41.第四回十字軍
①大失敗した教皇の次の手は?
イギリスのリチャード1世だけでは、イスラムに勝てるはずもなく。
激怒したのは十字軍を派遣した教皇インノケンティウス3世。
「教皇は太陽、皇帝は月」とか言っちゃう人。
日本でも藤原道長が自分の権力が絶好調で同じようなこと言ってた。
教皇は思った。
と言うことで第四回十字軍はまたフランス諸侯に頼んだ。
②行き方を決めかねる十字軍。
陸で行くには、敵の本拠地であるエジプトは遠い。聖地の向こうだし。
だから船でいく。しかしフランスには船がないのだ。操縦できる船頭もいない。
なければ他から借りてくる。
候補1:ジェノヴァ
候補2:ヴェネツィア
候補3:コンスタンティノープル
・・・。
どれも東方貿易でイスラム世界と通商を行い、ご飯を食べている国だ。
まず、コンスタンティノープルは遠い。却下。
近いところから行こう。
ジェノヴァ、君に決めた。
ジェノヴァ「壊されると分かってて貸すバカがどこにいる。」
③一回断られたくらいで諦めません。
次。ヴェネツィア。
ヴェネツィア「いいですよ。我々が操縦していきましょう。」
「船はガレー船なので、手で漕いで行きます!」
フランス諸侯「ありがたい!一緒に異教徒を倒そうな!」
ヴェネツィア「へい・・・。」
こんなうまい話があるわけない。
ヴェネツィアは商人たちの国だ。利益が絡んでなければ動かない。
商人たちはこう思った。
要するに、十字軍はバカだから利用してやろうとしたのだ。
④画策するヴェネツィア人
エジプトに向かう道中・・・。
商人「親分、近くにコンスタンティノープルって町があるんですが、金持ちなんでさあ。やっちまいませんか?」
十字軍「なに?あそこはキリストの国だろう?ダメに決まっているだろう?」
商人「大丈夫でさ。あそこはギリシャ正教。あっしらはカトリック。異端を攻撃するのがおたくらの仕事でしょう?」
十字軍「・・・。確かにそうだ。」
こうして十字軍はコンスタンティノープルを陥落させ、自らの国、ラテン帝国を建国し、50年近く居座るのだ!
「教皇様!十字軍がコンスタンティノープルを攻撃しております!」
教皇「は?バカか?アホか?あそこの援軍として派遣しておるのに?全員破門じゃ!愚か者どもめ!」
⑤弁が立つ商人。
使者が教皇に言う。
使者「教皇様、コンスタンティノープル教会がカトリック教会に属したも同然のこの結果、なぜ破門なさるのですか?」
教皇「・・・。確かにそうだ。破門取り消し!」
めちゃくちゃである。
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