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輸出管理システム化のニーズはあるはず

聞いてください。当社の輸出管理部門、未だにエクセル台帳で管理しているんです。

入社当初、台帳をみてマジかと思いました。

令和の時代にシステム化されていないのはいかがなものだろうか、ということで安全保障輸出管理のシステムについて調べました。



【悲報】輸出管理システム、選択肢が全然ない


輸出管理のシステムを調べた結果、3社しか見つかりませんでした。

私は以前在籍していた会社で、貿易実務システムの変更に関わった事があります。
貿易書類を作成する系のシステムは、数万円の安価なパッケージソフトから数百万円の高価なシステムまで販売されていて、10社以上の中からどれが良いか選ぶことが出来ました。

それに比べ、輸出管理専用のシステムは全然開発されていないようです。

この3社のシステムについて、見ていきたいと思います。

輸出管理システムの比較

①日立システムズ「安全保障貿易管理ソリューション」



顧客審査DB、該非判定DB、取引審査DBといった輸出管理業務のデータベースを一元管理ができるようです。

システム化されていない環境下では、各業務をエクセル台帳等で管理しなければなりません。
情報を活用するために、あっちの台帳を見てこっちの台帳を見て…という作業が発生しています。

そこをシームレスに繋げられるのであれば、非常に魅力的です。

②株式会社SICシステム「安全保障貿易管理システム S・安貿」



顧客審査、取引審査、該非判定の輸出管理DBを用意してくれるシステムとなっています。

①と大枠の機能としては似ていますが、違う部分は、輸出入実績管理(NACCS連携)が無いところです。

私見ですが、輸出入実績管理はオプション的機能ですので、①②のどちらが良いかはインターフェイス等の使用感になってくるのではないでしょうか。

③トムソン・ロイター「安全保障貿易管理」


機能は下記カタログに記載されています。

https://www.thomsonreuters.co.jp/content/dam/ewp-m/documents/japan/global-trade/export-control-jp.pdf

輸出プロセス管理だけでなく、通関管理も機能として含まれているのが特徴的です。①②システムは輸出管理機能をメインとしているのに対し、こちらはその他機能が充実しています。

機能の有用性は触ってみないと何とも言えませんが、非常に興味があります。

ただ、輸出管理部門では通関管理まで踏み込んで管理はしていない企業も多いと思うので、活用できるかは企業次第でしょうか。


大手勤務の知人に聞いてみた

これだけ販売されているシステムがない中、他の会社はどうしているのだろうと大手メーカーの輸出管理部門に勤める知人に聞いてみました。

自社用にシステム会社に開発してもらった専用システムで管理しているとの事。
流石は大手でした。

ただ、自社用に開発というのは大手しかできない技です。

貿易実務システムに関しては、安価なパッケージソフトも出てきている事から中小企業にも浸透してきていると思います。

輸出管理でも、安価で利用できるシステムが登場してくれる事を期待しています。

提案

以前、とある貿易実務システム会社のセミナーに参加しました。
その際、輸出管理機能もオプションでほしいと意見を寄せておきました。

輸出管理専用システムが少ないならば、実務システムのオプション機能として出してもらえないかと考えたからです。

とにかく、システム開発会社に輸出管理機能のニーズがあることをまずは知ってもらわなければなりません。

この記事を読まれた方、システム会社に輸出管理機能が欲しいと要望を寄せてみませんか。

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