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アラカンおやじ、ロードバイクデビューまでの2ヵ月(その3・最終回)

 ほんの2ヵ月前まで、ロードバイクの「ロ」の字さえ脳裏に浮かんだことがなかったアラカンおやじが、ロードバイクデビューしてしまうまでの2ヵ月を追う(笑)顛末記の最終回でございますー。


膝痛でGW中盤はネット三昧…

 GW前半に無謀な多摩川サイクリングロード往復走破を膝痛で断念いたしまして、GW中盤は大事を取っておウチでおとなしくすることにしました。

 といっても、そもそもGWはどこも混雑がひどいので、例年泊りがけのキャンプには行かず、たまにデイキャンプなんかでお茶を濁していたのです。今年はクロスバイクで日帰りの遠乗りとかを目論んでおりましたが、膝痛再発が怖くてあきらめざるを得ず、結局ネットで自転車関連の情報を漁るGW中盤になってしまいました。

クロスバイクとロードバイクは別の乗り物

 そんな折に、YouTubeで「ロードバイクとクロスバイクは別の乗り物」といった内容の動画を見てしまい、安物のクロスバイクでも十分に羽が生えたと喜んでいた自分のなかで、初めて「ロードバイク」という乗り物の存在が意識されるようになったのです。

 そもそもロードバイクとクロスバイクではジオメトリ(フレームの設計)が違っていて、速く遠くへ走るべく作られているのであって、ロードバイクなら100kmなんて当たり前で、ロングライドってのは200km近いものを言うのであって、ブルベというイベントなら300km、400km、600km(!)もふつうにあると言うではありませんか。そりゃあさすがにクロスバイクで走ろうと思うような距離じゃないですよね。そんなに違うものなのか。200km近く走れるってすごいよな。乗ってみたいな…。

 クルマもバイクも持っていない自分にとって、ウチからひょいっと200km先に出かけられるなんてことは、まったく想像もしていなかった話で、なんだか一気に世界が広がるような気がしちゃったんですよねー。行けるところまで行って、帰りは輪行で電車で帰るなんてこともできるわけで、なんだか想像するだけで、自由に動ける範囲が脳内で拡大していくのがわかりました。

 そこから、買うならどのロードバイクがいいかな、とネット上で検索を始めるまでには、ほとんど時間はかかりませんでした。もう気分は完全にロードバイク乗り。非常に単純にできております 笑。

GW後半はリハビリポタリング

 しかし自分が、長距離を走ると傷んでしまう膝の持ち主なのであれば、ロードバイク乗りなんてもっての外で、大枚はたいて自転車買ったのに乗れないんじゃバカ丸出しです。

 でも、先日の靭帯炎による膝の痛みそのものは翌日にはひいたので、それほど重症じゃなかったとのではないかと希望的観測に傾きます。またサドルの高さも上げ、シートポストもしっかり締めたので、それで再発しなければ問題はないはずと、好天が続いたGW後半は、懲りもせず、リハビリを兼ねて10km程度から始めて、おそるおそる距離を延ばしながらのポタリング。

 そしてGW最終日にはまた彩湖まで往復50kmを完走できました。もちろん膝痛は再発せず。とはいえ前回発症したのは70〜80kmくらい走ったあたりでしたので、まだまだ安心はできません。

GW最終日は50km走ってまた彩湖まで。湖畔はほんとに気持ちいいです

多摩川CRで河口まで

 そこでGWの翌週末に、前回断念した多摩川サイクリングロードの河口までのルートをウチから往復する80kmのライドに挑みました。当日は曇り空でしたが、幸いにも風がほとんどなく、すこぶる順調に走れました。

 多摩川の下流は、上流の長閑な雰囲気とは違って、いかにも都市って感じの風景が続きますが、そんな中でも、蛇行しながら流れる多摩川という自然の存在感が際立つような気がしました。河口に近づくと、葦原ではオオヨシキリのゲゲチ、ゲゲチという鳴き声が響き渡って、あー初夏だなーって感じ。そのうち潮の香りが漂ってきましたー!

穴守稲荷の旧一の鳥居前。多摩サイ河口側始点のシンボルになってるみたい

 というわけで、ついに多摩川サイクリングロードの河口にたどり着きました。ウチからは40kmくらい。サイクリングロード全体を往復するなんて無謀な試みの前に、まずは河口への往復を目指していれば、ぜんぜん不可能な話ではなかったのですが、アホな考えが芽生えてしまった故に、ちょっとたどり着くのに時間がかかってしまいました 笑。

 これで、膝を痛めることなくウチまで帰れれば、前回膝痛を発症した70〜80kmのラインを超えられます。膝痛は持病ってわけではなく、一定の条件下でのみ発症する、という見通しが得られるのなら、ロードバイク乗りへの道が開かれる…。

「ほとんどビョーキ」なりに悩む

 今思えば、もはや脳内が通常モードではないので、どんな結果になったところで、多分ロードバイクを買うという方向に向かってしまったんだろうと思います。むかし「ほとんどビョーキ」というフレーズが流行りましたが、まさにそれです。まあ、今回は幸いにも無事に膝を痛めることなくウチにたどり着くことはできましたけど。

 とはいえ、どんなロードバイクにするかではビョーキなりに悩みました 笑。キャンパーでもある自分としては、まずはグラベルロードという砂利道(グラベル)を走れるような太めのタイヤを履いて、キャンブグッズを運べるキャリアがつけられるタイプに大いに惹きつけられるわけですが、普通のロードバイクのようには速く走れないそうなんですよ。

 今回、自分がこれほどチャリにハマった理由は、まるで身体に羽が生えたような感覚であり、ロードバイクというのは、それをさらに拡張するような乗り物であることに魅力を感じているというところからすると、グラベルロードはちょっと違うかもしれないなと。

 でも、タイムを競うとか、レースに出るなんていう気はさらさらありません。「なるべくラクに遠くに行きたい」だけなんです 笑。

 で、そういう人に向いたタイプとしてエンデュランスロードというカテゴリーがあるということがわかりました。レース仕様のものなどよりも、前傾姿勢がゆるく、タイヤも太めのものを履けるという、速度よりは長距離を快適に走れることにフォーカスしたタイプなんだそうで、まさに自分が求めているのはこれだーって感じです。初心者にもおすすめということもあって、お値段等々を考慮の上、ついに意中の一台を見定めました。

こうしてアラカン初心者ロードバイク乗りが一人追加されました 笑

納車日の帰り道に寄った多摩湖にて〜

 購入したのは、「Cannondale」というアメリカのブランドの入門モデルのエンデュランスバイクです。多摩湖に近いショップで買ったので、納車日にはさっそく多摩湖自転車道を走って帰り、週末には多摩ニュータウンの「尾根幹」やら、荒川サイクリングロードで葛西臨海公園まで往復118kmを走るなど走りまくっております。

 アルミ(フォークはカーボン)の車体そのものの軽さだとか、トップギアに入れた時のスピードだとか(むちゃくちゃ重いけど)、登りでフロントをインナーに落とした時のギアの軽さだとか、ディスクブレーキの効きの良さだとか、確かに自分が今乗っているスチールフレーム(非クロモリ)のキャリパーブレーキ7段変速の安物クロスバイクとは別次元の乗り物だと実感します。

 正直、アラカンのおっさんが、あと何年乗れるのかはわかりませんが、これで多少は足腰も鍛えられるでしょうし、なるべく長く乗っていけたらいいなと思っておりまするー。まずはしまなみ海道とか、行ってみたいなー(おしまい)。

関連動画などもお時間あれば御覧くださいー


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