41.第三回十字軍
①第三回十字軍 = 失敗
イスラム世界では、ファーティマ朝の宰相サラディンがイスラム世界を統一してアイユーヴ朝をおこした。
サラディンは破竹の勢いで聖地奪還をはかり、十字軍国家のほとんどを占領した。
聖地にいた十字軍のフランス諸侯たちは思った。
「我々がムスリムを虐殺したように、サラディンも我々を皆殺しにするだろう。これは報いだ。」
すると、サラディンは口を開いてこう言ったのだ。
死を覚悟していたフランス諸侯たちは仰天した。
「???どうせ嘘に決まっている。あいつは後ろから我々を串刺しにする気だ。」
隣町の名はアッコン。
・・・。
・・・。
本当に到着した。サラディンは虐殺を行わなかった。
キリスト教世界でもサラディンの名声は跳ね上がった。
「サラディンこそ本当の勇者だ!」
「サラディンはえらい!天国に行くわ!」
②畳み掛けるサラディン
サラディンは続けてこう言った。
「キリスト教諸君!諸君らが望むのならば通商をしたいと考えているのだが、いかがかな?」
「我がアイユーヴ朝のアレクサンドリアにはアジアからの名産品が多く店頭に並んでいる。香辛料やシルクなどヨーロッパでは見たこともないものばかりだ。」
「これらの商品は、我々の仲間であるカーリミー商人が紅海を通って運んできてくれていてな、貴重な品々だ。通商してくれればこれらが諸君らも手に入れることができるぞ?」
諸侯たちは教皇には内緒でイスラム世界と通商を始めた。これを東方貿易という。
何も知らない教皇は言う。
教皇「サラディンは許せん。聖地奪還だ!全勢力を持ってアラブを攻撃せよ!」
③贅沢な十字軍
今回はフランス王フィリップ2世だけではなく、イングランド王リチャードも参加する。しかしこの二人は仲が悪い。
仲介役として神聖ローマ皇帝フリードリヒ1世が参加した。
遠征の途中。
フリードリヒ1世が川に溺れて死んでしまう。
残された二人。
フィリップ2世「我慢ならん。わしは帰る!」
リチャード1世だけが残った。
当然、一人では勝てるわけもなく、敗走。
大失敗に終わった。
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