見出し画像

これからも輝く彼女達 『えのぐワンマンLIVE2020-次章-』ライブレポート


8月8日に行われた『えのぐワンマンLIVE2020-次章-』初日を配信で観た。えのぐのライブは2周年ライブ以来だったが、さらに素晴らしいものを観せてもらった感動から今この記事を書く。

2周年ライブで白藤環が「この会場を埋めたい!」と叫んだヒューリックホール東京で再びえのぐのライブが行われた。昨今の情勢を受けてライブ中のコール禁止、座席数の調整などが行われた会場だったが、配信で観る限りは広いヒューリックホールの会場全体にサイリウムの光が灯っていて、その事に少し安心した。

そうして始まったライブ。まず驚かされたのは先日情報が告知された新衣装『ステラ』を着こなした彼女達の姿だった。


ライブキービジュアルでその衣装を観た時に「なんて可愛い衣装なのか」と驚かされたのは記憶に新しいが、ライブで実際に踊る彼女達を見てその素晴らしい衣装に再度驚かされる形になった。

白を基調とした衣装に各々のイメージカラーで彩られ、更にそれぞれのイメージにピッタリと合ったデザイン。文字通り白紙の紙に「えのぐ」で描いたような衣装での登場から【えのぐワンマンLIVE2020-次章-】が始まった。

1 e☆Jump!→Dream!!

「最初から全力で行くぞ!!」というあんずの熱い台詞から始まった一曲目。まさしくその台詞通りライブで初披露とは思えない程全力で踊り跳ね歌うえのぐを見せてくれた。2周年ライブ以降のえのぐの新しいステージを目指す曲として作られたこの曲がライブ開始前のイントロに、そしてライブのスタートを切る一曲目として歌われたのは嬉しかったし本当に盛り上がった。そしてライブはここから盛り上がっていく。

2 Brand new stage

「えのぐのライブといえば」で思い浮かぶ曲はいくつもあるがやはりライブを盛り上げてくれる曲といえばこの曲。明るく跳ねるような環の声と少し低く迫力のあるあんずの声が対照的に感じて特に印象的だ。この曲で一番驚いたのが間奏でのコールアンドレスポンス。今回のライブではコールが禁止されていた為難しいだろうと思われていたライブの定番をえのぐ達はサイリウムをみんなで合わせて色を変化させる事で実現させてくれた。これは配信で見ていてもとても盛り上がる演出だったし彼女達が人を楽しませる「アイドル」なんだなぁとじんわり感じた。

3 栞

「2020年の夏をまだまだ熱くしよう!!」と叫び始まったこの曲。INSPIXで行われるライブでは特に最後に歌われる印象が強い為この序盤で来るのか! とかなり驚かされた。ライブ序盤で歌われた先の2曲とは違いかっこいい印象が強い曲だがその熱量は配信でのコメントも多いに盛り上がるものだった。この序盤で歌われたからこそこれからの新しいえのぐに期待が高まった。



そして衣装をお披露目をかねたMC。休憩もまるでないままファッションショーにはしゃぐえのぐ達が可愛らしい。筆者は特に日向奈央が推しなのだけれども、お揃いのリボンやワンポイントのメッシュ、外ハネが入った髪型やヘソ出し、そして何よりもショートパンツとスカートのいいとこ取りをしたような素晴らしい衣装に意識を持っていかれひたすら「かわいい」と呟いている内にあっという間にMCが終わり次の曲へと移っていった。



4 常夏パーティータイム

「えのぐの夏曲と言えばこの曲!」この言葉を聴いた途端に側に置いてあったタオルを掴み取ってしまった。音源で聴いても楽しい曲だけれどライブで聴くと底抜けに明るく楽しい気持ちにさせてくれる曲だ。タオルを振り回しながら叫べない現地の分も「いぇーい!いぇい!!」とひたすらにコメントを打っていた。

5 YeLL for Dear

コールを叫びたい曲が続く。えのぐの曲には(後述する曲も含めて)とにかく元気を貰える曲が多いがこれもその一つ。何もない日々でもこの曲を聴くだけでどこか背中を押してもらえるような気持ちになれる。特に環の明るい声が他のメンバーの中でも目立っているのがえのぐの中でも元気なイメージがある彼女らしい。

6 スタートライン

この曲がここまでの展開で来ると予想できた人は誰もいないだろう。新しいスタートを切った彼女達へ送られたこの曲。楽曲を聴いていても本当にいい曲なのだけれど、まさしくこの曲の真骨頂はライブで披露される事にあると思う。それぞれの歌詞がライブで歌われる事でとにかく感情に刺さる。間奏中に叫ぶような「ライブ最高!!」という言葉はこの時間を表すのにここまで適切な言葉があるだろうかと思わずにいられなかった。



そして2度目のMC。ここまでで前半終了という早すぎる宣告に驚かされつつもここで新曲のお披露目がここで告知され、ここからも全力で楽しむぞという気持ちに切り替えられた。「ここからは撮影可です!」という声にえのぐみ達の期待も更に高まる中ライブの後半戦が始まった。



7 Welcome to Live(新曲)

画像1

撮影可とは言われてもライブ中はそんな暇はなかった程素敵な新曲だ。えのぐらしいシンプルで前向きな歌詞はライブで歌われる事でその真の力を発揮しているなとつくづく思わされる。楽曲情報が公開されたらじっくり歌詞を読みたいなぁと感じた。互いに顔を向かい合わせて歌い上げる振り付けが特にとてもいい。「今を歌い、笑い飛ばそう」という歌詞があり個人的にはそこにぐっと来るものがあった。

8 午前0時のプリンセス(新曲)

画像2

可愛いの権化という以外にこの二人を表す表現があるのだろうか。あんずとハルというこれまでになかった二人の曲。えのぐの曲といえば明るい応援歌というイメージも強かっただけにここまで可愛らしい曲を真正面からぶつけられると語彙力を溶かしてしまう。

9 無敵のヒーロー(新曲)

画像3

あんずとハルのユニットという事は……と思う暇もなくやってきた環と奈央。明るく元気なイメージの強い二人が歌う曲だけあって前向きで、それでもこれまでのえのぐ曲にはなかったまるでアニメソングのような力強い曲が新鮮だった。これからのライブでも盛り上がる事間違いなしの曲で、この情勢が落ち着いた後に全力でコールしたいものだ。



換気を兼ねたMCでは新曲3曲の振り返りがされた。『Welcome to Live』の歌詞について考察をするえのぐ達。「私達えのぐはステージで踊り続けるから疲れた時には自分達のステージを見てまた元気を付けてほしい」とメンバー達の考えをまとめ上げるあんずが流石。聴いた人たちそれぞれの考察をしてほしいとの事なので楽曲リリースがされた時には何回も聴いて自分なりの考察をしてみたいなと思う。

そこから各々のユニット曲の感想。自分達で振り付けを考えたというところには驚かされた。特に「無敵のヒーロー」を語っている際に「声が枯れるまで」という歌詞の部分で会場の熱気に負けないように歌ったら本当に声が枯れてしまったという環の台詞にヒーローというタイトルがピッタリだなぁと思わざるをえなかった。



10 ギザギザコミュニケーション

いよいよ始まったラストスパート。最後までこの速度を緩めずに駆け抜けていくという勢いを感じる曲だった。ライブ初披露という事で披露される事を楽しみにしていた一曲だったがその期待以上に力強い歌声とここまでの疲労を全く感じさせない程勢いのあるダンスが盛り上がる。

11 絵空事

ギザギザコミュニケーションからの速度のままラストスパートまで駆け抜けて行く。えのぐみへの煽りも加速する中、夢を語るこの曲で間奏で力強く叫ばれた「世界一のVRアイドルになるぞ!!」という声に涙腺が緩まずにはいられなかった。そこから一瞬曲が静かになり「絵空事はきっと形になる」と穏やかに、だけど力強く歌い上げる姿には間奏でも叫ばれたこれまでの2年の歳月を改めて感じた。

12 Colors

アンコール前の最後の曲はこの曲。2周年ライブでも同じくアンコール前の新曲として歌われていた覚えがある。絵空事と並んでこれまでのえのぐの歴史を感じさせる歌詞だ。「さよなら」という言葉を歌い上げながらもあまりにも眩しく、これから新しいステージへ駆け抜けていくこれからのえのぐの姿を追いかけたいと強く思うパフォーマンスを見せてもらえた。


「以上、VRアイドルえのぐでした!」といういつもの挨拶から暗転するステージ。色とりどりのアンコールのコメントで埋まる配信画面、万雷の拍手から綺麗にリズムを揃えていく会場、そしてそれに合わせて点滅するバックライト。声はそこに聞こえなくても力強い「アンコール!」の声が聞こえてくるようだった・

そこから始まったここまでの振り返り。体感2秒だった、という声にはつい笑いが溢れたがそれだけえのぐ達も楽しいライブだったのだなぁと思うと見ているだけの自分もつい嬉しくなる。自粛開けのレッスンでは体力が足りずに一曲踊るだけでも苦労したという奈央。この情勢の中でも会場に来た人達や配信で見に来てくれた人達を楽しませたいし楽しませたかったというハル。そこから急に叫んだ環はここまでのライブで力強く歌っていたとは思えない程ハイテンション。2年前のお披露目からは考えられない程自分たちの曲でライブのセトリが埋まった事を感慨深そうに話しライブをしている時は全力で生きている事を感じると話すあんず。ここからライブは本当のラストへ向けて駆け抜けていく。


13 Original Color Girls!(新曲)

新曲のラッシュがとにかく止まらない。正しく「アイドル」を感じさせる歌詞が聴いていて気持ちいい。ステージ全部を駆け抜けながら明るく歌う姿が見ているだけで明るい気分にさせてもらえる。曲中に何回も繰り返される「Look me!」という歌詞はこれまでのえのぐの楽曲に多かったこちらへの応援だけでなく、えのぐ達自身への応援を歌っているようにも感じた。
この曲に関しては最後の最後にあの衝撃が待ち受けているとはこの時には知る由もないのだった。

14 えのぐ

ライブの最後にはやっぱりこの曲。「えのぐ」の名を冠するこの曲はいつ聴いてもどこか懐かしく、それでも今の彼女達が歌い上げるとなんだか新しい曲のように感じてしまう。2周年ライブの最後にも歌われていた曲だが、今回歌い上げる彼女達はどこかその時のライブよりも笑顔だったようにも感じた。真っ白な「ステラ」の衣装を着こなした彼女達が「どんな未来も形にできる 真っ白なキャンバス」と歌い上げるのは「次章」の始まりを感じさせた。



そして会場が拍手で包まれる中公開された「Original Color Girls!」MVのサプライズ。これを予見できた人が果たしているだろうか。
『VRアイドル』の楽曲を実在の女優達が演じる。この衝撃は本当に大きかった。今回のライブタイトルでもある「次章」というその通りの新しい挑戦をこのライブで見せてくれた事へこれからのえのぐへの期待が高まっていく素晴らしいサプライズだった。

前回のえのぐの大型ライブである2周年ライブ。当時は「これからの期待」もあったもののの「これからの不安」がどこかあった事は否めない。しかし今回新しい衣装や数々の新曲でここからの次章のページをめくった彼女達にはそんな不安は一切感じさせなず「これからへの未来」への幸福に満ちた終始スピード感のある素敵なライブとなった。これを書いている現在、生バンド演奏でのステージとなる二日目のステージがまだ待っている。それが今楽しみで仕方ない。
これからの彼女達はどんなパフォーマンスを見せてくれるのだろう。生バンドで歌われる彼女たちの歌はまた新しい色を見せてくれる事だろう。

「未来」という言葉が明るいだけの意味で使われる事は少ない。特に昨今の情勢を考えるとその言葉に影が差すのは当然だろう。だが、それでも彼女たちが見せてくれた「未来」は明るく彩られたキャンバスだった。そのキャンバスがこれから更にどんな色に彩られるのか期待したい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?