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日々是紅茶㉗「チョコレートに合うのは本当にウバなのか?」

あれこれ鎌倉のチョコレートを楽しみたい!
あれこれ紅茶との意外なペアリングを体験したい!
そういうニーズが何より私自身にあったので、昨年から始めた「チョコレートミーティング☆」という名の紅茶ワークショップ。
傾向は事前に検証しつつも、バレンタイン商品が並び始める一か月前から本格的にメニューを選び検証してから本番を迎えるので、新年明け早々から私はチョコレートを俄然消費し始める。

昨年は雪でキャンセル、今年は定員に達せずカカオのように苦いぼっちミーティングになるかと思いきや、昨年のリベンジに来てくださった方がいらっしゃり、念願のチョコレートミーティング☆を開催した。

鎌倉の魅力をチョコレートを通して探検してもらいたい意図もあり、お店やチョコレートの詳細まで調べてお伝えしていった。

さて、今日は前回の投稿で、ちょっとしたコツをつかむとチョコレートと紅茶も意外と合うよ!という話と、「チョコレートにはセイロンティーのウバなのか?」という話をしたので、そこをもう少し書こうと思う。

まず初めにチョコレートの性質を知る!

やみくもに紅茶とペアリングを試すのももちろんいい実験だ。
でももしかすると初めから「うへ!苦い!渋い!美味しくない!」となったら、もう二度と紅茶と合わせてはくれなくなるリスクがあるので、私はそれを避けたい。
そのために、まずチョコレートとは何なのか?と知っておいてほしいのだ。

チョコレートとはカカオに砂糖やミルクを加えたもの

ほとんどの人が既知だと思うけれど、チョコレートが甘いのは、お砂糖を入れているから。
カカオの実(カカオポッド)から種(カカオ豆)を取り出し、自然発酵及び乾燥をさせて、焙煎して初めてチョコレート色に。
そこから皮(カカオハスク)を取り外した中身がカカオニブ。
これを細かく砕いてペースト状にしたものがカカオマス。
この時点では苦味や酸味のある味で、まったく甘くない。

一般的に、このカカオマスと更に絞り出したカカオバターという油分と砂糖をはじめとする甘味と乳成分を加えて、なめらかで安定した状態にしていく工程を経て、チョコレートになる。
つまり、チョコレートのメインの味わいは苦味なのだ。(カカオの香りについても書くとさらに長くなってしまうので、ここでは割愛)

苦味と紅茶の心地よい渋みは共存できるのか?

ざっくりと検証結果から言えば、苦味がメインである「ビターチョコレート」は、正直、合わせる紅茶を選ぶ。
苦味と渋みを同じレベルで一緒に感じると、舌がしびれたような感覚になってしまい、双方の美味しさが分からなくなってしまう可能性があるからだ。
この場合、例えば渋みが少なく香ばしく甘い香りを持つサバラガムワ紅茶は、カカオのキャラクターを邪魔しなくて合いやすい。
また、少し薄めのサバラガムワのミルクティーも舌をソフトにカバーしてくれてチョコレートの香りに集中できるように感じた。

また様々なラインナップで楽しませてくれる「ボンボンショコラ」などは、一般的に中のフィリングやガナッシュが主体で純粋なチョコレートの割合が少なくあまり苦味は感じないので、比較的どんな紅茶とも合わせやすい。
繊細なフレーバーを味わうには、穏やかな甘味を持つキャンディー紅茶などは程よくリセットしつつもチョコレートのほろ苦さも感じて楽しめた。
特に梅や杏などフルーツのフィリングが入っている甘いボンボンショコラには、フルーティな香りのキャンディー紅茶と方向性が似つつもそれぞれの香りが楽しめた。
またヌワラエリヤの程よい渋みもケンカせずに、ハーブのような香りと両方楽しめる。

ではカカオの香りも強くミルク感もしっかりした滑らかな食感の生チョコレートやトリュフはどうだろう。
長くなったので、次回へ続く。


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