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占い師から歯並びをキレイにした方が良いと言われて歯科矯正を決意したら大変だった話し ep5

『真夜中の音』

前回、矯正装置を着けて引きこもりニートが爆誕した。
と言っても、このころ祖母の介護も必要となっていて、母も現役で働いていたのでヲタクが家事・介護を引き受けていた。祖母の部屋にPSを持ち込んで、ゲームをしていると祖母は楽しそうに画面を見ていたのを思い出す。

病院には2~3週間間隔で通院することになった。最初は細いワイヤーそして中くらいのワイヤー、太めのワイヤーへと変わっていく。このワイヤーを交換するたびに、ヲタクは王蟲へと変身していた。
そして、ワイヤー交換をした日の夜、ヲタクはある音で薄っすらと意識が覚醒。

ギシ・・・ギシ・・・ギシ・・・。

待ってぇぇぇ!なんの音!?
ホラーゲームは得意だが、ガチのホラーは苦手なヲタクは布団というパラダイスの中でチワワ状態。勇気を出して、片目を開ける。特に何もない。そして、身体も動く。音も、聞こえなくなった。気のせいだったと自分に言い聞かせて、眠りに就いた。

そして、再びワイヤー交換をした日の夜、頭の中に聞こえて来た音で意識が覚醒する。

ギシ・・・ギシ・・・ギシ・・・。

いやぁぁぁぁぁ!
と、ここで前回の状況を思い出す。
あれ、これって、もしかして歯が動いてるんじゃね?
歯医者に行った日に音するもんな!きっとそうだ!
ヲタクは持ち前の単純さで納得して、眠りに就いた。

こうして、ワイヤーの見映えにも慣れ、お箸やフォークの恐怖にも慣れ、夜中の不穏な音にも慣れたのに、歯医者には慣れる事はなく、治療はワイヤー交換を繰り返し、時にマリオにからかわれ順調に進んでいった。

次回、恐怖の抜歯。

『補足』

前回、お箸が当たると痛いと書いたのですが、ワイヤー交換した数日が痛く、慣れると当たっても違和感があっても痛みはありませんでした。今回の、音もそうですが敏感になってたのかなぁと今では思います。
人の順応性ってすごいですね。


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