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ドイツ新幹線ICEで毎日1時間半かけてハノーバーメッセ取材してきた

4月22日から26日の4日間、Hannover Messe / ハノーバーメッセ2024の取材でした。これまで何度かハノーバーに泊っていますが、今年はホテルが高すぎて泊まれません。今回はまだ取材するかどうか未定のころ、1か月くらい前に見た時点で1泊3万円とか平気でするレベルでした。

これはコロナ前でもここまで高くはなく、コロナが明けたからというよりもハノーバーメッセの存在がより重要になったからなのかもしれません。ハノーバーメッセはIndustry 4.0、ドイツが主体となって進めている産業のDX化の展示会です。この数年開発中だった様々な技術が商用化を迎え、それらが相互に結びつき有機的な動作も可能となり、産業界を大きく変えようとしている、その状況を見に多くの来場者を集めたのだと思われます。

自分がハノーバーメッセを取材するきっかけは、もともと化学工場出身ということもあって工場へのITの応用などに興味があったことと、プライベート5Gなど産業向けネットワークがIoTを大きく変える可能性があると感じ、このイベントは見ておかねばならないなと思うようになったからです。実際に出展内容もIoT関連が年々増加しており、デジタルツインも気が付けば当たり前のものになりました。そして今年はAI関連も増え、生成AIもあちこちでみらたほど。昨今話題の技術の産業への応用をここで見ることができます。なおこの写真はNTT Dataのポータブル式プライベート5G基地局。プライベート5Gも今や当たり前の技術です。

以前1月にニューヨークで取材したNRFはリテール関連の展示会でしたが、そちらも最新のIT技術関連の展示ばかり。コンシューマーに落ちてくるより先に、エンタープライズの現場に次々と新しい技術が投入されています。なおNRFは記事は書いていないか自分。

「ハノーバーの宿が高すぎるけどハノーバーメッセの取材はしたい」、どうするかですが、簡単で別の都市に泊ればいいのです。実は大昔、まだMWCがバルセロナで開催される前は、毎年春のIT及びスマートフォン(携帯電話)の展示会といえば同じハノーバーで開催されていたCeBITでした。CeBIT期間中はハノーバーの宿が高くて泊まることができず、ブレーメンやハノーバーに泊って毎日通っていたのでした。当時はICE通勤は結構他の方もやられていたと思います。なおそのころはまだAirbnbはマイナーな存在でした。

上記の都市からハノーバーまでは1時間から1時間半かかりますが(ベルリンに泊ったときは100分)、ドイツにはICEが走っており、料金も早く買えばリーズナブル。またジャーマンレールパスを買えば定額で乗り放題です。なおもっと近い小都市に泊ったことがあったのですが、駅付近にお店が無かったり、そもそも宿の選択肢が少なすぎて今年は探しませんでした。

ということで今回はハンブルグに宿泊、ハノーバーまでは1時間20分から1時間40分。まあまあ遠いものの毎朝ハンブルグ中央駅始発(7:28)、ハノーバーメッセ着(9:11)という直通ICEが走っており、座って行けると考えました。

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山根博士のスマホ取材の裏側

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香港在住携帯電話研究家、山根康宏が記事に書けない取材の裏話やエピソード、香港生活のお話などを綴っていきます。基本更新は毎週2回(火・金)で…

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