【ゲームレビュー】MO:Astray【パズル/アクション】

2020年9月8日 22:56

XBOX Oneコントローラーを使用。クリア済み。

美麗なドットが目を引く、2Dパズルアクションプラットフォーマー。パズル系ではあるが、アクション要素が強い。異形の生命体『MO』を操作して、研究所で起きた事件の謎を解け。

----------------------【良い点】----------------------

◆ 美麗なドット絵と滑らかなモーションで動くキャラクター達は魅力的だし、音楽はここぞというタイミングで盛り上げてくれるようになっている。その他の演出も上手い。

ストーリーは良く練られており、引き込まれる。ただし、基本的にはプレイヤーが推理していくタイプの物語になっている為、単純にプレイしただけでは、ゲーム内では多くは語られない。

死体や敵に取りつき、寄生する事ができる能力を序盤で入手する事ができ、それを利用して、宿主の記憶を垣間見る事ができる。それらの記憶のいくつかは研究所内で発生した事件の全貌を推理する役に立ってくれるだろう。

もちろん、面倒に感じるならば、記憶を見る事は強制ではないので、無視して進む事もできる。

◆ 背景や細かいステージのテーマの違いで同じような場所が少ない。最初から最後まで、ギミックの使い回しがほぼなく、ゲームを進めれば進めるほど新しい仕掛けが登場する。

仕掛けの中には攻略方法は一つだけではなく、いくつか用意されている仕掛けもあり、その点も良かった。

また、プレイヤーが今作の独特な操作になれた頃を見計らって、難しめの仕掛けが登場するようになっており、難易度の上昇カーブの設定が非常に良く出来ているように感じられた。

ステージ構成としては、パズル的な要素は少なく、アクションを要求される仕組みが多い。また、ゲームが進行するにつれ、主人公は新しい能力を取得する為、それらの能力を活用した仕掛けが登場するようになる。

リトライも早く、ロードが殆ど無いという点も良かった。場所によっては尋常ではない回数リトライをする事になる為、この仕様はありがたい。

誤解のないように記載するが、所謂『メトロイドヴァニア系』作品の様にステージ間はシームレスに繋がっているわけでは無い為、新しい能力を入手してから過去に訪れた場所に戻ることができるわけでは無い。

◆ 『MO:Astray』ではパズル要素のある戦闘から、アクション性の高い戦闘まで、飽きの来ないような様々なボス戦が用意されている。

ネタバレになってしまうので詳細は控えるが、かなり特殊なボス戦が2体程用意されている。盛り上がる戦闘なので、是非とも自分の目で確かめてもらいたい。

◆ 悪い点と言うわけでは無いが、上記したようにパズル要素は少なめで、アクション性が非常に高い作品になっている。

緻密な操作と反射神経が求められる作品の為、パズル目的で購入を検討されている方はご注意を。

◆ 操作自体は使用するボタンが少なくシンプルだが、操作方法自体が特殊な為、序盤は慣れるまで少し辛い。

特に操作面で最初に苦労するのは、同じような感覚で操作できる作品が少ない為に、主人公が『歩く』よりも『飛び跳ねる』事で素早く移動できるという点が大きいだろう。

ただし、とある能力を序盤で入手して以降は操作面ではある程度は楽になる。その能力を入手するタイミングは、制作陣が操作の難しさを考慮しての配置だろう。

◆ ゲームの性質上、リプレイ性が低く、実績解除狙いでないならば、一周で満足してしまう。

◆ 難易度を『Easy』に変える事で、多少は緩和する事ができるものの、今作はアクション作品としても難しめである。

主人公にはHPが設定されているが、殆どのギミックは即死系の為、ボス戦以外ではHPがほとんど機能していない事がその理由の一つだろう。

ちなみに、HPの最大値は隠された収集アイテムを発見する事で上昇させる事が可能だ。

美麗なドット絵、引き込まれるストーリー、最後まで飽きさせない仕組みのステージ＆ギミック、どれも高品質な出来になっている。
リプレイ性の低さがあるにしても、アクションプラットフォーマーとしての完成度が非常に高い作品といえるだろう。

その反面、アクション性が高い為、アクションが苦手でパズルを楽しみたい方にはあまり向かないので注意して欲しい。

プレイ動画をアップしているので、気になった方はこちらを参考までにどうぞ。

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