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【ショート版】日々是紅茶㊲「ウンカ芽で作られた小田原産 ”こゆるぎ蜜香紅茶”」

カエルも安心して暮らせるお茶畑。
小田原で無農薬でお茶を栽培し、自社で製茶している「如春園」さんを再訪。

小田原駅から箱根登山鉄道で一駅、「箱根板橋駅」から徒歩ですぐの立地にある。
かつてお豆腐屋さんだった面影と思われる土間と独特の奥行のある建物が良い味を醸し出していて、とっても素敵な茶工房になっている。

お豆腐屋さんの面影は外看板と店内の看板にも^^


カフェも併設していて、こちらでお茶を楽しむことが出来るのだ。
もちろん気に入ったお茶は、購入できる販売スペースもある。

ちょうど浅蒸しの新茶煎茶も登場していた

今、7月からこちらの店舗で特別な「こゆるぎ蜜香紅茶」がカフェ提供限定で楽しめる。
6月に収穫した、ウンカという虫に噛まれた若芽「ウンカ芽」を使用し独自の製茶方法で仕上げられた、香り高い紅茶だ。

噛まれると黒ずんでしまう葉
けれどこれが反転して美味しさのヒミツに

紅茶好きにはファンの多い、ダージリンの夏摘み、2ndフラッシュ。
あのマスカットのような香り「マスカテルフレーバー」を生み出すと言われる、ウンカ芽。
この虫の吸害があるからこその独特の香り。
その「ウンカ芽」を如春園さんは、見事に丁寧に引き出してはちみつのような甘い香り「蜜香紅茶」に仕上げていらっしゃった。

実際に、全体的にはフレッシュな中に上品な甘い蜜の香り。
摘みたての茶葉から香っていたあの爽快な香りが優しい余韻を伴って香る。
世界中のお茶どころの製茶の技術を参考にしながらも、独自に製茶されているそうだ。
じっくりと蒸らして抽出すると、茶葉がポットの中いっぱいに大きく開いた。
しっかりと一芯二葉がそのまま残っていて、なんと美しい茶殻。

お茶仲間と一緒に、「美味しいね、いい香りだね、きれいだね、かわいいね」を連呼した日。

ゆっくりと開いていくと
しっかりと一芯二葉の姿が現れた

紅茶のつくり方は様々だ。
より強く揉捻して細かくなっている茶葉の良さもあるけれど、この絶妙な撚りによってリアルにチャノキの若葉の姿を愛でつつ楽しめるのもフルリーフをポット提供する良い点だと思った。


あまりに美しくて広げて愛でた



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