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エピソード5: ご先祖様が生きた記録

夜でもおはようございます、ミタカです。

エピソードシリーズ、5つめ。
今回は「ご先祖様が生きた記録」の話をします。

(前回の「記事はこちら↓)


今回の話はおそらく人を選びますが…

「追求するとここまで分かるよ」って事で、
何かの参考にしていただければと思います!



「大伯父の行方」

私はゲーム大好き人間で、
好きな作品を繰り返しプレイするスタイルです。
ハマったゲームは結構やり込みます。

それで、2013年に始まった
あの有名なブラウザゲームに
とてもハマっていた時期がありました!

そのゲームの影響で
旧日本軍の艦船(戦艦大和とか)に
けっこう詳しくなったんですね。

それまで歴史好きでありながら、
軍隊ものは全然分からなかったので、
陸軍と海軍の性質の違い等を
はじめて知りました。

一言で表すと…
すっごく仲悪かったらしいです。笑


艦の話に戻ります。
艦って、つまりフネですから
海軍関係のものなんですが(例外あり)

それを知って、
「そういえば、親戚に一人、
南の海で亡くなった方がいたって
聞いた事があったなぁ。
じいちゃんのお兄さんだったかなぁ」
と思いました。

たしか、「土地で」
ではなく、「海で」と。

親に聞いてみましたが、
私の家は分家筋だったので
詳しい話は聞けませんでした。

当時を知る方はもうほとんど
鬼籍に入られていたので、
「これ以上調べても何も分からないかなぁ…」
とは思ったんですが

本家に話を聞きに行ける機会があって、
そこで
「海軍だった」
という事だけはわかりました。


旧海軍は
血筋あるエリートや、
本当に実力のある人しか
入れなかったんだそうです。

祖父の兄、
つまり私の大伯父は
とても優秀だったんだろうなぁと
思いました。

海軍だった
ということであるならば、

「ゲームで出てくるような
有名な海戦で散華されたんだろうか?
それとも…。

大伯父さんは、
どういう軌跡を辿ったのだろう?」

と、ぐんぐん興味を持ちました。

そういうわけで、私の追求が始まります。




「アイテムを集めて」

調べてみた所、
軍属の方がどのような軌跡を辿ったのか?
を知る方法があって
それが「兵籍簿」の取得です。

ただ、陸軍と海軍では
管理しているところが違うので
取得方法も異なります。

大伯父さんは海軍なので、
管轄は厚生労働省。

こちらの担当部署に、
必要書類を揃えて提出し、
照会してもらう必要がありました。


では、必要書類とは何か。

つまり
「ちゃんと血の繋がった子孫です」
と証明する書類です。

具体的にいえば

  1. 自分の免許証の写し等と、住民票。

  2. 親の住民票

  3. 祖父の除籍票

  4. 曾祖父の除籍票

のことです。

自分と親の住民票はいいです。
すぐに取れました。
問題は祖父と曾祖父の除籍票です。


どうやって取んの?笑


そもそも住んでいる場所も違うので、
祖父が住んでいた町に
行かなきゃいけないし

行ったとして、孫程度(しかも分家)が
そんな大切な書類を取れるんだろうか…


いざ、遠方の町に行って
「取れませんでした」
では悲しいので、
亡くなった方の除籍簿を取る方法を
もっと詳しく調べてみました。

そしたら、
直系でなくとも、直接の子孫であればOK。
また、取得理由は
「家系図を作るため」
でいける!との事でした。
ちょっと曖昧ですけどね。

でも、あんまり調べていても
永遠に取れなさそうだったので
最悪、その場で聞けばいいやと思いました。笑


そういうわけで、
いざ、祖父方一族の本籍地へ!


役所の人には微妙な顔をされましたが

(除籍簿が欲しい人なんて
滅多にいないでしょうから笑)

なんとか無事に書類をゲットです。
これで準備は揃った!!!


「あの海の底に居る」

申請書と共に書類をまとめて
厚生労働省に送付して
1ヶ月後…


ついに返事が来ました!



80年前の記録の写し…
相当貴重な代物です…!

個人情報の塊なので
画像が載せられないのがもったいない!笑

昔はパソコンがないので
説明文から何から、すべて手書きでした。

イメージとしては、
小学校の時に使った
読書感想文の原稿用紙。
あれに、全て手書きで記録されていました。

縦書きですよ?笑

GHQに変に日本語をいじられる前で
旧字体が基本でしたので、
見たことない漢字も多かったです。
文脈から推測すれば読めますけどね。

あと、評価が甲乙丙でした!
ちょっとワクワクしました。笑
(甲が優秀、丙が普通、みたいな感じです)


詳細は言えませんが、
大伯父は、練習生の時に
重巡洋艦「高雄」に乗っていたらしいです。

(先述のゲームにも出てくるような、
有名な艦です。)

最期は、
偵察艇系の船で南の海を巡回していた所
敵にやられたらしい、
という事でした。

時期的には戦局が激しくなる前に
亡くなったようなので、
飢餓は経験していないみたい。

安心したような…
なんとも言えない…ですね。

ソロモン、マリアナ、レイテ…。
「南の海」の戦いは、壮絶でしたから。


祖父のお墓参りに行くときに
隣に本家一族のお墓があって、
そこに大伯父の戒名もあります。
しかし、そこに骨はないんですね。

船の沈没で散華されているので、
遺骨は帰って来ていないでしょう。
今でも南の海の底にいる…。


その後、
たまたま東京に行く機会があった時に
靖国神社に行きました。
そして、昇殿参拝してきました。

大伯父さんの御魂やすかれと。



「子孫が見つけたよ」

ゲームで興味を持った事がきっかけで
ここまで大伯父さんのことを調べたことに、
両親は驚いていました。

残念ながら、祖父を始め近しい人は
ほぼ亡くなっているので
意味は、なかったかもしれません。

興味を持つのが遅すぎましたね…
せめて学生の頃に動けていれば。
祖父も、近しい人も、
まだ皆さん生きていらしたから。

でも、遅くなってしまったけど
子孫が具体的な場所を見つけたから
大伯父さんは寂しくないと思います。


ちなみに、
散華された方だけでなく、
復員して天寿を全うされた方でも
兵籍簿、取れるみたいです。

ご先祖様がどんな軌跡を辿ったのか、
これを機に見届けるのも
ありかもしれません。

ぜひ、申請してみてください。


以上、追求しようと思えば
ここまで追求できるよって話でした。

では、本日はこのへんで。
また!



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