見出し画像

変化は楽しいけど、こわいよ

心が、呼吸しているからなのかさ、
自分の心がよく見えるよ。

ねえ、ヨウコ、

わたしは自分の変化がすこしこわいです。

新しい体の見方をみつけて、
世界の見え方が変わって、
とてもおだやかな気持ち。だけど、
心がいまだかつてないほど素直なんだ。

この瞬間の自分がどういう風なら、居心地がいいのか
あ、相手に合わせようとしているな、とか
この人の前なら素の自分でいても大丈夫だな、とか
そういうことが前よりもはっきりとわかる。

わかる、というか
なんて言うんだろう。

絶対的に近いくらい強い確信を持って感じている。

たった数日で、数行の文章で、一言で、一瞬で、
こんなに変わることがあるんだね。

いま見えている世界の方が好きだし、気持ちいいし、おだやかだけど
一瞬で変わってしまった自分への
戸惑いがすごい。

1人でいる時は、面白がれるんだけど、

だれかといるとき、
すこし怖くなる。

この人が会いたいと思っていた万力春乃と
いま目の前にいる万力春乃は別人なんだもん。

この人との時間を楽しめていた万力春乃がいたはずなのに、
今日とつぜん自分が無理をしていることに気づいたりね。

ああ、だから庭文庫のふたりは、包容力のはなしをしていたのかもしれない。

時々会う友だちなら、わたしの変化も面白がれるかもしれないけど、
ずっと一緒にいるパートナーは、さ。
ヨウコみたいに、変わっても変わらなくても、わたしはわたしだと思ってくれる人じゃないと
大変だろうなあ。


くされ縁で、時々会っていた人と久し振りに会った時に
感じてしまったんだよね。

この人は今のわたしを見ていない

ってね。
前までは、それでもよかったんだよね。きっと。
一瞬の楽しさがその関係の中で発生することを知っていたから。

でも今のわたしには無理だった。

心がずっと、はやく帰りなよ!ってさけんでいたよ。
この人と一緒にいる時の自分は好きじゃない!ってね。

だからやっと離れることができそうだ。

すっきりしたよ。いい朝だね。


だけど同時に、こんなに一瞬で世界が変わってしまうなんて、やっぱりこわいと思ってる。

目をそらしていた真実から、目がそらせなくなっていくからさ。

最後までありがとうございました。