蛇足ながら…(^_^;)
昨日、世界でもTwitterトレンド1位をとった?!と大きな話題になった
#検察庁法改正に抗議します を受け、急遽収録されたと思われる
と言うYouTubeチャンネルのコンテンツを見ました。
→【ゲスト】亀石倫子(弁護士)/上西充子(法政大学教授・「国会パブリックビューイング」代表)その他(国会議員など参加予定)
【概要】検察庁法改正案はなにが問題なのか。300万ツイートを超える抗議の声が上がっているこの問題について解説します。ぜひ番組を見ながら #検察庁法改正案に抗議します をつぶやいていただければと思います。
と言うことで、タイムリーです。
野党の議員さんも登場され、なかなか面白かったのですが、中でひとつ、あれ?と思うことがあって。
コンテンツの主旨とちょっとズレちゃうのでまさに蛇足なのですが、私も無名とはいえ当事者なので、駄文書いてみようかなと思いました。
中で、野党の議員さんが
「今回俳優さんとか著名な漫画家さんが、いつもそう言うことを呟かれない方がこのハッシュタグで呟いておられる。この方達は今とても困っておられるわけですよ…(だから今回呟いてくださった)」
こう言う言葉ではなかったと思いますが、内容的にはこんな感じです。
しかし、他の職業の方は知りませんが、漫画家が、それも今回呟かれた漫画家さんが普段政治的発言を全くしていないかと言うとそんなことは全然なくて、だから時々炎上ニュースが散見されるわけです。
もちろん今回は
「普段政治的なことは呟かないようにしているんだけど」
と断りを入れてハッシュタグを使った方は確かに少なくないので、量的に一気に増えて見えました。
私も年明けの某漫画家を集めての忘年会を兼ねた勉強会で、ネット戦略に詳しい講師から
「漫画家さんはあまり政治的なツイートはしない方がいいと思います」
と言われ、苦笑したことがあります。
政治風刺も漫画のれっきとした1ジャンルなのに、漫画家が政治の話をしてはいけないなんてそれこそブラックだと思うのですが…
実際漫画家は一応フリーランス(例外的に漫画会社のサラリーマン作家さんもいると思います)、基本的に一匹狼的性格の上に、厳しい漫画業界を腕一本で生き抜かねばならないため大変気が強く、
「はあ?私は好きなことを呟きますよ」
と思っている人の方が多い気がしますね…
炎上騒動で漫画家が渋々政治的発言を引っ込める場合には、それだけ炎上による圧力、暴力が激しいと言うことだと思います。
漫画家は仕事をしている名前でSNSもやっているわけですから、匿名に守られた人とは身に迫る危険が違います。
それでも、一定の力(漫画家の力は読者の数、売り上げ…と言う切ない現実を見るとして)がある漫画家さんに恐れるものはないので、何であれ思ったことを呟かれると思います。
これまでも、呟かれる方は呟かれており、今回も同じ方々がしっかり呟かれていました。
私のように、何の力もない無名の漫画家も、実はそれは同じです(笑)
そして、ここが私の言いたかった蛇足部分なのですが、その先生たちは別に生活に困っていません…(^_^;)
著名な漫画家さんなので、もう大金持ちと言って良いと思います。
私も昔月刊紙で連載陣に入っていたので、仕事ぶりを見ればどれくらい稼いでいるかはわかります。
昔「犬夜叉」の高橋留美子先生は、長期連載が終わると一年間休暇を取っていらっしゃいましたが、痛くも痒くもないと思います。
著名な漫画家さんが今回呟かれたのは、生活が苦しいからではなく、日本が心配だったからではないでしょうか。
まあ、私が勝手に推し量ることはできませんが、野党の議員さんよりは事実に近いのではないかと(^_^;)
今回も、漫画家でも新人さんで連載誌が急に休刊になったとか、アシスタントさんなどは収入で大変な思いをしている人はたくさんいらっしゃると思います。
また、この機会にデジタル化が一気に進むと言う話もちらちら聞きます。
アシスタントさんも、デジタルのスキルを身に付ける必要が出てくるかも…
まあ、概ね締め切りが伸びて大喜びの漫画家さんはともかく(笑)、漫画業界もなんらかのダメージは確かに来ると思います。
今は、出版社が色々算段しているかもしれませんね。
最終的に、漫画を買ってくれるはずの一般の方々の生活が困窮したら、漫画どころではなくなりますし。
昨日のTwitterデモにも関わらず、首相は「今国会で成立させる必要がある」と引き下がっていないようですが、なんの必要があるんでしょうね?
ともかく、多くの同業者が関心を示していることを形に表してくれたことにはほっとしました。
ちょっと世間の誤解があるなと思うことはあるのですが(^_^;)、漫画家も一人の人間なので、普通に心配したり政治に関心を持ったりしますよ当然です、と言うお話でした。
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