2020 Day79

晴れたいい1日だった。
持病であるSLEの毎月の診察日で、今日はさすがに少し混んでいないかと思ってはいたが、かなりの空き具合で、いつもの2時間くらい速やかに病院を後にすることができた、奇跡。

病院の待合中に、最近読んでいる平民金子氏の『ごろごろ、神戸』を読んでいた。ちょうど、2歳頃のお子さんをベビーカーで神戸の街を連れて歩く、その目線からのエッセイで、文章も面白いが、子育てにまつわる感慨をうまく表現されていて、共感したり、またもう少ししたら私もこのような体験をするのかな、という子育てのことも知りながら読んでいる。

エッセイの中に、「空気坊主」というエッセイがある。お風呂で、タオルに空気を含ませて湯船に入れて、てるてる坊主みたいにする、あれだ。膨らんだタオルを湯船につけると、泡を出しながら萎んでいく。子どもの頃に親と一緒にお風呂に入って遊んだ頃の話が少し出てきて、私も同様の思い出があり、文中にあるように「記憶の彼方に消えてしまっ」ていた。
それが、子育てを通じて、十数年ぶりに再会することになるわけだが、子育てを通じて再会する出来事はとても多い。いや、むしろ自分の成長を追体験するような機会だと思う。

我が家は、私が9歳の時に離婚した。以降、私は母親と二人の生活で育った。父親ともあっていたし、疎遠になったわけではなかった。祖母が亡くなったことで、それまで自分の視点でしか見てこなかった「家族」について、少しずつ祖母や、兄はどうだったのかということにも思いが及ぶようになってきた。これまで一緒に住んでいた幼い私がいなくなった日のこと。妹がいなくなって、その朝を兄や祖母、父はどのように迎えていたのだろうか。。。そんなことを思うようになった。

家族には、寂しい思いが強かったけれど、空気坊主のことを思い出せたことで、父はちゃんと子どもたちのことを大切にしてくれていたな、と思えたのだ。父は、毎晩酒を飲んでは酔って帰宅するという姿、いきなり切れる姿、母を罵倒する姿、そういう印象が強いけれど、私は父が好きだった。いつか兄が言っていた。帰ってこない父を、明け方家の前の通りに出て(泣いて?)待っていたのだとか。お前は親父が好きだった、と。
離婚後、寂しい思いをして育ったと思っていたけれど、親になってみると父は父なりに、別れた後も私のことをちゃんと大事にしてくれていたとわかる。私だけではなく、もちろん兄のことも。そういうことが今やっとわかるようになった。

人によって、子育てがどういうものか少しずつ違うだろうけど、私にとっては自分を取り戻す作業であるように感じる。

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SLE、40歳を目前に、結婚、退職、新婚生活、妊娠、出産、育児をここ数年、めまぐるしく経験しています。不妊治療をしようかな、という直前で妊娠。そして、めでたく40歳突入&出産。夫の郷里は、村文化が色濃く残る家。新しい文化にも果敢に挑む?!「嫁」文化にも疑問を抱く高齢出産日記です。