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【ゲームレビュー】Death's Door【アクションRPG】

※XBOX Series Xコントローラーを使用。本記事はSteam(PC版)をプレイして書かれたレビューとなります

死者の魂を刈り取るカラスが主人公の見下ろし型視点のアクションRPG。近接武器や弓矢、魔法を使いこなし、幻想的な獣と半神の軍勢に立ち向かおう。

--------------------【良い点】--------------------

物語とグラフィック

◆ 冒頭でも述べたように主人公は死者の魂を刈り取る仕事を行っている『カラス』だ。彼はひょんなことから自らが刈り取る予定であった魂を盗まれてしまい、取り戻すべく『死神の扉(Death's Door)』をくぐり様々な場所を探索する事となる。

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拠点、主人公の勤めている『役所』のような場所ではグラフィックの表現が全体的に灰色で表現されており、死後の世界を演出しているようだ。ゲームで例えるならば、似たような演出が『ニーア オートマタ』でも行われていた。

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それ以外にも『色』毎のコントラストを上手く使用した表現が印象的だった。

拠点以外のロケーションでは色の配色を使用した演出こそ異なっているものの、全体的に荒廃したり、廃れた場所を探索する事が多い。だが、それらのロケーションでの演出とは裏腹に、不気味だが何処かかわいげのあるキャラクター達がゲーム全体の雰囲気が暗くなりすぎない事に貢献している。

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また、ボスのデザインには目を見張るモノがあり、どれも印象的だった。余談だが、ボスに限らず、一部のキャラクターデザインは『宮崎駿』監督の作品の影響を受けているように感じられた

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戦闘

戦闘では剣や道中で入手できる武器を使用した『近接攻撃』、弓矢や魔法使用しての遠距離攻撃を行う事ができる。

遠距離攻撃を行う為にはゲージを使用し、ゲージを回復させるには敵を近接攻撃する必要があるため、遠距離オンリーの戦闘ができない。
必然的にプレイヤーは敵に近付き、攻撃&回避を行う必要性が出てくるため、程よく緊張感のある戦闘を楽しむ事ができる。

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特に中ボスやボス戦では敵との間合いや攻撃のタイミングを見計らう事が重要となってくる。


また、こちらは戦闘とは少し違うが、今作の特徴の一つとして、探索中に自分のいる部屋(エリア)をロックされ、敵を全滅しなくては先へと進めないという場所がかなりの頻度で登場する。

探索とパズル要素

今作は戦闘に重きを置くタイトルである。だが、道中では探索とオマケ程度ではあるがパズル要素もある。

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見下ろし型視点のアクションである事から『ゼルダの伝説』シリーズを思い起こすかもしれないが、魔法を使用して松明を付けたりといったモノが殆どで、物語進行に必要な部分ではそこまで難しいパズルは登場しない。

ステージは探索する事によって武器や収集品といったアイテムを入手する事ができるため、積極的に行うと良いだろう。シンプルではあるが、これらの要素は『発見する楽しさ』『探索する楽しさ』を十分に引き出している。

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また、ゲームを進めて行く事によって新しく入手した能力を使用して到達できなかった場所へ行ったり、探索をする事が可能になる。

強化要素

敵を撃破したり、道中で発見する事で入手できる通貨を消費する事によって主人公の各種ステータスを強化する事が可能になっている。強化可能なステータスは四種類と少ないが、どれも強力で重要な能力ばかりだ。

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強化可能な能力は:

強さ:近接武器のダメージとリーチ増加。
器用さ:攻撃のチャージ速度と近接攻撃の速度アップ。
スピード:主人公の基本速度の上昇と回避後に次の回避を出せるようになるまでの時間も短くなる。
魔法:呪文と遠隔スキルのダメージ増加。

の四種類になっている。

戦闘が難しいと感じたのならば、強化を行ってから進むと良いだろう。

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また、この他にも探索で入手できるアイテムを一定数集める事によって『HP最大値』と『MPの最大値』を強化する事が可能になっている。

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--------------------【悪い点】--------------------

何もない場所

移動をするのみで、特に何もない長めの場所がいくつか存在する。景色を楽しめるようなロケーションでもない事から、ただ無駄に移動させられているという印象になってしまう。

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リプレイ性

◆ 戦闘の仕組み、パズル要素や探索要素、ゲームの全体的な仕様上、リプレイ性に欠ける印象を受けた

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クリア後

◆ ネタバレをしない様に書かせていただくが、クリア後の戦闘とパズル以外のとある要素が完全に蛇足になってしまっている。

---------------------【総評】--------------------

緊張感を伴う戦闘とプレイヤーを飽きさせない様に程よく散りばめられた探索とパズル要素、幻想的な世界や戦闘で気分を盛り上げてくれるBGM、どれも魅力的な小粒の良作になっている

購入する際に一つだけ留意して欲しいのが、上記したようにリプレイ性があまり無いように感じられたため、そちらを気にされる方は注意。


プレイ動画をアップしているので、今作が気になった方はこちらを参考までにどうぞ。


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