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ロバートさんと出会えて良かった


まえがき


私は本を読むのは好きですが、好きなのは、自分が興味がある分野の本だけです。
「哲学」なんて聞くと、それだけで難しく感じてしまって、脳がシャットアウトしてしまう、いや、してしまっていました。今までは。
ところが、私が教養のエチュード賞に応募したことによって、まさかの展開が訪れました。

教養のエチュードを主催している嶋津亮太さんは
私のイメージする限り、とても穏やかで優しい人。
メンタル極弱でSNSでもフォロワーが1人増えたり減ったりするだけで反応してしまう私にでも、やわらかな物腰で接してくれそうなイメージの人。
そんな安心感のもと、自身の作品を応募したわけですが
途中から、特別賞が増えたことにより、嶋津さんがこんなことを書かれていたのです。

▼応募方法▼
①このアカウントをフォロー(嫌であればしなくても構いません。ただ、フォローしてもらえると僕がルンルンします)
➁千原徹也、ワタナベアニのアカウントをフォロー

えっ。知らない人をフォローするの・・・。
ワタナベアニさんってどんな人だろう。。。

本当に正直に書きますので、失礼をお許しください。
ワタナベアニさんのつぶやく言葉を見た時は
恐い人なのかなという印象を持ってしまいました(たったいくつか言葉を見ただけですぐに身構えた私。これは私の悪いクセなので反省しています)
時々コトバに棘があるように見えて、瞬時に苦手なイメージを抱いてしまいました。
応募した以上はという理由でフォローしたものの
その後のお知らせにさらに身構えます。

↓↓嶋津さんからのお願い記事↓↓
もし、今回のコンテストを終えた時に同じようにサポートを考えてくださっている方、あるいは僕の行いが「うれしい」と感じてくださった方がいましたら一つだけお願いがあります。この本を買ってください。それが僕への最大のサポートです。

え? この人の本を買うの?
どうしよう。私は、自分が応募した作品が賞をもらえるかどうかの結果に関わらず、終わったら嶋津さんにお礼したいと思っていたうちの1人なので、ってことはつまり、本を買わなきゃならないじゃない。
興味持てない本だったらどうしよう、しかも、恐い言葉がたくさん並んでるのは私は苦手だよ。読んで「良い!」と思いもしないものを
「買いました読みました最高ありがとうオススメ!」なんて私は言いたくない・・・。

これが正直な気持ちでした。
だから、この段階では本は購入しなかったんです。
自分が良いと思ってない(興味を持ってない)ものをただ買うことって
嶋津さんや、この本の著者ワタナベアニさんと、それから私自身のためになるのかな?それってどうかな?っていうのが私の本音でした。

ところがここからもっと予想外の展開が起きました。

私の書いた作品が、ワタナベアニ賞に選ばれていたんです。

☆受賞の際、アニさんから頂いたコメント☆
自分はSNS、noteで何を読みたいのかがわかった。経済がどうとか、5Gが消費を変えるとか、そういうのはどうでもいい。誰とも違う、「ひとりの人の人生」が読みたい。誰もがひとりずつ、人生という80年くらいの映画の監督・主演をしている。僕らは隣の映画館で上映されている映画を最初から最後まで観ることはないけど、ときどきその断片が流れてくるのだ。このお姉さんのお話を読んでいて、涙が止まらなくなった。ただそれだけで価値がある。審査して講評するなんて教養は自分にはないと思っているけど、涙が流れるのは、たぶん立派な何かのサインだ。いいものを読ませてもらいました。ありがとうございます。

これを読んで、私のイメージしていたワタナベアニさんの姿が一気に崩れ去りました。(いい意味で)
「私が勘違いしていただけかもしれない。あの作品を読んで涙を流してくださったということは、本の中にきっとその答えがあるはずだ」

そう思って、ワタナベアニさんへのお礼の気持ちと
ワタナベアニさんという人を知りたいという興味がわいてきたのと合わせて
すぐに本を注文しました。

本が届いた時の気持ちはここにつぶやきました。

↓つぶやきに続いてコメント欄に書いたこと↓

ほっころーむカフェ(ほっこ)
2020/02/09 13:33
ワタナベアニ賞いただいたからという理由で
ごますり調で紹介記事を書くとかではなくて
しっかり読んで私の理解できる範囲で本音の感想文を書きたい。
それが賞をいただいた恩返しになるかと思っています。
だからワタナベアニ様。
感想記事を書くまでお時間ください。
娘にやぶられないよう慎重に本を保管し、寝静まった時間にゆっくり読んでいこうと思います。
あと引っ越しの時、船で12時間揺られるので、その時にゆっくり読めるかもしれません🍀

こう記しておきながら、なんとわずか10日ほどで、あっという間に読んでしまいました。

実際は、あっという間ではなくて、子どもが寝てからのすきま時間に、ハンドメイドや引越しの準備などありながら、それでも早く続きを読みたいと思えるような、とても心惹かれる本だったから読み終わったのです。

そして本を読んでから、またスキマ時間に少しずつ感想noteを書きました🙂

私が本を読んで感じたことをそのまま書いて
このnoteをワタナベアニさんへのお礼に代えたいと思います。


前書きのスキだったところ厳選

P15
99%の人は、社会的に何も成し遂げなかったかのように見える一生を送るでしょう・・・・・(中略)価値のない人生なんてどこにもありません。


P19
思い切って自分が推薦する気持ちに嘘をつかなくていい、納得できるクライアントのちいさな仕事だけに絞ってみました。

P20
俺は毎日、閉店まで本屋さんにいるほどの「本の虫」で、高校生になると小遣いのすべてを本に使っていました。しかし自分が本棚に並ぶ側になるとは夢にも思っていませんでしたから・・・(中略)
本は見知らぬ誰かの一生を変えてしまうことがあります。だから書きました。

グサッと刺さったところと私の感想

P31
何が定義であり、何が正解か。それをあまりよく考えずに、「多数決の正解」で、多くのことをごまかしていないでしょうか。みんなが言うから、昔からそうだから。
→そう!アニさんの本を買うか迷った時の最初の気持ちはコレです。
しっかり考えて結果買うことにしたけど買って正解。それは、自分でしっかり考えた結果得られた本物の正解でした。
P40
「酒を飲まない人は人生を半分損している」と同じように
「酒を飲む人は飲まない人の倍、他人に迷惑をかけている」

→飲めない私は今までこの言葉をウンザリするほど言われました。
そんなことないよ、お酒飲めなくてもその場の雰囲気を楽しんで飲めることができればそれで充分楽しいんだよ。そう思いながらも飲める人のことがうらやましいとも思ってるんだよ。
次のページでロバートさんも
「他人を赦さない社会では、必ず自分のところへもリンチが返ってくる」
こう書いているように
お互いがお互いをそれで認め合っていけたらいいなって思う。
P43
理由はわからないけど昔からそう決まっているのだ、そうしないとあなたは間違っている、みんなもそう思うよね、思うよね、と無自覚なまま他人を差別したり・・・
→これは心当たりがあって痛かった。さっきのお酒の意見と矛盾してる私。
気をつけよう。


P45
「他人の世界はどうあろうとも、自分が好きなパラレルワールドをシックに生きろ」
→はい、そうします。そうしたいです。
P47
俺の世界という映画に登場するのは、俺が好きな役者だけで構わないと思っています。人生は上映時間が80年くらいの一本の映画です。
→ロバートさんの映画に一瞬でも私と姉が出られたのなら嬉しいなと思った。たとえ隣の映画の断片だったとしても、ロバートさんの目にうつり、それが涙として心に届いたのならそれが嬉しいです。ありがとうございます。
P58
そういうことを不用意に言うヤシガニは、三頭身まで全員のハサミがもげてしまえばいいのに
→恐かった(笑)ロバートさんの魅力が分かってきた今だから恐くないけど
きっと最初にこの言葉を見た人は多くの人が私のように身構えてしまう。
だけど、それこそが愚かなんだな。表面やうわっつらだけ見て、わ~キレイ、わ~ステキ、わ~ムリって決め付けてしまう感覚が良くない。
何か意見を持つなら、感想を抱くなら、ちゃんと相手を知ってからにしようと思った。ロバートさん、アニさん、最初はすみませんでした。
P63
さわやか、ほがらかの評価は利用した側が決めることだから
こっちが言うまでアピールするんじゃねえ、と思います。
P71
自分が決めるべきことに対して他人のスタンプが押されていないと不安で仕方がない
P78
教えられたマニュアルを忠実に守ることは真面目なようでいて、実はとてもフマジメな態度なのだとわかって欲しいのです。
→このあたりは、読んでて苦しくなりました(笑)私が変えるべきと思っている自分の嫌なところがいっぱいです。

涙が出て止まらなかったところ

P6
俺はどうしても、その「クントマンガッセの白い家」が見たくてウィーンに行きました。(中略)
誰にも理解されなかった繊細な心を、真四角な白い家の設計に没頭することで誤魔化していた。(略)
→ウィトゲンシュタインの計り知れない孤独感や想いが詰まっているであろう作品を実際にその場に見に行ったロバートさんの気持ちやその場に立って泣いた時の感覚を想像したら涙が止まらなかった。
P86
自分は生まれてから死ぬまで何も変わらないちいさなひとつのブロックで、床に落ちているのを踏むとすごく痛いとか、(中略)それさえわかれば、生きていくのがちょっとラクになるかもしれません。
→表現が心に染みて、心地よくほろほろ泣きました。

P206のコタさんの言動で号泣
→私はまだ自分がみじめな経験をした過去を、その自分を受け止められていないのかもしれないと思った。

ロバートさんの素敵ワード

(私がキュンとした言葉を抜き出しました)

’親子でも恋人でも、感情を乗せて運ぶ言葉はオーダーメイドでなくてはいけません。’

’A4の紙1枚にちいさい文字で三国志が全部書いてあるような情報量のスゴさ’

’人と知り合うことは、死んじゃったら悲しくなる人を増やすことでもあるんだよね’

’俺の心の傷は癒えるどころかクール宅急便のような新鮮さを保ち続けます’

’ゴキブリック・アニマル’


素直さを試されているような本


もっともっと、書き出したいところがいっぱいあるんです。

たとえば「ソーシャルとメディア」の部分なんて、もうそっくりそのまま書き写して皆さんにも読んでもらいたいぐらい、noteであるあるな行動をしている私にとってはグサグサくる内容でした(苦笑)

なんだろう、この本は、ひねくれ者が読むとずっとイライラしてしまう可能性もあるのかなと思いました。

私は現在もうすぐ2歳の子どもを育てているおかげか
幼い頃の素直さを少しだけ取り戻しつつあるので、いろんな言葉を素直に受け取り、心を痛めたり嬉しくなったり感動したりすることができました。

でも時に、あまりに核心をつかれるとウッとくることもあり、それが、試されているような気持ちになる本だなと思いました。


素直に受け取れたら、きっと読み終わった時に心がレベルアップできているような本。

読む回数やタイミングで、レベルアップの度合いも違うかも。


あとがき


ワタナベアニ様

「ロバート・ツルッパゲとの対話」を読んで(読む前からの)思ったことを正直に書かせていただきました。失礼もあったと思います…お許しください。

13ページの「心の貧しい人というのはちょっと言い方が悪いので言い直すと、うすらバカども、です。」のところで

んー、うすらバカっていうほうが言い方悪いんじゃないのかな?なんて


読み始めてすぐに、このたった一言に反応してしまった私。

でも、ロバートさんと対話していくうちに、本当の意味で
「心の貧しい人」という言葉を理解していなかったことを知り
自分の無知さに恥ずかしくなっていきました。

そして、108ページから「ユミコ」という名前が登場した時は
「あら、私の名前じゃん♪なんか嬉しいな~」なんて浮かれていたけど、
途中から、「ユミコ」と書かれているよりも

120ページの「アホの濃縮還元100%」と書かれている方が、まるで実名を呼ばれている気分になってくるぐらい、私ってホント経験値少なすぎ無知すぎなんだと、読めば読むほど反省した時間でした・・・

私、あまりにも小さい殻に閉じこもって長いこと生きてきたんだな、もっと自分の足であちこち行かなければ。そう思いました。

心から読んで良かったと思える本でした。

私がロバートさんの本に出会えたのは

ワタナベアニさんが本を出版してくださったからであり
ワタナベアニさんがコンテストで私の作品を読んでくださったおかげであり
嶋津亮太さんがコンテストを開催してくださったおかげであり
私が作品を応募したからでもあり
また、姉ちゃんがカッコいい生き方を見せてくれたからでもあって

そう考えると

今出会っている人や目の前で起こる出来事
それから自分のことも。とにかく大切にしたいなと感じました。

この本は、良い意味で私に強い影響を与えてくれたのですが

全てこの本の言いなりになってしまったら

本来の私らしさが無くなり

そういう生き方って、私も好まないけど

ロバートさんからもきっと
「おいおい、言いなりになるならもう1回この本読まんかい」って言われると思うので

私はこれからも、私が大切にしたい自分の良いところも悪いところも忘れないようにしながらも


「G」のことを「ゴキブリック・アニマル」と表現できるような遊び心を育みながら生きていきたいなと思います。

本当は、ロバートとベートーヴェンの対話に出席したかったです!
ワタナベアニさんと、関わった方々に直接お会いして、お礼を言いたかったです。

けれど、少し本からの言葉をお借りして
もし私の心臓が止まって心電図がッーーッ。となるとしたら

私は今、この家の妻として母として、引越しの準備に集中したいし

イベント出席をとるか、母親業をとるかで母親業をとったとしても
アニさんならきっと、親指を立てて「頑張れよ」と言ってくださると思ったので

私はイベントに行く代わりに、このnoteにアニさんへのお礼の気持ちを詰め込むことにしました。

想いが強すぎて長文になりごめんなさい。
いつか、直接お会いできる日がくることを楽しみに、私はこの本と、姉との思い出を連れて、引越します!

ロバートさんと出会わせてくださりありがとうございました。

この本が届いた時に息子2人から

「え!母さんに賞くれた人って日本人じゃなかったんだ!」と言われて、慌てて説明しました🤣


このnoteを読んで、誰か一人でも、「ロバート・ツルッパゲとの対話」を読んでみたいと思ってくれる人がいることを願って。伝えられなかった言葉。(←読めば分かるこの言葉)

最後に、私の大好きな姉ちゃんとの写真を載せます。
姉ちゃんは闘病中だったので髪はウィッグ。抗がん剤中でもいつもこの笑顔でした。

(左が私 右が姉)
この笑顔でアニさんにありがとうと思いながら書きました☆

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私の書く記事は多分、伝わる人が限られています。いじめ、機能不全家族、HSP、病気などの記事多めなので。それでも深くせまく伝えたくて書いています。サポートとても嬉しいです。感謝します。コメントも嬉しいです🍀