多項式の基本②

多項式の基本の続きです。


・次数


復習ですが、

$${ax^2}$$の次数は、

$${ax^2=a \times x \times x}$$

と文字が3回かけ算されているので、3次式です。

しかし、これは係数が$${a}$$である$${x}$$の2次式とみなすことができます。

$${3x^2}$$だったり、$${-2x^2}$$などは2次式ですが、
この$${x^2}$$の係数がわからない場合、$${a}$$などとおいて、
$${ax^2}$$などと 表すことになります。

同時に、この$${ax^2}$$は、係数が$${x^2}$$である$${a}$$の1次式とみなすこともできます。

このときは$${x^2a}$$とすると その意味が強調されます。

どの文字に注目するかによって、次数の判断が変わります。


・降べきの順


$${ax^2-5ax-3x-2a+1}$$

の次数を確認してみましょう。

$${ax^2}$$、$${-5ax}$$、$${-3x}$$、$${-2a}$$、$${+1}$$

の、5つの項があります。

$${ax^2}$$は3次式
$${-5ax}$$は2次式
$${-3x}$$は1次式
$${-2a}$$は1次式
$${1}$$は定数項(0次)

ですから、この多項式の項の中で最も高い次数は3次式なので、
この多項式は3次式となります。


$${x}$$についての次数は、

$${ax^2}$$は2次式
$${-5ax}$$、$${-3x}$$は1次式
$${-2a}$$、$${1}$$は定数項(0次)

となります。

ですので、この多項式は$${x}$$については2次式であり、
これを$${x}$$について降べきの順にする場合、
そのまま

$${ax^2-5ax-3x-2a+1}$$

となります。

しかし、この場合、$${-5ax}$$と$${-3x}$$は、$${x}$$について同類項ということになります。

ですので、これらの同類項をまとめたものは、

$${(-5a-3)x}$$

と書くことができます。

ですので、
$${ax^2-5ax-3x-2a+1}$$を$${x}$$について降べきの順にする場合、

$${ax^2+(-5a-3)x+(-2a+1)}$$とします。


$${ax^2-(5a+3)x-(2a-1)}$$
$${ax^2-(5a+3)x-2a+1}$$

などと してもよいです。



また、$${a}$$についての次数は、

$${ax^2}$$、$${-5ax}$$、$${-2a}$$は1次式
$${-3x}$$、$${1}$$は定数項(0次)

となります。

ですので、この多項式は$${a}$$について1次式であり、
これを$${a}$$について降べきの順にする場合、

$${(ax^2-5ax-2a)+(-3x+1)}$$
=$${(x^2-5x-2)a+(-3x+1)}$$

となります。


まとめると、

$${ax^2-5ax-3x-2a+1}$$は

$${a,x}$$について3次式、

$${x}$$について2次式、

$${a}$$について1次式

となります。



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