこだわりを持っていました。この不動の三人にNUMBER GIRLのギタリスト田淵ひさ子さんが加入してバンドはさらに進化していくことになるのですが、4人になったブッチャーズも名曲ぞろいなのでそれはまた今度ご紹介します。ちなみにひさ子さんはボーカルの吉村さんと結婚してお子さんもいらっしゃいます。
吉村さんが2013年5月に亡くなってしまってバンドは事実上解散してしまいましたが、僕の人生での後悔の一つがブッチャーズのライブを見れなかったことです。これは本当に悲しいけど、それからはどのバンドのライブも次観られるかどうかわからないので好きなバンドのライブはできる限り行くことにしています。でも吉村さんが作ってくれた音楽は残り続けるので僕はずっとブッチャーズを聴き続けますけどね。
最後に、これはすぐ削除されてしまうかもしれないですが1999年のライジングサンロックフェスティバルの映像を見つけたので貼っておきます。
気に入ったらぜひアルバムを購入してじっくり聴いてみてください。

うーん、やっぱりこれは何度観ても本当にすごい映像。朝焼けの石狩の空に舞うギターとその残響音がもう完璧です。吉村さんがハイロウズを楽しみにしてるっていうのもすごく嬉しい。震災後すぐの仙台でのライブで「みんな頑張れっていうけれど、俺にとっての頑張れは、甲本ヒロトなんだよなぁ」というMCをしていたという話もライブを観た方のブログで以前読んだので、やっぱり吉村さんはヒロトが大好きだったんだろうな。これは数あるライブ映像の中でもトップクラスに好きなのにDVDになっていなくて残念。今からでも速攻で買うのでぜひ販売してください!

ということで「この曲がすごい!」第一回はbloodthirsty butchrsの「7月/July」でした。ロックって本当にいいものですね。またお会いしましょう。サヨナラ。

bloodthirsty butchers " 7月/July "
アルバム「kocorono」収録

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