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ワンルームの事務所、びしょ濡れ事件。保険未加入のわが社の顛末【後編】

2023年4月。
事務所使用しているワンルームマンションが
天井裏にできた水たまりが原因で、室内がびしょ濡れになった。

せっかくなので、記録をここに残しています。

今回は、後編です。

【前編】はこちらです 
 ↓
ワンルームの事務所、びしょ濡れ水浸し事件。保険未加入のわが社の顛末【前編】|imacharin (note.com)

水漏れから10日。やっと原因究明がはじまる

水漏れが始まって10日後。
やっとこさ、管理会社が話を聞きに来る、という日を迎えた。
とはいえ、やってくるのは、これまで処理に来ていた内装屋さん。

水漏れ当事者たちとその上階の部屋を訪れ、事情を聞き取り、原因箇所を確認する、
とのこと。該当するのは、1階のわが事務所とお隣さん、その真上の2階の2部屋の計4部屋。

約束の時間。
そろそろやってくる、、、と身構えていたが、
いっこうに呼び鈴がならない。
約束の時間を30分過ぎても、来ない。

えーっと・・・。もうね、怒りませんけど。
まともな大人はおらんのかな。
と、思いつつ、管理会社に電話する。

我慢の限界は30分だったよ。自分・・・。
それが長いのか短いのか、どうなんだろ・・・。
と思いつつ、電話コール音を聞く。

そしたらば、もう聞きなれた担当者の声が出たので、

約束のお時間すぎてますけど、誰も来ないんですが!

と、大きめの声でハキハキ言ってしまった。

担当者は、
すぐ、人をやらせますから!

と電話をそそくさと切ってしまった。

その直後、呼び鈴が鳴り、
内装屋さんが神妙な面持ちで立っていた。

2階の住人に先に話を聞いていた、とのこと。

えーーーーっと・・・
この時間に来られると、お約束していたわけですから、
時間を空けて待っていたわけですよ。

・・・あ、はあ。すみません。

約束の時間にここに来て、それから、
先に2階で話を伺ってからこちらに来ます、
っていうのが順当なんじゃないの?

あ、はあ、そうですね。すみません・・・

と、どうにも歯切れがよくない。

管理会社の担当者も、内装屋さんも、
悪意があるような感じではないし、
まじめそうなんだけど、
段取りも歯切れも悪い。

今までのところ、すべてこんなかんじ。

なんだろ。私が生きてきた業界と
賃貸の業界は、基本ルールが
違うんだろうか。

そこそこのベテランの雰囲気をまとったオトナが二人、
ドア口に直立して、

はあ・・・。そうですねえ・・・。すいません・・・。

と、ぼそぼそ謝られてたら、
なんだかこっちが追い詰めているような気持ちになってしまった。

で、何時に来るんですか?と聞いて、やっとこさ、
30分くらいしてきます、とのこと。

なんだよ。
予定より1時間も遅いじゃんか。

この人たちのスケジュール管理は大甘だと
頭に刻む。

30分後、内装屋さんがやってきたが、
すでに何度も処理をして、現場を見ているわけだし
やってくるたびに話もしているから、今更、新しい事実なんて
出てこない。

現況の写真をパシャパシャ撮って、5分も経たず出て行った。
1時間待たせて、5分で終わりかよ。。。
次にどうするこうするも言い残さず。

まもなく、世間はゴールデンウィークである。

きっと稼働しないんだろうな、、と思いつつ、
管理会社に電話をして、次の段取りを確認する。
くだんの担当者は、
「報告書がきて、検討して、保険会社に提出してからなので・・・」
と、ぐずぐずと説明し始めて肝心なことをいい伸ばす。

しびれを切らして、連休は稼働しないんですよね!と聞いたら、
即答で「はい」。

じゃあ、連休明けに、保険会社に報告して、
それから保険会社から何かしらのバックがあるのは、1週間かかるとして、
5月の中旬くらいには連絡、いただけそうですかね?

・・あ、そうですね、それくらいになりますね、たぶん・・

じゃあ、5月中旬に連絡、ください。
なんの進展がなくても、報告することがなくても、連絡ください。
お待ちしてます。

と言って、電話を切る。

どっと疲れた。

水漏れの原因はどこ?

ネットで見てみると、
水漏れの原因が共有部分なのか、区分所有部分なのか、で
どこの保険で対応するか、が違うとのこと。
そして、
原因がどこにあるのかを突き止める調査をしなくてはならないこと。
その調査費用をだれが持つのかが不明の段階では、協力を得づらく、
対応が遅れるケースが多い、とのことだった。

結局、お金がかかりそうなことに、個人だろうが会社だろうが
及び腰になる、っていうことなんだろう。

マンションが加入している保険に、「水漏れ原因調査費用特約」というのがついていれば、調査が保険対応になるとのこと。

これ、ネットでみてわかったことで、
管理会社は、こういうことを、なーんも言ってくれない。

で、ごにょごにょ、とその場しのぎな返事を繰り返すだけなので、
こちらも不安になるわ、
不安になったら、悪いこと(金がかかること)ばっかり
考えてしまうわ、

で、余計不安になるんです。

管理会社にお勤めのあなたと違い、不動産のプロじゃないんだからさ、
そういう説明をしてくれろ~~~、とぼやく。

熱帯雨林化した部屋

というわけで、
わたしたちのワンルームの事務所の中は、
天井裏の水がポタポタと落ちて、
化学物質臭がプンプン匂って、
エアコンをつけられない、熱帯雨林のような状態が
2週間続く、ということが決定したのでした。

まあ、どこが対応するにしろ、モノを減らすにはいいきっかけである。
濡れて壊れたものは、保管し(保険対応になるかもしれないため)
濡れていないけど、絶対に使用しないものは、メルカリに出してみた。

そしたら、
・10年使っていないネームランド
・アニメのフィギュア
・故障しているカメラ
が売れた。

全部で12000円の収入になり、
粗大ごみを出す費用と相殺になった。

おかげで
部屋の物量を、半分に減らすことができたのだった。

この部屋にきて10年以上。
全く使ったことのない、棚からおろしたこともない、
そこにあるのが風景と化していたいろいろなモノが
減っていった。

水漏れから1か月。ようやく管理会社担当者がお目見え

天井から水漏れがあって、1か月。
5月下旬、管理会社担当者、保険会社、がやってきた。
管理会社の担当者には、これまで何度も電話口で
どうなってるんですか!と吠えまくったが、
この日が”初めまして”、で、名刺交換した。

担当者は、
上場しているおっきな会社の社員、といった佇まいで、
スマートな方である。
育ちの良さも感じるし、能力がないわけでもなさそう。

それが、なぜ、あんなに仕切りがわるいのか、謎。

きっと、対外的に仕事ができる人、というのが、社内的に出来る人、ではないんだろう。

やっと原因が解明。そして修復の見積り

で、まあ、ここでようやく、
原因が共用部であり、保障はマンションが加入している保険会社がする、ということが報告された。

そして、修復の見積りが提示された。
かなりの金額である。

これが、もし、もしも、よ?
共用部ではなくて、うちが原因だったとしたら・・・。

うちは保険未加入だから、
これの倍額(見積はうちの部屋のみだから、2部屋分だと倍になる)、
払わなくちゃならない。

修復内容は、

天井裏の消毒。
天井の内側の建材を貼り替え。
天井と壁の壁紙の貼り替え、全部。
床(クッションシート)の貼り替え、全部。
照明の取り換え。

管理会社のスマートな担当者は、そう報告して、
黙ったままである。

我慢くらべかいな。
しょうがないので、

「で?」と促す。

それでも、だんまり。いや、立派。主義を貫徹。

だもんで、
修復はいつからスタートで、
いつまでかかるのか?
その間にこの部屋のなかはどうすればいいのか?
濡れて使用不可の家財、備品はどうするのか?
エアコンが含まれていないが、これはどうなるのか?
他の場所で作業した分と、これからする分のスペース賃貸料はどうなるのか?

を質問していった。

管理会社に対しての耐性ができたし、取り扱い方法がわかったよ。
自分でレールひいていくしかない。

水漏れで使用不可になったモノは・・

んで、被害が原因で故障した備品、家電、水がかかった家具は全て
写真添付してリストにせよ。すべて、製造会社と商品番号と金額も明記。
とのこと。

たぶん、これで挫折する人が多いのだろう。
面倒だから。

私は得意ですよ。こういうの。一銭だってもらさず取ってやるわい。
そのために写真も撮ってあったし!

ようやく室内修復へ

修復作業は土日含まず、1週間。
その前に荷物を全部出せとのこと。

荷出し、荷入れ、保管も内装屋さんがやるとのこと。
段ボールやガムテープ資材は前もって届けてくれる。

そして、もちろん、予定の日にそれらを届けてくれるはずはなく、
またもや、管理会社に電話して、ハキハキと

いつ持ってくるんですか!

と連絡することとなった。

7月上旬に新居のように生まれ変わった部屋に
戻ってくることができたのだった。

4月21日に、ぴっちょん、と垂れていた水漏れから、3か月。
ようやく終焉となったのでした。

まさか、こんなに期間がかかると思わず。

まあ、
断捨離もできたし、
部屋もキレイになったし(これは、大家さんが喜んだ)

終わり良ければ、っていうところでしょうか。

教訓は、
マンションの管理規約を読んでおくことと、
保険には入っておく、ってことでしょうか。

賃借人(部屋を借りている人)は、
退室するときに、現状復帰、が基本ですから。












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