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「まずは自分にとっての定番Tシャツを作りたい!」ペルーコットンで作ったベーシックTシャツ。-2-

今回は以前投稿した

「これもまためちゃくちゃいいんですよ!」と言いたい。ペルーコットンで作ったベーシックTシャツ。-1-

の続きです。

Tシャツブランドの立ち上げを決めた私はブランド名を「東大阪繊維研究所」と決めました。

名前の由来はシンプルです。

私たちは毎日糸を作りながら試行錯誤を繰り返してます。

色んな素材を組み合わせてみたり

今までやったことがない作り方を試してみたり、

そうするうちに新たな気づきや発見があって、

新たなものが生まれてきます。

それらの活動は研究と呼ぶにふさわしいと考えました。

そして、私たちの会社がある東大阪市といえばものづくりの町

日々の研究によって得られたアイデアは、ただ頭の中に溜め込むのではなくちゃんとものづくりに生かしていく。

いいモノを生み出すために日々の研究がある

この私たちの姿勢を表現するのに「東大阪繊維研究所」という名前はピッタリだと思っています。

さて、

自分が作りたいのは着心地の良いTシャツだ!

と結論付けた私は、自分が着たいTシャツの為に必要なスペックとはなんぞやということを色々考えました。

デザイン性はそんなにいらない。

仕事で人に会う時にはこぎれいに見えていたい。

寝ている間も着ていたいから、動きが楽な方がいい。

けれどだらしなく見えるのは嫌だ。

日曜大工や工作が好きなので、作業で汚れたらガンガン洗いたい。

などなど。

さてどうしたものか。

生地については自分が作りたいもののイメージがある程度見えていたので、早速何点かの試作に取り掛かりました。

けれども肝心なのはデザインです。

これについては素人なので、基本的なことから少しずつ積み上げていかなければいけない。

とりあえずその時持っていたお気に入りのTシャツを片っ端から採寸してみました。

着丈、身幅、首周り、色々なTシャツの仕様を把握していくと色々と見えてくる。

自分の好みをざっと並べてみるとこんな感じ。

身頃の縦のラインはストレート

襟ぐりは若干タイト気味

着丈はやや長め

アームホール位置はやや内側に入り気味

袖口は二の腕のちょうど真ん中くらい

これをベースに自分で仕様書を作って最初の型を完成させました。

出来上がったときは「いいものが出来た!」と大喜び。

けれども、しょせんは初心者が人まねで作ったようなものだったので、時間が経つにつれて納得いかない部分が目に付くようになってきます。

この時作った最初のTシャツを今採点すると100点満点で60点くらいの出来ばえといったところでしょうか。

ブランドを始めてから今までに、このペルーコットンの生地を使って同じデザインコンセプトで3型作りました。

最初の1型目は襟周りがややルーズすぎた感じ、

2型目はアームホールが内側に入りすぎで腕の可動域がやや狭かった、

改善点が見つかるたびに「もう一回リベンジしたい!」となって作り直し。

「今度こそは心底納得できるものを!」という意気込みで色々とやり方を変えて臨んだのが今回の「HOFI-007 ペルー超長綿天竺 丸首Tシャツ」というわけです。

では何を変えたのか。

一番のポイントは、デザインを修正するにあたって外部の専門家に協力してもらったことです。

今回のTシャツを作るにあたって、十数年来の友人でもある服飾デザイナーに監修を依頼しました。

私の今までのデザインに何か基本的な欠陥がないか相談したかったのが一番で、それ以外にも友人から見たとき私にはどんなTシャツが似合うのか気さくにアドバイスをして欲しかったからです。

結果的に私が作ってきたこれまでのものに「大きな問題点はないよ」ということでした。

けれども、その友人が「少しだけ手直ししとくわ」といって書き直してくれた仕様書をもとに作ったサンプルを着たとき

「あ、、、ぜんぜん違う。。。」


と驚きました。

友人曰く

動きやすくなるように若干デザイン修正したけど、この若干が意外と効くでしょ

ということでした。

若干どころか着心地が全く違う。

動きにストレスがない。

「これがプロの仕事か。。。」


と納得しました。

この時「はじめからこの友人にデザインを依頼すればよかった。。。」とも思いました。

けれども、今まで素人ながらに自分でいくつかデザインを描いてきたからこそ、友人のデザイン修正の意味も理解できたしその修正に納得が出来たんだと思います。

こうやって、少しずつ自分でも勉強しながら、いろんな人の力も借りながら、ようやく手ごたえのあるものが作れるようになってきました。

ということで、

今回は型紙が決まるまでの話を先に書きました。

次回は少し時間をさかのぼって、始めてTシャツ用の生地を作った時の話をしたいと思います。

その3へ続きます。

東大阪繊維研究所 オンラインストア
https://hofi.shop/

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