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【茶道】稽古録 令和3年12月14日

結論から言うと本日の稽古は、茶湯の本質を再度考えさせられるものとなった。

思う存分お客さん役を堪能でき、心に残るほどと特別な稽古ができた、と言うわけでは全くない。

むしろ、その真逆。

いつものように着物に着替え、稽古場までの移動中に帛紗バックを忘れたことに気づき取りに帰る。
それに伴う時間ロスにより見る稽古の時間が殆どとれない。

(既にこの辺りから嫌な予感..)

お客さん役ではお茶をいただく前後のお茶碗を置く位置という、基本中の基本が混乱してしまい分からなくなる。

(予感は的中した)

お点前中は毎度注意されている事をまた注意されてしまい、また、お点前の手順も複数回間違えてしまった。
炉開きから長らく同じ稽古をしているにもかかわらず。
尚、全くもって難しいお点前ではなく基本的な炉の薄茶点前であり、本日は棚の稽古であった。

言わずもがな、もやもやした感情のまま稽古場を後にした。

戦国時代の将軍は自分がいつ死に直面するか分からない状況の中
躙口の前では刀を置き、茶を点てた。

恐怖と共存し続ける事が義務化された状況下で、いかに精神状態を維持していたのか。

はたまた自分は不運が立て続けに起こっただけで
こんなにも精神状態が不安定になると言うのに。

茶道とは作法通りに正しくお点前する事も要素の一つではあるが、
前提としての精神性を置き去りにしてはいないか。

横に並べるのは恐れ多いが、茶を点てる者同士として
如何に自分が点前以外のところで本質を欠いているか、と言う事に気付かされた。

何事にも動じず同じ精神を保ち続ける事は今日明日できるようにはならない。

但し、その姿勢を忘れてはならない。

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