私には何もないけれど
子どもが長期休みに入った日曜日、noteを書く時間があると思うか???
いや、ない。でも書きます。
どうもこんばんは、日曜日のnote更新です。
以前は更新日になっても書く余裕がない時、”どうしよう(泣)”と思っていたのだが、最近は”書くことがないことだなあ”としか思わなくなってしまった。いいんだろうか、こんな舐めた態度で…。
そういえば、4歳児と上野に行ってきた。最近クラウドファンディングで一躍有名になった、国立科学博物館へ…。
今見たら6億集まってるじゃん。凄すぎ。
常設展はすっ飛ばして、海に関する展示を観た。館内は夏休み中の親子連れで大混雑していた。マリンスノーとか、最近クイズの勉強で学習したばかりの単語がいくつか出てきてちょっと嬉しかったな。
展示場の外から出口に向かう道の途中には、でっかい透明な募金箱が設置されている。数ヶ月前に来た時には小銭くらいしか入っていなかったのに、今回はお札が大量に入っていて迫力があった。クラウドファンディングの効果がこんなところにまで及んでいるとは。
科学博物館は幼少期に親によく連れてきてもらった。あの頃から変わらず展示されているフーコーの振り子なんかを見てるとちょっと気が遠くなる。この振り子の前をいったい何人の子どもが通り過ぎて行ったんだろう。
4歳児は絵を描くのが好きなので、神絵師の絵でも見せるか…と思って国立西洋美術館にも行った。
以前なら、スペイン?なんかヨーロッパの西のほうの国でしょ、くらいのふんわりした知識で展示を観たと思うのだが、ここ数ヶ月で世界遺産だの世界史だの世界地理だのの勉強をしたので、知っている地名が多くて嬉しかった。
知っていることが多い方が、そこから枝葉を伸ばすようにして知識を増やしやすい。何かとっかかりがあった方が、芸術も身近になるんだな〜と実感したが、こういうことは10代くらいのうちに気づいておきたかったなあ。
そんで帰ってきて、とよ田みのる先生の『これ描いて死ね』の最新刊を読んだ。
東京都の島嶼に住む女子高生が漫画を描く話で、マンガ大賞2023の大賞を受賞している。新刊が出たので1巻から読み直したけれど、一度読んだはずの序盤から最新刊まで、ぼろぼろ泣きながら読んだ。
なんでこんなに泣けるんだろう。こうして文章を書くことが私の唯一の武器だと思っているからかもしれない。
私は友達が多いわけでもないし、手先の器用さや飛び抜けた頭の良さがあるわけでもない。いつだって、”もうちょっとでいいから何かの才能があったらよかったなあ”と思っている。
謙遜して慰めて欲しがっているわけじゃない。自分は何も持っていない、もうちょっとでいいから何かが欲しい、そういう気持ちは誰の胸にも眠っていると思う。私だけじゃない。これを読んでいるあなたもきっと同じなんじゃないか。
『これ描いて死ね』は終始ハートフルな雰囲気の優しい漫画だが、心の奥底に眠るどうしようもない寂しさや無力感みたいなものを的確に擽ってくる。私には何もない、でも、もうちょっと頑張れば、『これ描いて死ね』に描かれているようなキラキラに手が届きそうな気がする。私も何かを書こうと机に向かうとき、『これ描いて死ね』の主人公のように、まだ見ぬキラキラに手を伸ばしている。
Big Love…