存在しない曲の歌詞 #3

いつか見た夢のことを思い出している
あれは5年前か10年前かこれからなのか分からないけれど
ふとした時に思い出してとても懐かしいような気持ちになる
水の中に沈んだ街の歩道を歩き進んでいくと
誰一人歩いていないショッピングモールに辿り着く
そこには誰かと一緒に行ったような気もするけれど
その誰かの顔は思い出せないでいる
夢の中の人達とは昔から友達だったかのように微笑みあっていたけれど
夢から覚めた今もう二度と出会う事は出来ないんだろうと思う
慌てて書いた夢日記には君の言葉が残っていたけれど
君がどんな表情でそれを言ったのか
君がどんな声でそれを言ったのかは
もう覚えていない
思い出す事もできない
あの時見た夢は何色だっただろうか
懐かしい夕陽の赫色だった気もするし
眩しい朝の白色だったような気もする
こうやって何度も思い返していれば
またいつか皆と再会する事もあるんだろうか
もう一度皆に会えたとして
その顔や声で思い出す事が出来るんだろうか
いつかまた再会したとして
ずっと友達であったようにまた笑い合えるんだろうか
皆は覚えていてくれるだろうか
いつか見た夢の中で
いつか再会する夢の中で