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「やらない言い訳」2つの罠

英語学習をいつから始めるのがいいでしょうか?という質問にお答えします。

HLCAでカウンセラーをしているYukoです。日々、英語学習を始めるかを検討されているお客様とお話しますが、驚くべきことに、学習開始タイミングについて、多くの人から質問を頂戴します。私からすると、ベストなタイミングは今です。それ以外の回答はありません。そう伝えると元も子もないのですが、その理由を以下にお伝えいたします。

学生さんや20代前半:「キャリア経験を積んでから、英語」の罠

20代の方や学生の方からは、「まずは医療従事者としての専門性や実務経験を積んでから、英語を勉強するほうがいいのですか?」と聞かれることがあります。これは、一見するともっともらしい理屈に聞こえますね。特に、学生さんがオンラインスクールを検討される場合、出資者である親御さんに「まずは、看護師として一人前になれ。英語はそのあと!」と言われると、それ以上お願いすることができなくなります。でも、「看護師の一人前」は、どのような状態を指すのでしょうか?看護師のお仕事は奥も深いし、幅も無限大。果たして、何年間やれば英語を開始していいのでしょうか?

私も、中学生の時に「英語に特化した私立高校に行きたい!」と進路指導の先生に伝えたのですが、当時学校の英語の成績がたいしてよくなかった私に、その先生は「高校は公立の普通科に進み、大学で外国語大学に行けばいい」と言われて、反論できませんでした。しかし、自分の親は、「そんなに今勉強したいなら、その私立に行けばいいよ」と通わせてくれました。私は、高校に入学するやいなや、ものすごい熱意とスピードで英語をマスターし、大学では社会学を専攻することになりました。そのおかげで高いTOEFLの基準点をクリアし、カナダの提携大学に交換留学ができました。もし中学3年生の時、私の両親が、教師のように私を論破していたらどうなっていたでしょうか?

看護の勉強は確かに範囲が広くて勉強することも多いでしょう。でも、それに加えて毎日1時間、英語も勉強することは、大きな障害となるでしょうか?学生さんの場合は、勉強の習慣があることが何よりもの強みです。この時期に英語学習を開始しておくことで、実習や勤務が開始されてからその習慣を身に着ける方と大きな差がでます。勤務が開始されたら学習の優先度は相対的に低くなり続けるでしょう。業務に慣れてきたら、より責任のある業務を任されるでしょう。学習を始めるきっかけがないままに20代がすぎてしまうことは残念なことです

看護師として勤務して数年後に、転職をしたいと思ってから英語学習をするのか、若い時期に専門性と同時に英語学習もするのか?高校や大学のように、転職にも『募集日』と『試験日程日』が毎年同じ時期に決まっていれば、逆算して英語学習を開始できます。でも、応募してみたい求人がいつでるのか、だれにもわかりません。予測できないからこそ、今、『やってみたい』と思った気持ちを最優先にすべきなのです。

私は今も両親に感謝しています。私のモチベーションを『もっともらしい正論』で論破しなかったこと。これを読んでいるみなさん、今すぐに英語が必要ではなかったとしても、興味を持ったからHLCAをご覧いただいている事実を優先してください。

30代~50代『今から英語学習を始めても年収アップになる保証はあるの?』の罠

医療従事者の方は、すでに国家資格をお持ちですので、「この資格さえとれば〇〇ができるものだけを見極めて投資(努力)をしたい!」というお考えの方が多いと聞きました。しかし、英語さえできれば、などという職業は今もう日本には多くないと思います。ですから、英語力だけでは年収アップの保証はありません、と伝えています。ましてや、転職業界において、同じ能力や経験をもつ2名の候補者がいた場合は、若い方が採用されやすい傾向にあるもの事実です。

しかし、例えば、英語も多少使用する医療機関で求人があった場合、『臨床の経験があり、TOEIC700点取得』の若い方と、『臨床経験に加えて、リスクマネジメントの経験があり、主任として勤務中。〇〇科で使用する医療英語を話して患者様とコミュニケーションがとれる』方では、どちらを採用されるでしょうか?求人の質にもよりますが、『若くない』は、言い換えれば『責任の重い仕事を担ってきた経験』です。さらにご自身の経験されている診療科や疾患に関する英語能力がある方がいたらどうでしょうか?

30代以上の転職には、実務経験 x マネジメント経験 x 〇〇の掛け合わせで、ご自身をブランディングされることをおススメしています。2つめの要素までは、多くの同年代がお持ちです。3つ目の『武器』を育てましょう。それは、英語だけではなりません。中国語かもしれませんし、語学ではなく、PCスキル、場合によっては接客・営業やマーケティングに似た特技かもしれません。あるいは、ニッチで深い専門知識かもしれません。

年収アップやキャリアアップを目指して英語学習を始めても、その時求人がなければ、その努力は『損失』でしょうか?今後ますますインバウンド需要も上がることは明白です。観光客だけではありません。熊本に世界一の半導体メーカーが進出するというニュースを見てください。日本はこれから、海外企業が進出してくる国としても需要があるのです。

今ある求人だけを見て、学ぶ前から、学んだ先の心配や確証を得たい気持ちはわかりますが、学んだ先にしか見えない景色もあるのではないでしょうか。

実は、多くの方は、「今」始める方がいいとわかっている

「いつか始めたいとは思っているのですが、今始められるか不安、続けられるか不安・・・」とおっしゃる方の多くは、実は答えはすでにお持ちだと私は感じています。「学習を始めない理由」を無意識に探してるのではないでしょうか?

「仕事が忙しい」「子育てで忙しい」「今の仕事に直結しない」「今すぐ転職するわけではない」「今、外国人の接客は不要」・・・。「学習をやらない理由」など、無限に出すことができます。やらない理由はたくさん見つけられるのですが、「やるべき理由」があいまいなので不安なのです。その結果、「なにもしない」を選択され続けることになります。

原点にかえりましょう。なぜ、英語学習の広告をクリックしてみたのか?

やらない理由がたくさんあるのなら、インスタで表示された英語学習の広告はクリックする必要がないはずです。転職もキャリアアップもしなくても、現状維持でも困らないはずです。ではなぜ、興味を持ったのでしょうか?「今のままではなく、変わりたい」「よりよい環境にチャレンジしてみたい」という気持ちがあるのではないでしょうか?または、「英語が話せたらいいな」という純粋な気持ちもあるのではないでしょうか?

英語は楽しいものです。歯を食いしばって行うものではありません。「伝えたい」「伝わった」という嬉しい気持ちは、人間らしい本能の一部だと私は、思います。英語って楽しいですよ。今、一緒に始めませんか?

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