ある男の物語=誕生日に②普通に美味しいものを
●ある男の物語=誕生日に②普通に美味しいものを
誕生日祝いの数多くのコメントをいただいているが、短いコメントで返信するのが精一杯だ。ここ数年見かけなくなったお名前の方々からもいただき、付き合いは続いているなあと感じ入る。<いいね=見たよ>の数が減っているのを見ると多少がっかりしていたが、密やかに<読まれている>のだなと思った。
さらに最近は切れ味悪い「香説」が多いのだが、ある大先輩からは「高説拝聴」との言葉を頂き、心深く染入っている。
さて、茅場町から八丁堀に向かう新大橋通の1本裏道は焼き鳥屋が多い。誕生日前日は久々に外食とばかりにこの辺を散策して焼き鳥「宮川」だった。だが、17時に入店して1時間経ってもオーダーした焼き鳥は出て来ない。何のこだわりがあるのか、オペレーションシステムが悪すぎる。焼き鳥屋は見栄えの良い店より、町中の立ち飲み屋が良いかもしれない。
その誕生日は高すぎる外食を止め、まずは黒ビールをスパークリングで割った<ブラックベルベット風>で喉を潤す。前菜は枝豆と自宅栽培の大葉たっぷりに鯵の刺身で白ワインを。メインは自宅で解凍しておいた冷凍の鴨を焼く、付け合わせはやはりクレソン。
赤ワインはワインクーラーから2000年のボルドーの<POMROL>を出す。デキャンタして、グラスに注ぐ度に刻々味が変化するのを楽しめる。最後はブルーチーズとコンテで。
数年前まで、レストランでは一人1万円+ワイン1万円と思っていたが、今や円安もあり3~5万円以上になった。牛肉は高すぎるし、肉の味を感じるのは琉球豚のみ。
とにかく「普通に美味しいもの」を楽しみたい。