マイルCS現地レポート 波乱が波乱を呼ぶ群雄割拠
11/19京都競馬場、マイルチャンピオンシップに行ってまいりました。
どうも前日の別イベとの連闘しようとしてしくじって行けず凹んだり、京都駅で宿が見つからなかったりしましたが当日は元気にむかえられました。
京都競馬場の馬以外のアレこれ
さて京都競馬場自体今回初めて行ったのですが、駅のホームの時点で競馬場がすぐ近くにあるというのは他にない魅力ですね。
紅葉も相まっていい景色です。
牡馬牝馬共に三冠レースの最後を飾る舞台となるのも京都競馬場の特徴。
そのため三冠馬についての展示も豊富である。
ご当地キャラが来ていたものの、イベントという雰囲気でもなく告知も無かったと思うので、もしかしたらよく京都競馬場に来ているのかもしれない。
京都競馬場に詳しい人が見ていたら教えてください。
また公家装束のターフィーくんもいらっしゃいましたが、足が速く追いつけず写真は撮れませんでした。まぁ馬だし足が速いのも当然であるか。
11/11をもって騎手引退となった大ベテラン熊沢重文さん、同日にここ京都競馬場で引退式が執り行われたのもあり年表の展示があった。
ここ数年は障害専門であったものの、かつては平地でも活躍した名手。
昭和と平成の両方でのGⅠ制覇にヤケに濃い馬とのコンビ、記録にも記憶にも残る騎手だったと思う、今までお疲れさまでした!
平場について 2Rは波乱の始まり
1Rは人が少なかったのでパドックからゴール、そして口取り式まで見ていきました。
京都競馬場はパドックからコースまでも素直につながっているのでこういう動きもしやすくていいですね。コースの癖の割に敷地はシンプル。
逆に府中は広過ぎる。
レースの結果は2番人気の1番ロードマイライフとモレイラ騎手が王道の押し切り勝ち。流石はマジックマン!
しかしスタート直後に波乱が起こる。
ウィルソンウェイ騎乗のムーア騎手が落馬してしまったのだ。
幸いだったのは勢いの出た後ではなく、スタートからの出オチであったことだろう。
だが検査の結果メインレースを含めて当日の騎乗は不可になってしまった。
平場のムーア騎手騎乗予定だった馬はモレイラ騎手やルメール騎手や川田騎手に乗り替わって勝利を挙げていく中、メインレース騎乗馬であったナミュールの乗り役は藤岡康太騎手となることが決定した。
モレイラ騎手もルメール騎手も川田騎手も言うまでもなく最初から乗り馬がおり、武豊騎手は怪我で休養中。更にこの日は3場開催で騎手が分散しているのもあって、他に空いているのは幸騎手や松若騎手くらいだったと思う。
ぶっちゃけ私は誰が乗るにしても大外に行ったナミュールを最初から買う気はなかったです、前残り予想だったし。
真の悲劇は同日福島と金沢で起きていたがそれはまた別の話…。
4R 2歳新馬を勝利したシヴァースはヴィブロスの子、馬主も大魔神佐々木で友道厩舎の馬というまさに正統後継者。
モーリス産駒らしくマイルでの勝利。また落馬の影響でルメール騎手への急遽乗り代わりでもあった。私はナイトスラッガー和田竜二の単複を買ってクビ差2着でガミりました。
11R GⅠマイルCS まさに群雄割拠
もう書くまでもないけど私の本命もここに来た目的もダノンザキッドです。
やはり馬体は1番ですね!この筋肉たまんねえ!流石540kg!
イルーシヴパンサーとバスラットレオンとレッドモンレーヴ、この3頭パドックで常に舌ペロしてて可愛かったです。
後セリフォスは見せられるような写真を撮れていませんでした…。
また誘導馬としてペルシアンナイトが居たのもこの日の見どころだったと思う。
17年マイルCS覇者。その翌年2着、更に翌年は3着と連続好走したマイルCSの申し子。
しかしこの馬が種牡馬入り出来なかったりハービンジャーは不遇だなと思っていたところ…ハービンジャー産駒といえば…。
前評判としてはシュネルマイスターとセリフォスの2強、それに続くはソウルラッシュとエルトンバローズとナミュールの上がり馬3頭、更にそこに古豪ダノンザキッドとジャスティンカフェが続くという形の人気順。
急遽の乗り替わりがあったもののナミュールとキッドの人気順は入れ替わらずに締め切りを迎えた。
スタートを切りやはりハナを切ったのはやはりバスラットレオン、それに続くはセルバーグ。まぁこの2頭が引っ張るのは見えていた。
それに続くはソーヴァリアントと……マテンロウオリオンとセリフォスぅ!?てっきりソーヴァリアントにエルトンバローズとダノンザキッドが続くくらいの隊列だと思っていたので驚きである。
まぁエルトンバローズはセリフォスをマークする形だったので思ったより少し後ろだったかなと言う具合である。
問題のダノンザキッドは…ナミュールと並んで後方2番手!?最後方は勿論シュネルマイスターである。
そしてその隊列のまま直線へ…。
直線をむいて外から飛んでくる馬が1頭、ナミュールと藤岡康太騎手であった。1頭脚が違うのは勿論だが、コース取りがスムーズ、詰まらなくその上でシュネルマイスターより内からぶち抜いての勝利!
牝馬クラシックで惜しいレースを続け、VMに安田記念と不利を受け不完全燃焼であったナミュールついにGⅠ制覇。
また藤岡康太騎手もジョーカプチーノとのNHKマイル以来のGⅠ制覇、重賞もマカヒキとの京都大賞典以来の勝利であった。
去年のセリフォス同様に富士ステークスからの連勝。しかもライアン・ムーア騎手の落馬による急遽の騎乗。
ナミュールの強さと操縦性、藤岡康太騎手の勇気と対応力による勝利だっただろう。
クラシックは善戦止まりで春シーズンも不利を受け続けたナミュール、平場成績はいいものの重賞戦線では出走自体少なく藤岡康太騎手。急遽のコンビとなった燻っていたふたり、そんなコンビの勝利は驚き胸が熱くなるものがあった。
2着はソウルラッシュ、前哨戦勝馬でのクビ差ワンツーである。得意の稍重馬場に1枠1番と絶好の状況であったが惜しくも2着。モレイラ騎手も前走で乗った馬にしてやられることとなってしまった。
ただソウルラッシュが2着までモレイラ騎手の手腕によるものだと私は思う。
3着はジャスティンカフェ、ゴールデンシックスティが恐れた男差しが決まる馬場で詰まらなければやはり強い。
4着のエルトンバローズも唯一中段からの僅差掲示板入りなのでかなり見どころのある新世代かなと思う。これからのマイル戦線を引っ張っていく馬だと思う。
ダノンザキッドは5着。
ダノンザキッドの敗因は間違いなく位置取りが後ろ過ぎたこと。完全に前につけていたら潰れていたことは間違いないが、追込が本職のナミュールに敵うはずもない。やはり中断後ろくらいが今回のペースと走法的にはちょうどよく、理想はエルトンバローズの位置取りだったと思う。
まぁでもね後ろになったのは北村騎手よりもキッド自身が出遅れたことにあると思うんですけどね!つまり総合的にキッド自身の実力の敗北です本当にありがとうございました!なにやってるん!
それでもこのメンバーで僅差5着に来たのはまぁよく頑張ったのではないかなとは思う。正直ゴール時点だと馬券外なことしかわからなかった。
出遅れがたまたまだった休みボケとかならいいのだが、変な癖がついてないかが心配である。元々スタートはむしろいい方だからこそね…。
次 走 決 定
そしてマイルCSが終わりその日のうちにナミュールとダノンザキッドの次走が決定。共に香港マイルへの招待を受諾したのだ。
既に受諾していた日本馬のセリフォスとソウルラッシュ、ディヴィーナ。彼らと共にゴールデンシックスティやカリフォルニアスパングルを始めとした強豪たちに挑むこととなる。
強豪ぞろいのレースになることは間違いない、だがそれでも私はダノンザキッドを信じようと思う。やっぱ香港名の野田小子はダサいよ。
あと秀逸小島もダサいよ。
ライバルとの別れ
そしてシュネルマイスターの引退が発表された、マイルCSの代わりにBCマイルに挑んだソングラインと共に。
残念ながらラストランは不完全燃焼な結果となってしまったが、3歳の安田記念から古馬へと挑み、マイルでは常に上位争いに居た彼は間違いなく強い馬だった。
ダノンザキッドとは6度対戦した腐れ縁と書いてライバル、お互いに最も対戦回数が多い。まぁどの対戦でもお互い勝ちきれない結果にはなってしまったが。
なので彼のレースはたくさん見て来た。恐ろしい末脚を武器にした強い馬であった一方で、ルメール騎手をもってしても完全に扱い切れない難しい馬でもあったと思う。今回もゲートで立ち上がったりと気性の悪さを見せてしまったと思う。
日本ではなじみのないが欧州では一大勢力を築くキングマンの子、日本馬にはない血統を活かして種牡馬としての活躍を期待したい。
あと手塚調教師におじさん扱いされたり、ソングラインに1回勝ってるのを忘れてたりが面白かった思い出。手塚さんが面白いだけだこれ。
おまけ遠征にあたっての雑記
京都駅周辺はネカフェが1件しかない。
カプセルホテルもない。
突発に泊まれるような場所がほぼない。
あと夜行バス駅として利用した天王山駅、周りにマジでなんもなくてビビった。
しかもバス待ちしてたら油粘土マンのヤバいバージョンみたいな地元民に絡まれて怖かった。
京都旅行は計画的に。
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