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香高堂 地中海北縁を巡る旅と生活

その1=香高堂 書き出しに当たって
 
❖改めて旅無から旅空へと願うが
ふと、主夫の「孤独と孤流」と言う言葉が思い浮かんだ。
だが、年でなく、歳のせいか思うように身体は動かない。
60代では気が付かないが、70代を過ぎると身体時間はゆっくりになる。
物事を感じる時間や相手に伝えることが遅くなり、自分と相手の理解に齟齬が起きる。
今を活きる葛藤を繰り返しながら、進めるには段取りと仮置きが必要になる
記憶記銘力の迷走と衰えを感じ、記憶に頼らず、目に見える場をしっかりと見つめる。
メモを多用するが我が夢と希望は見えず、見定めることは出来ないと佇む日々が続く。
長生きしたくは無いが、人間の生存本能が働いている。
老兵は消えさるのでなく、温かい言葉と優しい眼差しを向けながら見守る。
完璧ではないが、物事を観る眼差しは、自らが培ってきたものに裏打ちされる。
生活のリズムとテンポを維持し、愚直なまで確認、ルーティーン化する。
目標と目的は何処にあるのか、そして、待ち構えるものは何か。
気の満つる時を待って、自然にリラックスして、感情を解放して行きたいと願う
 
❖人恋しくて会いたくて、徒然なる想い
今更ながら、旅するラブストーリーを紡ぎ出したいと思った。
定年退職した男が、付き添う恋人を探して永遠の地を目指す物語。
旅の文章は、いわば恋文のようなもの、知ってもらいたい気持ちを込める。
この窓から見える明り、街の灯りを感じ、身体の中から疼くもの書き記す。
初恋をイメージしながら、過去への想いを追い求める。
今や友達になってしまったが、私を支えてくれた恋人たちへの手紙。
私が懸想し、皆片思いだったが、逢って相対したいと思う気持ちを記す。
初恋の人が住む札幌、悲しい別れをした広島、新たな恋を目指して地に。
都道府県庁所在地での未踏の秋田市、高知市にも踏み入れたいと願う。
旅空再開による「異文化と交わり」が、現状打開へのキーワードと思うが。
「地中海の北縁~香高堂の旅する生活」を書き連ねていきたいと思う。
そんな思いを抱きながら、動き出しのテンポは遅くなっているのは確かだ。
 
❖火遊びは身を滅ぼす
そして今、旅を愛する人に出逢い、片想いかも知れないが恋に落ちた。
好きと嫌いの間には、静かに深く、悠々と大きな河が流れている。
間に島もあり、想い人への片側通行、両岸に向かうには時間が必要となる。
恋活をするか、恋文をしたためようか、悩みの日々が始まった。

2024年初詣のおみくじは「中吉=雨晴れて 木の間よりさす月光(つきかげ)に 緑さやかな風にほふかな」とあった。願望は「先ず心を正しく持ちなさい、自ずから叶えられます」、旅行は「途中を気を付けなさい」とあった。だが恋愛は「火遊びは身を滅ぼす」とあった。

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