"君"とは… Episode 0
1番近くにいて、1番遠い存在…。
それは時として、人生に酷を突きつける。
今日は高校生活最後の始業式。
これからの行事全てに"最後"と付くのは何だか癪に触るが。
高校最後のスタートラインに立つと、みんなとも"君"とも居れる日はそう長くないことを自然と感じられる。
進学校とされる自分の通う高校では、なおさら志望校の受験に向けて動いていく。
笑っていられるのも今のうちかもしれない。
君は僕のことをどう思っているのか…?
そう思い始めたのはいつだったろうか。
君…とは、幼馴染の井上和のことだ。
と言っても、一般に想像するような幼少期からの付き合いというわけではない。
中学1年でこの街に来た自分にとっては、隣の席だった井上が初めての"友達"だった。それからというもの、同じクラスになったのは中学1年と高校1年の2回だけだが、まるで幼い頃から付き合いかのように過ごしてきた。
始業式での1番の楽しみはクラス替え。
●●〇〇の名前は1組。
結果は…違うクラスだった。
そんな気はしていたし、今更何ということも無い。
期待し過ぎると疲れてしまう…というのは如何やら本当らしいと去年学んだ。
受験という得体の知れないモノが脳裏を掠める。
これからの1年間はどうなるのだろうか?
何が原因か分かりそうで分からない漠然とした不安が心を支配する。
そんな"何か"を抱えて、今日も君のいるらしいクラスを眺める。
初めての妄ツイです!
沢山の作品を拝見し、挑戦してみようと思った次第です。
不定期で不甲斐ないながらも、投稿していこうと思います。
「僕」視点のリアルな物語を目指しています。
どうかお手柔らかにお願いします🙇
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