見出し画像

インソールで全身が変わる理由とは?バイオメカニクスの観点から解説

HOCOHインソールは、足の問題を是正し、パフォーマンス向上や下肢を中心とした痛みの軽減などの身体に変化をもたらします。今回はその理由を足部バイオメカニクスの観点から紐解きます。

インソールの設計、製造、販売サポートを担当する理学療法士の根津が解説します。

バイオメカニクスとは?

バイオメカニクスとは、生物の構造や運動を力学的に探求したり、その結果を応用したりすることを目的とした学問です。
肝になるのは「重力」です。地球上で誰もが受けている「重力」に対して身体の構造がどう対抗したり、味方につけているのかを探求します。

足の相反する2つの役割

バイオメカニクスの観点では、足は相反する2つの機能を持っています。足が着地する時には、どんな地面にも適応して衝撃緩衝を行う「柔らかい足」となり、蹴り出す時には、推進力をもたらす「硬い足」となる機能です。
柔らかい足になれるからこそ、平らな床面、凹凸のある不整地、坂道などどんな地面にも適応できます。硬い足になれるからこそ、力を逃さずに無理なく前に進むことができるわけです。

柔らかい足をつくるときには、足は回内運動を行い、硬い足をつくるときには回外運動を行っています。この回内、回外運動は「距骨下関節」が起点となります。距骨下関節が回内することで、足骨格に緩みを生ませ衝撃緩衝に適した「運動連鎖」を生じさせます。対して回外運動は、骨格に硬さを生ませて推進に適した「運動連鎖」を生じさせます。

足の相反する2つの機能
・地面にも適応して衝撃緩衝を行う「柔らかい足」
・推進力をもたらす「硬い足」

運動連鎖(骨連鎖)とは?

運動連鎖は元々機械工学の用語でしたが、人間の骨格構造も機械の結合部分を介して運動が連鎖していくことが分かり、使用されるようになりました。
運動連鎖とは、ある関節で運動が起きると、その運動の影響が連鎖して隣接関節にまで波及することを言います。
足の回内運動と回外運動は逆の働きをもたらします。距骨下関節が起点となり、一つの関節だけでなく、全身に連鎖していきます。その際に距骨下関節から頭に向かって連鎖する上行性運動連鎖と、足先に向かって連鎖する下行性運動性連鎖に分かれます。

上行性運動連鎖
上行性運動連鎖は、距骨下関節の回内運動などが頭の方に連鎖することを言い、距骨下関節が回内すると、脛骨や大腿骨は内旋し、骨盤が前傾します。

膝関節を例に挙げると、距骨下関節の回内によって膝関節は緩くなり、衝撃緩衝に適します。回外時には硬性が上がり、下肢の力を地面に伝えやすくなります。

画像1

距骨下関節が過剰な回内(過回内)した状態になると、膝関節が常時緩いために、不必要なブレが生じて関節変形や痛みの原因となることがあります。さらに波及すると、筋肉の過剰収縮が生じやすくなり、全身のコリや疲れやすさを訴えやすくなります。

下行性運動連鎖
下行性運動連鎖は、距骨下関節の回内運動などが足先に連鎖していくことを言い、足部は骨が片足28個もあるので、運動が連鎖しやすい構造になっています。

画像2

この図のように、距骨下関節に過回内運動が生じると、足部の骨格そのものに硬さが無くなり、足根骨の関節が緩くなり、外反母趾などになりやすいです。また、推進力が欲しい時期も回内が続いてしまうために歩くスピードが遅くなることや、失った推進力を生ませるために筋肉が過剰に働かなくてはならないために疲れやすくなってしまうこともあります。

・運動連鎖で一つの関節が動くと全身に影響する
・足において距骨下関節の回内・回外運動が起点となる
・上行性運動連鎖と下行性運動連鎖に分かれる
・回内しすぎると上にも下にもトラブルを起こす

距骨下関節過回内への対応にHOCOHインソールを

上記のように、過剰な足部の緩さは痛みや違和感の原因となることが多いです。
しかも、この関節の「緩さ」は、アジャストのような手技を用いても、立って生活している以上、体重に負けて徐々に緩くなってしまいます。

そこで、HOCOHインソールの出番です。
HOCOHインソールには、足部の骨格に生じてしまった「緩さ」を補正する機能があります。

インソールの硬さが、足骨格の「緩さ」の特に原因となりやすい距骨下関節を中心に骨格を矯正し正常な運動連鎖を促します。理想的な足底構造をベースに設計されているため、違和感なく本来ある骨格に導きます。

そのため足部、特に距骨下関節の緩さが原因となっていた、外反母趾、足底筋膜炎、膝痛、腰痛に対して長期的な変化を生じさせることができるため、足部が原因で不調が生じている方にオススメです。

骨格矯正を目的としたHOCOHインソールは足の緩さを整えられる

まとめ

人が2本足で立ち歩きをする以上、足は体重がもっともかかりやすい部位であり、土台です。足の構造に問題があると、骨格の連鎖(運動連鎖)の破綻や「重力」に対応する機能が低下して全身のトラブルにつながります。
そのため、足を評価しなければ、メカニカルストレスの蓄積や筋肉のオーバーユースが生じているなどの臨床推論(見立て)において見落としが生まれます。身体に不調のある方への運動指導や施術介入には必須の知識といえるでしょう。

そして足病医学やバイオメカニクスの観点から作られたHOCOHインソールを活用することで、治療効果を高めることができます。

次回はさらにバイオメカニクスについて深堀りしたいと思います。


書いた人

画像3


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?