58-4【<第四章>宗教と映画大百科〜『A』シリーズ,『AGANAI 地下鉄サリン事件と私』,『ザ・マスター』,『星の子』や,『教祖誕生』,『カルト教団:ウェイコ事件の真相』etc...が描くカルトの内と外】を聴いて

赤塚不二夫の話題が出たので思い出したことがある。30年以上前の40代のころに、スナックでたまたま、隣に座った見知らぬ人から「あなたは、赤塚不二夫に似ているね」と唐突に言われたことがあって、少し、気分を害したことについてです。今回の番組では、「それでいいのだ~」がキーワードの一つとなっていたので、逆に気分を良くした。単純ですね。

この「それでいいのだ~」という言葉が、安倍元首相襲撃をした山上容疑者に関連して出てきた、宗教2世問題に、関わってくるという話しであった。これは、カルト宗教と真逆となる。

宮台氏が学生時代、有名な教授の娘さんと、付き合ったとき、その娘さんが、父親のことを間違えることがない人だと思っている場合、その父親のことをディスると怒りだすので、その付き合いはうまくいかなかったという。

この番組の冒頭で、〈ちん・ま・こ〉という話題で、いきなり盛り上がったが、宮台氏は「このところ、政治と宗教の話を続けていると、気分が滅入るが、この〈ちん・ま・こ〉の話しで気分が高揚した」と語っていた。

人はいくら高尚さを装っていても、しょせんショボい存在なのであり、それでも、なお「それでいいのだ~」という自覚をもつことが大事だ。宗教2世の親は、自分の意見なり信仰を、子どもに押し付けているが、その場合には、この「人はショボいのだ」という認識を持っていれば、宗教2世の問題も防げるというわけです。

宮台氏は、以前、西洋医学では治らないと断言されていた病気を整体施術で、一瞬のうちに治ったという超常現象を複数回経験したことがあり、施術を行った先生に、「科学で解明できるのですか」と尋ねると「今の科学では解明できないだろうが、そのうちできるだろう」という返答だったと語っていた。

ユングが言うように「神秘体験の存在は神秘現象の存在を意味しない」という基礎的教養をもつことがこれが宗教2世とならないためにも必要なことであるというわけです。

【追記1 マル激(第464回)で、当時東大学医学部付属病院救急部に所属していた矢作直樹教授が出演していた番組で、数々の超常現象を当然のように説明していて、驚いたことがあった。霊や魂の存在を確信していて、自身も霊媒師により、先祖を呼び出して、その声を聞いたという経験があったことをも語っていた。普通の人が、こうしたことを語ると、ドン引きされて、相手にされないが、レッキとした西洋医学の先生の発言だけに、そんな世界もあるのだと、半ば信じる気持ちとなったものでした。しかしながら、われわれの場合は、オウム真理事件でも明らかとなったように、こうした世界をすべて信じてしまうと、カルト宗教につながってしまうので、俯瞰して見る姿勢が必要になる。】



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