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カール・マルクス 著『資本論 』第二巻 第一篇 第一章 読書メモ

カール・マルクス 著『資本論 』読書メモ(1)~(172)をすでに投稿済ですが、第二巻 第一篇 第一章に目次をつけたものを再掲載します。


第二巻 資本の流通過程

第一篇 資本の諸変化とそれらの循環

第一章 資本貨幣の循環

資本の循環過程は三つの段階をなす。
第一段階:資本家は商品市場と労働市場に買い手として現れる。彼の貨幣は、商品に換えられる、すなわち、流通行為G-Wを通過する。

第二段階:資本家による購入商品の生産消費。彼は資本家的商品生産者として活動する。彼の資本は生産過程を通過する。結果は、その生産諸要素の価値以上の価値をもつ商品、である。

第三段階:資本家は売り手となって市場に換える。彼の商品は貨幣に換えられる、すなわち流通行為W-Gを通過する。

そこで貨幣資本の循環を示す定式は:G-W・・・P・・・W'-G'
ここで点線は、流通過程が中断されていることを示し、W'とG'は、剰余価値によって増大したWとGとを表す。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.656). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

第一巻では、第二段階の理解に、すなわち資本の生産過程に必要なかぎりでのみ、論究された。したがって、資本がその種々の段階でまとう、また反復する循環であるいは採りあるいは棄てる種々の形態は、顧慮されていなかった。これからは、これらの諸形態が、さしあたりの研究対象となるのである。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.672). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

第一節 第一段階。G-W

G ─ W は、ある貨幣額が、ある額の諸商品に換えられることを表す。買い手にとっては、その貨幣の商品への転化であり、売り手たちにとっては、彼らの諸商品の貨幣への転化である。【注:G は貨幣 Wは商品】
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.682). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

G ─ A は、 貨幣資本 の 生産資本 への 転化 の 特徴 的 要因 で ある、 という のは、 それ は、 貨幣 形態 で 前貸し された価値が 資本 に、 剰余価値 を 生産 する 価値 に、 現実 に 転化 さ れる ため の 本質的 条件 だ からで ある。 G ─ Pm は、 G ─ A によって 買わ れ た 労働 量 を 実現 する ため に 必要 なだけで ある。【注:Aは労働力 Pmは生産手段】
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.773). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

G ─ A は、 一般 に 資本主義 的 生産様式 に 特徴 的 な もの と 見なさ れ て いる。 しかし、決してここに述べた理由からではない。

すなわち、労働力を買うことは、労働力の価格すなわち労働賃金の補填に必要である以上に大きい量の提供、したがって、前貸価値の資本化の、あるいは同じことだが剰余価値生産の、根本条件である剰余労働の提供が、約定される買入契約である、という理由からではない。

そうではなく、むしろ、労働賃金の形態においては、貨幣で労働が買われるという労働力購入の形態ゆえである、そしてこのことが、貨幣経済の徴表と見なされるのである。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.780). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

貨幣にとっては、いかなる種類の商品に転化されるかは、全くどうでもよいことである。貨幣 は、 あらゆる 商品 の 一般的 等価 形態 で ある、 そして、 すべて の 商品 が 観念的 に 一定 の 貨幣 額 を 表示 し、 貨幣 に 転化 さ れる こと を 期待 し、 ただ 貨幣との位置転換によってのみ、商品所有者にとっての使用価値に換えられうる形態を受取るものであることは、すべての商品がその価格においてすでに示すところである。

したがって、労働力が、その所持者の商品として、労働にたいする支払という形態すなわち労働賃金の態容でその売渡しが行われる商品として、ひとたび市場に存在するならば、その売買は、他のすべての商品の売買に比して、少しもそれ以上に異様なところを示すものではない。

労働力という商品が、買われうるものであるということではなく、労働力が商品として現れるということこそが、特徴的なものなのである。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.799). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

資本家と賃金労働者との階級関係は、両者がG-A(労働者の側からすればA-G)という行為で対面する瞬間に、すでに存在するのであり、すでに前提されているのである。

それは売りと買いであり、貨幣関係である、しかし、買い手は資本家であり、売り手は賃金労働者であることが前提されている売りと買いである、そしてこの関係は、労働力に実現のための条件ーーー生活手段と生産手段ーーーが、他人の所有物として、労働力の所有者から分離されていることともに、与えられているのである。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.826). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

資本 関係 が 生産過程 中 に 現われてくるのは、この関係が、それ自体として流通行為のうちに、買い手と売り手とが相対する相違なる経済的根本条件のうちに、すなわち彼らの階級関係のうちに、存在するからこそである。

貨幣の本性とともに資本関係が与えられるのではない。むしろこの関係の存在こそが、単なる貨幣機能を、資本機能に転化しうるのである。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.841). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

資本主義 的 生産 は、 われわれ の 見 た よう に、 商品 と 剰余価値 とを 生産 する のみ では ない。それは賃金労働者の階級を再生産し、しかもたえず拡大される大いさで再生産して、直接生産者の巨大な多数を、賃金労働者に転化する。

【私見:日本の食料自給率が低すぎるのは、資本主義的生産をあげるために、農業のような直接生産者を極端に減らし、いわゆる、サラリーマンと称する賃金労働者を増やし続けてきたことの帰結だということだね!

増加した賃金労働者を維持していくには、特に、自動車などの輸出力が強い企業の収益を伸ばすために、外国から食料を輸入しなければならないという、悪循環の呪縛から、逃れることができない。

日本の食料自給率は、38%、カナダ266%、オーストラリア200%、アメリカ132%、フランス125%、ドイツ86%、イギリス65%、イタリア60%、スイス51% となっており、我が国の食料自給率(カロリーベース)は先進国の中で最低の水準となっています。
※数字が100%をこえている国もありますが、100%をこえた分は、その国でたくわえられたり、外国に輸出されたりします。

農林水産省「食料自給表」より

食料自給率をあげることは、安全保障上、最も重要なことであるが、これには、目もくれずに、防衛力を高めることのみを、声高々に叫んでいるという状況は、悲劇というより、もはや喜劇ですね!】
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.898). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

第二節 第二の段階。生産資本の機能

資本家 は 労働者 を、 再び 商品 として売ることはできない、労働者は彼の奴隷ではないからである、また資本家の買ったのは、労働者の労働力の一定時間の利用以上の何ものでないからである。

他面では資本家は、生産手段を商品形成者として労働力に利用させることによってのみ、労働力を利用しうる。かくして第一段階の結果は、第二段階の、資本の生産段階の開始である。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.913). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

すべて の 商品生産 経営 は、同時に労働者搾取の経営となる。しかし、資本主義的商品生産に至って初めて、一つの画期的な搾取様式となるのであって、この搾取様式こそは、その歴史的発展の途上で、労働過程の組織と技術の巨人的発達とによって、社会の全経済的構造を変革し、そしてすべてのそれ以前の時代上に、比較を絶してそびえる立つのである。

生産過程中に価値形成に際して、したがってまた剰余価値の生産で、それらが演ずる役割の相違によって、生産手段と労働力とは、それらが前貸しされた資本価値に存在形態であるかぎりでは、不変資本および可変資本として区別される。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.971). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

生産資本 は、 それ が 機能 し つつ ある あいだに、それ自身を消費して、それらをより価値の高い生産物量に転化する。

労働力は、生産資本の器官の一つとして働くだけであるから、その剰余労働によって産み出されて生産資本の諸形成の価値を超える生産物価値の超過分もまた、資本の果実である。

労働力の剰余労働は、資本の無償労働であり、したがって、資本家のために剰余価値を、すなわち、彼にとって何らの等価をも要しない価値を形成する。

ゆえに、生産物は商品であるだけではなく、剰余価値という実を結んだ商品である。その価値はP+Mである、すなわち、その生産に消費された生産資本の価値Pと、その生産資本によって産み出された剰余価値Mとの和に等しい。

この商品が1万ポンドの撚糸から成り、その生産に、372ポンドの価値ある生産手段と、50ポンドの価値ある労働力とが消費されたものと仮定しよう。

紡績過程で、紡績工は、彼らの労働によって消費された生産手段の価値額372ポンドを撚糸に移転するとともに、彼らの労働支出に応じて、たとえば、128ポンドの新価値を作り出した。したがって、1万ポンドの撚糸は、500ポンドだけの価値の担い手である。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.985). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

第三節 第三段階。W'-G'

商品 形態 に あっ ては、 資本は商品機能を行わねばならない。資本を構成する諸物品は、初めから市場のために生産されたもので、売られ、貨幣に転化され、したがってW-Gなる運動を通過せねばならない。

資本家の商品が、1万ポンドの綿糸からなるものとしよう。紡績過程で、372ポンドの価値の生産手段が消費されて、128ポンドの新価値が作り出されたとすれば、この糸は、500ポンドの価値をもち、これをその同称呼の価格で表現する。

この価格が、売りW-Gによって実現されるものとする。あらゆる商品流通のこの単純な事象を、同時に一つの資本機能となすものは何か?

この事象の内部に起きる変化ではない、すなわち、この商品は使用対象として買い手の手に移るのだから、その使用上の性質から見てもそうではなく、また、その価値は、量的変化を受けるのではなく、単に形態変化を受けるだけなのだから、その価値から見てもそうではない。

その価値は、初めは綿糸で存在した、いまではそれは貨幣で存在する。かくして最初の段階G-Wと最後の段階W-Gとのあいだに、一つの本質的差異が現われる。

前者では、前貸しされた貨幣は、流通を介して、特殊の使用価値をもつ諸商品に換えられるのだから、貨幣資本として機能する。

後者では、商品が資本として機能しうるのは、その流通が始まる前に、すでに出き上がった資本性格を持って、生産過程から出てくるかぎりにおいてのみである。

紡績過程において、紡績工は、128ポンドという額の綿糸価値を作り出した。そのうち50ポンドは、資本家にとって、労働力への彼の支出にたいする等価をなすにすぎない、そして78ポンドはーーー158%の労働力搾取度をもってーーー剰余価値をなす。

したがって、1万ポンドの糸の価値は、第一に、消費された生産資本の価値Pを含み、そのうち不変部分は372ポンド、可変部分は59ポンド、その合計422ポンドで、8440ポンドの糸に相当する。

しかし、生産資本の価値PはWに等しい、すなわち、G-Wなる段階では、売り手の手にある商品として資本家に対立していた生産資本の諸構成要素の価値に等しい。ーーーところが、第二に、この糸の価値は、78ポンドの剰余価値を含み、これは1560ポンドの糸に相当する。

したがって、1万ポンドの糸の価値表現としてのWは、W+ΔWすなわち、WにWの増加分(78ポンド)を加えたものに等しい。

この増加分は、原価Wがいま存在するのと同じ商品形態で存在するのだから、これをwと呼ぶことにしよう。かくして1万ポンドの糸の価値=500ポンドはW+w=W’である。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.1007). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

W’ は 一つ の 価値 関係 を、商品生産物の価値とその生産に支出された資本の価値との関係を、すなわち、商品生産物の価値が資本価値と剰余価値とから成っていることを表現する。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.1051-1052). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

一 個別 資本 の 循環 における特殊の段階としては、この同じ行為が、商品によって担われた資本価値422ポンドと、商品によって担われた剰余価値78ポンドとの和の実現であり、したがってW’ーG’であり、その商品形態から貨幣形態への商品資本の転化なのである。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.1064-1065). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

G'は W'の 実現 の 結果 に すぎ ない。両者すなわちW'とG'とは、増殖された資本価値の異なる形態、商品形態と貨幣形態とにすぎず、両者は、増殖された資本価値であることを、共通している。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.1340-1342). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

第四節 総循環

資本 価値 が、その流通段階の内部で採る二つの形態は、貨幣資本と商品資本の形態である。生産段階に属するその形態は、生産資本の形態である。

その総循環の経過中にこれらの形態を採っては棄て、各形態でその形態に対応する機能を行う資本は、産業資本であるーーーここで産業というのは、それがすべての資本主義的に経営される生産部門を包括するという意味においてである。

それゆえ、ここに言う貨幣資本、商品資本、生産資本は、独立の資本種類、すなわち、それらの機能が、やはり独立の相互に分離だれた諸事業部門の内容をなすような、独立の資本種類を意味するものではない。

これらの資本は、ここではただ産業資本の特殊形態を表すにすぎず、産業資本は、これら三つの機能のすべてをつぎつぎに採っていくのである。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.1427). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

資本 の 循環 は、その種々の段階が停滞することなく、移り行くかぎりでのみ、正常に進行する。資本が第一段階G-Wで停滞すれば、貨幣資本は擬古して退蔵貨幣となる。

生産部門で停滞すれば、一方には生産手段が機能することなく横たわり、他方には労働量が就業することなく残る。最後の段階W'-G'で停滞すれば、売れないで堆積した商品が、流通の流れを遮断する。

他面では、循環そのものが、一定の期間、個々の循環段階における資本の固定を必至とすることは当然のことである。産業資本は、その諸段階のおのおのにおいて、一定の形態に拘束されている、貨幣資本、生産資本、商品資本として。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.1436). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

ところで、 運輸 業 の 売る もの は、場所の変更そのものである。産み出される効果は、運輸過程、すなわち運輸業の生産過程と不可分に結合されている。人や商品は、運輸手段とともに旅する、そして運輸手段の旅、その場所的運動こそは、運輸手段によって引き起こされる生産過程なのである。

【私見:運輸業は、場所の変更ではあるが、宅急便にしても、Uber Eeatsにしても、車、オートバイ、自転車などで、薄給ながら、汗水ながして、商品を、ある場所から、別の場所へと移動して、労働賃金を得ている。

一方、金融業は、ある株価から別の株価なり、ある国の為替から別の国の為替へと、極微の時間差を利用して、コンピューター上で時間移動することで莫大な労働賃金を得ている。リスクを背負っているのだから、バブルが弾けて大損することもあるのだろうが、随分と、運輸業とは非対称な仕事ぶりだなと、しみじみとする。】
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.1491). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

G ─ W では、 W は 労働力および生産手段として、素材的に規定されている。W'-G'では、資本価値が剰余価値をプラスされて実現される。第二に、生産過程Pは生産的消費を含む。第三に、運動の出発点への貨幣の復帰は、運動G・・・G'を、それ自身において完結する循環運動とする。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.1526). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

資本 の 循環過程 は 流通 と 生産との統一であり、この両者を包括する。その両段階G-WとW'ーG'とが流通工程であるかぎり、資本の流通は、一般的商品流通部面のものではなく生産部面にも属する資本循環で機能的に規定された諸分節、諸段階としては、資本は一般的商品流通内部で、その特有の循環を行う。

一般的商品流通は、資本のために、第一段階では、資本が生産資本として機能しうる姿をとることに役立つ。第二段階では、資本がそれではその循環を更新しえない商品機能を突き放すのに役立つ。また同時に、それ自身の資本循環を、資本に合生した剰余価値の流通から分離する可能性を、資本のために開くことに役立つ。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.1639). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

P・・・P において は、資本の貨幣表現は、ただ生産諸要素の価格としてのみ、したがって、計算貨幣で表現された価値としてのみ現われる、そして簿記では、この形態で記帳される。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.1660). 株式会社 岩波書店. Kindle 版

資本主義 的 生産によって規定された社会状態に内部では、貨幣資本の循環である。それゆえ資本主義的生産過程は、一つのプリウス〔先行条件〕として前提されている。

新たに投下される一産業資本の最初に貨幣資本循環の中ではそうではないにしても、その外ではそうなのである。この生産過程の不断の存在は、P・・・Pなる循環の不断の更新を前提する。

また他方では、生産手段の買い手にとって、第一段階のG-Wであるものが、その売り手にとってはW'-G'であり、したがって、それはW'において、商品資本を、したがって資本主義的生産の結果としての商品そのものを、そしてそれとともに生産資本の機能を、前提とするからである。
エンゲルス; 向坂 逸郎. マルクス 資本論 4 (岩波文庫) (Kindle の位置No.1748). 株式会社 岩波書店. Kindle 版.

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