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正しい休日の過ごし方

ゴールデンウィークが終わった!世間的には終わっていないのかもしれないが、私は6日から通常通り土曜も日曜も働くので、私にとってのゴールデンウィークは今日までである。

医師になって1X年目、とうとうゴールデンウィークに休みが貰えるような立場になってしまったので今年は幼児と一緒に連休を過ごした。

初日は東京スカイツリーへ。昼前くらいに着き、駐車場にすんなり入れたので気を良くしたのだが、建物の中は大混雑していた。昼時のレストランに入れないのはもちろん、幼児が好きそうなキャラクターショップにすら入れず、ゴールデンウィークの行楽地って恐ろしいんだなあ…とただただ呆然とした。
キャラクターショップでは整理券が配られていたのだが、気弱そうな母娘二人組が持っていた整理券を壮年の男性が強引に奪おうとするところに遭遇し、暗澹たる気持ちになった。
譲ってくださいよ、と言葉は丁寧だったが、気弱そうな女二人組を前にプレッシャーを掛けているのは明らかだった。助けを呼ぼうかなと思ったところで近くの男性が割って入ってくれて壮年の男性はどこかへ消えた。


2日目と3日目は郊外の公園に遊びに行った。夫と幼児が遊んでいる間、レジャーシートの上で冷たい茶を飲みながら日向ぼっこをしていると、迷子になったよその幼児がアスレチックのそばで泣いていた。
近くにいた女性が”お父さんお母さんはどこ?”と尋ね、幼児が”お父さん白いシャツ着てる”と答えると、女性は困ったような声で”お父さんたち全員白いシャツ着てるから分かんないよ〜!”と答えていたので笑ってしまった。確かにアスレチックのそばにいる父親たちは全員白いTシャツを着ていた。そういう決まりでもあるんだろうか…というくらい、全員白いTシャツだった。その後迷子の幼児は無事に白いTシャツを着た父親と再会できていた。


祝日が続くと通勤電車に乗らなくなるので、本も読まないし映画を観ることもなくなり、コンテンツを楽しむ機会が大幅に減少する。
インプットもそうだがアウトプットについても同様で、幼児と一緒にいるとほぼまともに物を考えることもないままあっという間に1日が終わる。必然的に今日は、ここ数日あったことを列記するスタイルでnoteを書かざるを得なくなった。普段は相当思弁的である自覚があるが、幼児と一緒にいると私のその特色は完全に失われているな、と思う。
この3日間何をしていた?と問われると何も答えられない。幼児と行楽地に行ったり公園で遊んだりして、お手本のような正しい休日の過ごし方を実践したが、何をしていたのかはよく分からない。ただ平穏無事に過ごせたという事実があるだけで、しかし、なかなかそれだけで自分を褒めてやる気にはならないのだった。

でも、芝生の上でレジャーシートを敷いて木陰でごろごろするのは気持ちが良かった。普段病院の中にいると、温度や湿度が一定に保たれ、その快適さのあまり全ての時間帯が等価に感じられるのだが、剥き出しの状態で外にいると、日差しや風が気持ちの良い時間帯というのはあるな、と思った。陽の光に抱かれてそよ風に当たりながらうとうとしていると、大いなる存在に寝かしつけられている感じがしてかなり良かった。

3日間も休日があったのに書けることが驚くほど少ない。2日前に更新した文鳥に関するnoteは、”文鳥と暮らしてもう2年になるし、以前も書いたことがあるからそんなに文字数は稼げないだろうな”と思っていたのだが、3000字以上の長さの文章が即出力されて、半分くらい削る羽目になった。
今回の更新については、3日も休みがあるならそれなりの長さが稼げるでしょ♩と思いながら書き始めたのに、びっくりするくらい筆が進まなかった。
どのくらい自分が書けるかどうかについては、事前の予想が当たらない傾向がある。ぐさりと刺してみないとどれくらい血が吹き出すかは分からない。表面を撫でているだけでは何も分からない、書いてみるまでは毎度博打である。

明日からはまた仕事、正直ほっとしている。祝日明けの外来は空いていた試しがないが、掛かってこい!という気持ちである。

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