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動物が人間にもたらすケアを考える

ずっと行ってみたかった、
小山登美男ギャラリーにお邪魔しました。

六本木と天王洲アイルにありますが、
今回は六本木へ!

東京都港区六本木6-5-24
最寄り駅は東京メトロ日比谷線.都営大江戸線「日比谷」

2023年3月10日から4月8日に開催している展示内容を「美術手帳」のサイトで知り、すごくみてみたくて出かけました。今回のアーティストの展示は天王洲の同ギャラリーでも同時開催とのことでしたが、こちらは行けず。残念でした。

シャルロット・デュマ
「Ao 青」

六本木では日本で初公開となる「Ao 青」の写真作品(2016〜2021)と新作のインクドローイングが観れるとのことで、特にインクドローイングを楽しみにしておりました。

日本の水墨画に刺激をうけて描いたものと言う
色もにじみもすてきだなあ!
迫力もあるけど優しさもあって。


また、この作家のコンセプトがとても興味深く、もっと知りたいと感じています。

いまにも動きだしそうなくらい、
触れることができそうなくらいの質感。
気持ちよさそうなお顔・・・
この写真大好きです。水とイモリと手と。
水の、何とも言えない透明感。きもちいい・・・


きれいですねえ。
Aoですねえ。

ぼやかさなくてもキレイだけど、
ぼやかすことで、本当のお水をつかんでいるみたいに
みえます。神秘的。

馬のまつ毛ってながいなあ。

この馬は、リラックスしていますね。
後ろからの気配、感じているのかなあ
会場は広々。
たくさんの若い人がきていました。

シャルロット・デュマはオランダを代表する写真家です。
救助犬や国立墓地で葬儀のために働く馬車馬など、人間に密接にかかわる動物を20年以上にもわたり映し出してきました。
2020年には銀座メゾンエルメスフォーラムで開催された『べゾアール(結石)』の作品はサイトでみたのですが、その美しさに驚きました。

ベゾアールは動物の胃や腸の中に形成される凝固物のことで、おそらく水分の不足であり、死に直結しているもののようです。それゆえに、その美しさには感動すら覚えます。

デュマは「これは石を抱えていた動物が命がけでこしらえた生涯の作品であり、抵抗の証である。命とはかくも無常であることを、想起せざるを得ない」と語っています。

「動物は神話に登場したり神格化されることもあれば、労働力など実用として使われてきた事実もある。歴史の中で変化する関係性も含めて、動物を見つめることは、人間を見つめることなのだと思っています。」(「マイ・ゼロ・ストーリー」第8回シャルロット・デュマ 花椿 2022年)

動物との関わりにより人間のほうが助けてもらっているという事。
人間が動物にケアされているということを
美しく静かな作品をみつめながら考えてみたくなるのでした。

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