【環境】気候変動問題のグラフ
この先の人生は環境問題、特に気候変動問題の緩和のために行動したいと思っていて、インプットとアウトプットを始めました。
今回は、最近調べた気候変動問題に関する各種グラフの紹介をしたいと思います。
世界の地上気温の経年変化(年平均)
まずは産業革命以降に地球の気温がどの程度上がったかについてです。独立して作成された複数のデータセットが存在する1880~2012年の期間に、線形の変化傾向から計算すると0.85℃上昇しています。
出典)IPCC第5次評価報告書
全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(https://www.jccca.org/)より
1950~2100年までの気温変化(観測と予測)
次に地球の気温が今度どのように変化するかについてです。国連のIPCCの第5次評価報告書(2014年発表)で発表された4つのシナリオでは、最も悪いシナリオ(赤の予測部分)で2100年までに最大4.8℃上昇し、最も気温上昇の低いシナリオ(青の予測部分)でも2℃前後の上昇が予測されています。
出典)IPCC第5次評価報告書
全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(https://www.jccca.org/)より
2015年に合意されて2016年から発効となったパリ協定では、『世界平均気温の上昇を産業革命前を基準に2°C未満に抑え、1.5°C未満を目指す』という目標が合意されました。2012年時点で既に0.85℃上昇しています。
気温上昇は1.5℃以下に抑えられるの?
現状のペースで気温上昇が続くと2030年〜2052年の間に1.5℃に達する可能性が高く、できるだけ早くCO2排出量を正味ゼロにできると1.5℃以内に抑えられる確率が高くなるようです。正味ゼロとは、温室効果ガスを排出した分だけ回収してプラスマイナスゼロにすることです。
出典)IPCC「1.5℃特別報告書」
全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(https://www.jccca.org/)より
世界の二酸化炭素排出量の推移
世界の二酸化炭素排出量は一貫して増加傾向にあり、特に経済発展とともにアジア地域の伸びが急増しています。
出典)IPCC第5次評価報告書
全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(https://www.jccca.org/)より
世界の二酸化炭素排出量と主要国の一人当たりの排出量(2016年)
世界の二酸化炭素排出量の合計は323億t/年(2016年)です。この量を減らすか回収するかしてできるだけ早く正味ゼロにする必要があります。
二酸化炭素排出量を国別で見ると中国が1位ですが、一人当たり排出量で見ると中国は1位のアメリカの半分以下です。
出典) EDMC/エネルギー・経済統計要覧2019年版
全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(https://www.jccca.org/)より
シナリオに基づく温室効果ガス排出経路
「2℃シナリオ」を実現する可能性が高い緩和シナリオでは、『2050年には世界全体で2010年と比べて40~70%温室効果ガス排出量を減らし、2100年にはゼロまたはマイナスの排出量にする必要がある』と報告されています。
出典)IPCC第5次評価報告書
全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(https://www.jccca.org/)より
日本の二酸化炭素排出量の推移 (1990-2017年度)
日本の二酸化炭素排出量の合計は11.9億t/年(2017年)です。2013年がピークで13.2億tを記録し、そこからは10%程度減少しています。
出典)温室効果ガスインベントリオフィス
全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(https://www.jccca.org/)より
日本の部門別二酸化炭素排出量(2017年度)
直接排出量では発電に伴うエネルギー転換部門からの排出量がトップ(41.3%)で、次いで産業部門(24.9%)、運輸部門(17.2%)と続きます。
関節排出量では産業部門はトップ(34.7%)で、次いで運輸部門(17.9%)、業務その他部門(17.4%)と続きます。
直接排出量は、発電に伴う排出量をエネルギー転換部門からの排出と計算したもので、間接排出量は、電気事業者の発電に伴う排出量を電力消費量に応じて最終需要部門に配分した後の値。
出典)温室効果ガスインベントリオフィス
全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(https://www.jccca.org/)より
省エネの推進と動力の電気化、再生可能エネルギー由来の発電量増加が必要なようです。
家庭からの二酸化炭素排出量(2017年度)
家庭からの二酸化炭素排出量は4.5t/年(2017年)です。
出典)温室効果ガスインベントリオフィス
全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(https://www.jccca.org/)より
各国フード・マイレージの品目別比較
フードマイレージとは、食べ物の輸入量(重量)に輸送距離(生産地から消費地までの距離)をかけた数値です。輸送距離が長く、量が大きいと高くなります。
日本のフードマイレージは約8,500億t・km(2010年)で、穀物等が半分以上を占めます。
出典)フードシステム研究 第18巻3号2011 p287-290 農林水産省統計部 中田哲也
全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(https://www.jccca.org/)より
日本の穀物自給率が低いことは小学校で習いましたが、こんなところで再会するのですね。
輸送量あたりの二酸化炭素排出量
旅客輸送において、各輸送機関から排出される二酸化炭素の排出量を輸送量(輸送した人数に輸送した距離を乗じた数値)で割り、単位輸送量当たりの二酸化炭素の排出量を算出すると、自動車が最も大きくて(137g/人キロ)、次いで飛行機(96g/人キロ)、バス(56g/人キロ)、鉄道(19g/人キロ)と続きます。
出典)国土交通省ホームページ運輸部門における二酸化炭素排出量
全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(https://www.jccca.org/)より
私の従事する物流業界の貨物輸送についてもデータを見つけたら追記します。
環境問題については感度高く保ってきたつもりでしたが、改めて調べると色々とキャッチアップできていない点に気付けました。
今度は、2100年までの気温上昇を1.5℃以内に抑えるために、CO2排出量を正味ゼロにする対応策を調べたいと思います。
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