情景289.「自惚れと自省。それでも」【掌編小説 at カクヨム】
今回ご紹介する掌編小説は、カクヨム投稿の『あなたが見た情景』から「自惚れと自省。それでも」です。
創作をする以上、こういう気持ちの揺らぎってあるんだと思う。
少なくとも、私はある。
司馬遼太郎御大のエッセイの中で、「作家は割符を書く」というくだりがあります。
小説を将棋の駒とすれば、書き手が作れるのは半分まで。
もう半分は読み手の方々が持っていて、それが一致することはごくまれで、書き手がどれだけ工夫を凝らして書こうと、出来は半分。
だから作家は常に不安でいるのだと。
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