前回の記事で触れた「コンプライアンスノート」の米国財務省OFACの章の話です。
この資料に掲載された刑事罰の事例ですが、海外企業が容赦なく制裁を食らっているのが衝撃でした。
原文は長いので抜粋しています。
財務省OFACの制裁方法
OFAC規定に違反すると、取引が制限されたり、アメリカにある資産が凍結されたりします。
対象者
日本人でも、アメリカ人に違反をさせるような事をしたらアウトです。
刑事罰の対象行為
ここで注目したいのは2つ目で、金融取引だけでなく「輸出」に関しても刑事罰の対象となっている事です。
OFACにはイラン制裁に関する許可権限があることから、輸出管理にも関わってきています。
刑事罰の事例
①は国際物流企業で、金融取引に関して制裁されています。
②がイラン輸出に関する制裁事例です。
事例はまとめられた資料が少ないので、参考になります。
①③の金融取引の罰金に比べ、②イラン輸出の罰金は一桁少ないですね。
感想
タイトルの通り、海外企業へ警告する意図を込めて、コンプライアンスノートが作られたのだと思います。
日本は友好国ですが、OFAC規則に違反すれば制裁が課されるはずです。
輸出、金融取引において、取引先が米国制裁リストに載っていないか要注意です。
私は輸出管理部門なので、輸出取引は審査することができますが、当社の金融取引はどこで審査されているのでしょうか。
気になったのでGW明けに聞いてみるとします。