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【月ノ美兎は箱の中 感想】箱の中で見た感情と思い出

興奮冷めやらないとはまさにこの事。あの箱で見た映像が、聴いた音が頭の片隅で残り続けている。

11/16に開催された委員長こと、月ノ美兎の1stソロライブ「月ノ美兎は箱の中」に現地参加してきました。

にじさんじという箱が好きな事もありにじさんじのライブイベントには現地で参戦した事も配信で画面の向こうから応援した事も幾度もあるけれど、今回は初めて参加する委員長のソロイベントという事もあり一体どういったイベントになるのだろう……そんな期待を日々高めつつその日を迎えた。

・入場まで

久しぶりにやってきました東京。

新幹線に乗ってきてやってきたのは品川。地図アプリを睨めながらバスの乗り場を3箇所は間違えつつも無事にお台場へ到着。会場のあるZepp Diver Tokyoの名物、ユニコーンガンダムの大きさに感嘆しつつも、周囲を見渡せば既にライブ物販で販売されているトートバッグや以前開催されたイベントのグッズを身につけた人達がチラホラ見受けられた。

物販はフリー入場開始後に物販会場へ。いつも思うけど商品紹介では買うものを悩んでも結局あれこれと買い込んでしまうのは現地の不思議。

地下へ続く階段の前に立った途端に奥から委員長の配信でおなじみの「雲は流れて」が聴こえてきて、ライブの開場にはまだ時間があるのにまるで箱の中へ誘われているような気持ちになった。

普段は入らないようなセレクトショップの服を眺めたりガンダムベースを回っていると、気がつけば開場まで程よい時間になっていた。にじさんじのライブと言えばお馴染みの事前番組でも見ながら開演まで過ごそうと思っていたのだが。

よもやその番組のインタビューを受ける事になるとは思わなかった……スタッフさんに声をかけられてそんな事あるんだ……と呆然としている内に気がつけばインターネットに顔を晒していた。

ニコニコ生放送スタッフさん、百花繚乱さん、リゼ様、貴重な機会をいただきありがとうございました。今回のライブと共に忘れられない思い出になりました。

・入場

ユニコーンガンダムが赤く光り始めたのを横目に初めてにZepp Diver City Tokyoという箱の中へ。ライブ前に貰ったドリンクコインを交換しながらこういうのも久しぶりに感じるなぁと感慨深くなりつつ座席へ向かった。座席を見渡すと委員長のグッズを身に着けた人、仕事帰りであろうスーツにネクタイを締めた人、着物の人、委員長の衣装を彷彿とさせる可愛らしい雰囲気の服装の人、男女を問わず様々な委員長のファンがその箱の中に集まっていた。
普段はにじさんじという「箱」のイベントが多い為「この人達みんなにじさんじが好きなんだな…」という思いを抱く事が多いが、今回は「この人達みんな委員長を見に来たんだな…」という実感を感じた。

ライブの開演前特有の緊張を感じつつも隣の席の方とお話して過ごす。みと夏からの委員長のファンとの事でこれには驚いた。

開演 月ノ美兎、お台場へ立つ

それまで流れていたいつものBGMが徐々にノイズがかかり始める。その演出に小さなどよめきが漏れ聞こえ、しかし徐々にサイリウムの赤い光が開場の暗闇を照らしていった。

ノイズを割るように聴こえ始めた「月ノ兎はヴァーチュアルな夢を見る」、オープニングの美しさに期待値がいやでも高められる、月から宇宙へ放り出され暗闇の中を漂う箱、箱の中にはまるで赤子のように収まる委員長。箱は吸い込まれるように地球へ。成層圏を超え、日本へ。

ステージに突然台車で運ばれてきたダンボール。委員長のエッセイで書かれていたエピソードを彷彿とさせる…と思っていると月からやってきたダンボールの中からスモークと共に突然の委員長の登場!!ダンボールからぴょこんと跳ねるのすごく可愛らしかった。

光る地図

誕生日ライブでもオープニングを飾ったこの曲でライブが始まる。現地での座席がちょうど委員長が立つステージだけでなく後ろで流れる映像が流れるスクリーンもよく見る事ができる位置だった事もありその美しさにも思わず見惚れてしまう。
何よりも委員長の光る地図の静寂とウラノミトの鮮やかな踊り! ウラノミトが披露されたYoutube MusicWeekend、光る地図が披露された誕生日ライブでも驚きましたが委員長のダンスが本当に可愛い。

ウラノミト

「聴こえているなら返事して」の音源のささやきかけるような声とライブでのしっかりとこちらの目を見つめて話しかけているような表現の差に思わず唸ってしまう。
白色が基調のアイドル衣装の月ノ美兎と今回披露された黒色が基調のアーティスト衣装の月ノ美兎、表と裏の委員長が手を重ね可愛らしい兎に包まれる姿はまるで魔法少女の変身シーン。


委員長の起立!の挨拶に合わせてみんなで立つ事ができた。この喜びを何と表現しようか。委員長も大喜びだったけど現地でも小さく笑いが起きていてみんなこの時を待っていたんだなと実感しました。

今回のイベントで初披露の委員長のレーベル衣装!! ハチャメチャにカワイイ!! なんだそのふわふわ動く耳!! 髪の毛のグラデーション良い!! 学ランモチーフの衣装の裾がたなびくの良い!!

MCで拍手をする度にそんな感情が頭の中で叫んでいた。


魅惑の巴里サーカス急行

その逸話でしか知らない伝説の番組が後ろで流れ始めた。当時を知らない自分でも映像で流れる当時の3Dと目の前で踊る委員長の姿に盛り上がったので当時を知っている人達はそれどころではない興奮だったのではなかろうか。

アーティスト衣装と電車ごっこのようなダンスがまるで列車の車掌のようでとてもかわいらしかったのが印象的。

こんがらがった!

背景の映像美と委員長のかわいくてかっこいい歌い方に魅力された。平日夕方に開催されたライブという事もあって今は仕事の話しないで!というのは刺さった人も多いのでは。

個人的には東海道新幹線に乗ってやってきたのもあって今お台場の委員長に会いに来た!と叫びたい心の内だった。

ライブ中はどこかで聞き覚えがあるな…とは思っていたが、この歌は委員長がクリスマスの歌枠配信で歌っていた曲。改めて当時の配信を聞き返すとみると当時も委員長の歌にさらに磨きがかかった事がよく分かると実感した。

ウェルカムトゥザ現世

かっこいいぞ委員長!! 初披露されたのはYou Tube公式企画のYoutube MusicWeekだと記憶してるが、その時の衝撃を超えていく勢いを見せつけられた。

このパートで謎ノ美兎四人衆の登場。キレが良すぎる。バックダンサーならぬフロントダンサー。実際に見ると思ってた数倍は顔が怖かった。あの顔の恐ろしさと次々に増えていく困惑と躍動感の興奮の相乗効果はきっとこのステージでしか味わえないものだったろう。


2回目のMCでは謎ノ美兎のファンサからみとらじギャラクティックのコールアンドレスポンスの練習。前日のツイキャスで言っていた時はシュールに感じていたが現地で行うとこれが想像以上に楽しいものだった。

ありふれた毎日の歌

ゲーム画面のようなドット絵の映像がかわいい。今回のライブは勢いのある曲が中心だったのもありこのゆったりとした穏やかな雰囲気がより顕著に感じた。

最後にステージへ現れた椅子に腰掛けた委員長がスポットライトに照らされてまるで鳥籠の中へ閉じ込められたように映し出されたのは天才の所業だと思う。

部屋とジャングル

ジャングルってなるほどそういうことなんだ…と映像に現れたタイトルから理解。

「ありふれた毎日の歌」から引き続きゆったりとした雰囲気の曲が続く。鳥籠に閉じ込められていたゆっくりした毎日から新しい日々への挑戦に徐々に明るくなる歌い方の表現がとても好き。

MCで言われて気がついたけどなるほどこの2曲は引きこもりテーマだと改めて気がついた。

みとらじギャラクティカ

みとらじ!!ギャラクティカ!!

部屋を出た外は宇宙の中。先程までゆったりした雰囲気が一気にとにかく元気で明るいものに切り替わるの楽しすぎた。
JK組からリスナーとしてサプライズ出演。DJブースのハリボテやリスナーの目線が仕事をしていないのはARライブからのネタで嬉しい。

委員長の叫びに合わせてコールアンドレスポンスを拍手できた事が楽しかった。

そして洗濯機の登場! 思っていたよりも早かった謎ノ美兎の再登場。まさかの実物。ARライブでの大爆発の驚きを軽々と超えていく。

「進むという事は終わりが近づくという事」という台詞に早くも寂しさをを感じつつもライブは後半へ。

恋で愛で暴君です

委員長のダンスがエグいかわいい。委員長の全力のダンスはこれまでの配信ライブで見るよりも可愛らしくキレキレの動きで圧倒されていた。配信でのARを活かしたカメラワークはアーカイブで何回も見返したい動き。

ラブカ

先程の明るく可愛らしい曲から一点深い海の底へ。この曲が現地では1番低音が響き渡っていて体にもずしんと重く響いてきた。
委員長が柊キライを!? という驚きと共にこのダークな雰囲気の曲をささやくように美しく歌いこなす委員長にまた一つ新しい魅力を見せてもらえた。

NOWを

事前インタビューでリゼ様に「ライブで楽しみな曲は?」と聴かれすぐに思い浮かんで答えたのがこのNOWをだった。
 ラブカからの繋ぎで深海から光の当たる海上へ徐々に浮かび上がっているような雰囲気を感じた。ラブカの暗く綺麗な雰囲気も素敵だったが、愚痴るように一人呟く前半と力強くリリックを語りかけ全力でぶつけて、そして「Say Ho!」と叫びぶ委員長のかっこよさたるや。声が出せるならば声が枯れるまで叫びたかったが、上げられない歓声の代わりに腕が痛くなるまでサイリウムを振り上げていた。

着ぐるみのみとの存在にはカメラの映像で気がついたけど自分の座席からは委員長のパフォーマンス中には黒い小山が俊敏に動き回っていたようにしか見えなかった。

MCで語られていたがこの難しい曲を「勢いつけて壁を超えられた」と語る委員長に次の機会にはこれ以上のものを見せてもらえるのか……! と驚かされてしまった。

浮遊感UFO

レーベル衣装から普段見慣れた制服の委員長へ。ライブもラストスパートへ向かい、ここから更に盛り上がっていく。誕生日ライブの演出の印象も強いが、今回はそれを超えていく演出とパフォーマンスを見せられた。
委員長の後ろで輝くUFOやエイリアン達のドット絵の演出が可愛くて良い。現地でも大変に可愛らしかったが、映像の鮮やかさと歌詞のリリック演出、それに空を自在に舞うUFOの演出は配信ならではで見応えがあった。

未確認飛行物体、最初はミラーボールだろうと侮っていたら本当に白く浮かぶ不思議な球体だった。

それゆけ学級委員長!

未確認飛行物体が回収されていくのを横目に捉えつつセンターで堂々と叫ぶ「私が学級委員長だ!」という宣言にライブの終わりが近づく事を感じてしまった。
これもまたライブでどのように歌われるのか見たかった曲の一つ。なんとなく懐かしさを感じる歌にこれまた懐かしさを感じるダンス。委員長が振る腕の動きに合わせてサイリウムを左右に振るの楽しかった。「委員長はここで、待ってる!」の力強さが果てしなく好き。

Moon!!

委員長といえば、やはりこの曲だなぁという初めて聴いた時の懐かしさが押し寄せてくるようだった。初めて聴いた時には分からなかった歌詞のネタが委員長の配信をよく見るようになって分かるようになった時の嬉しさをサイリウムを振り上げながら思い返していた。
夢のバーチャルアイドルへ、なったんだなぁという実感がパフォーマンス中にどんどん押し寄せてきて感慨深くなった。

アンコール

感情を高ぶらせたままに拍手をしていたら早くなりすぎてしまいやり直しになってしまった。誰が始めるのでもなく、誰が仕切り直したわけでもないがこの声が出せない故の雰囲気も楽しい。
再びダンボールに梱包されて登場…かと思いきや謎ノみとが登場。激しいファンサからスッと自分から箱を閉じて捌けていく潔さが好き。

最後に起立気をつけ、からの手振信号が始まった時に客席が少し動揺していたのが良かった。右下げないで、でまんまと引っかかった阿呆は私です。

Wonder Never Land

Virtual to Liveからの文脈を引き継いだみんなで歌う大団円の曲、というイメージの強いこの曲を委員長が虹色を背負って一人で歌う。美しい姿だった。

歌われる歌詞の全てが現在この時のステージに立ち歌う委員長に当てはまっているようで、後ろで流れるMVのモチーフになっているにじさんじのライブの最前線にこの人は立っているんだと思うとなぜか涙が溢れて仕方なかった。

アンチグラビティガール

知っていたけど、やっぱり冒頭のシャウトで盛大に泣いた。

腕を高らかに掲げ歌う委員長のなんとかっこいい事か。この人が高らかに「笑っていたい、笑い続けたい!」と叫ぶことのなんとかっこいい事か。
この人にこれからもずっと笑い続けていてほしい、という希望を抱いてしまうほど、歌声とパフォーマンスの力強さにそう思わされてしまった。

かくして月へ向かうロケットは組み上がり、箱は再び宇宙へ旅立っていった。夢と希望の詰まった不思議な箱だ。
そして宇宙の中で「月の兎はヴァーチュアルな夢を見る」を背景に語られるダンボールの中に入れられ台車に乗せられて出口へと運ばれていく委員長のエピソードの朗読。素晴らしいエンディングの演出に思わず感嘆してしまった。


ライブ終演後、配信アーカイブが公開されるまで待ちきれずに委員長の今日までの配信ライブのアーカイブ(Youtube MusicWeekや誕生日ライブなど)を見返していたのだけれど、どのライブの委員長のパフォーマンスも素晴らしく、よりこのソロライブでの委員長の姿やライブで披露された曲への想いが強まっていった。
それだけでなくバーチャルを飛び越えて現れた実物の洗濯機や未確認飛行物体、それに謎ノ美兎やきぐるみの美兎といったサプライズ登場など配信ライブでは出来ないリアルの会場ならではの嬉しい演出を見せてくれた事が心の底から楽しくて嬉しかった。より月ノ美兎という人の大きさを肌で感じる事ができた素晴らしいライブだった。

この夜、この不思議な箱の中の委員長は、まさしく主人公だった。





余談。帰りのバスに乗ろうとバス停を探している最中に出会った女性とライブの話になった際に「みとみとが可愛くて…」と言っていて、委員長、本当にみとみとって呼ばれてるんだな……!と思いました。




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