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占い師から歯並びをキレイにした方が良いと言われて歯科矯正を決意したら大変だった話し ep10

『土曜ワイド劇場~血の海再び①~』

特診を受けると、通常の矯正治療とは別に手術のための準備が始まった。
そんなわけで、まずは肺活量の測定から。健康診断などでよくみる、息を思いっきり吹くタイプの機械だった。そして、初体験のヲタクはここで肺年齢18歳という数値を叩き出す。現役で陸上やってたときと変わらないって事か~!なんて、暢気な事を思ってる場合ではない。
次に体重測定が問題だった。今回の手術は、念のため輸血が必要になった時に備えて自己血を400ml採取すると言われていた。そのため、体重が50キロ以上であれば1回で、50キロ以下だと2回で採取する事になっていたのだ。
「hakuさん、注射嫌いって聞いてるからなるべく1回で終わらせるように次回までに50キロまで増やしてきてね」
なんて、看護師さんからの気遣いのようなそうじゃないような宣告を受け、必死に甘いものを食べて頑張った。
「じゃあ、体重計に乗ってね~」
緊張の一瞬だ。
右足・・・左足・・・デジタルの数値が上がっていく。
「・・・48かぁ」
「2キロくらいだし、なんとかなりませんかね?」
「うーん、先生に聞いてみよっか」
融通気かねぇな!なんて、思ったらいけない。あちらもプロだし、万が一があってないけないのだ。

「48キロかぁ」
診察室に入ると、大門美智子のような麻酔科医がカルテとにらめっこしていた。
「元気なんで、一気に400いけると思うんですけど」
なんて、なんとか注射2回を回避したくて言ってみる。
「・・・2回に分けようか」
ぴえん。
こうして、抵抗空しく2回に分けて採血する事となった。
「あなた乗り物酔いしやすい?」
「はい。自分の運転じゃなかったら酔います」
「あー・・・じゃあ、頑張ってね」
意味深な言葉を残して、大門美智子は白衣を翻し去って行った・・・。
そして、この時の言葉をのちにヲタクは思い知る事ととなる。

「残念だったねぇ」
「・・・はい」
看護師さんに優しく慰められながら、ベッドに横になる。
「じゃあ、少し痛いけど頑張ってね!」
看護師さんの手には、見たこともないゲージの注射が握られていた。
もう、死ぬかもしれん(大袈裟)。
腕に針が刺さる。
痛い。
どんなに、気を紛らわせても痛いのは痛いんだ。
もう、この時点から麻酔してほしい。
そんな事をグルグル考えながら無事1回目の採血は終了した。
「次は、2週間後ね。たくさん、血つくらないといけないから鉄剤飲んで頑張ってね!」
抜くために血を作るとは可笑しな話だ。
薬も大嫌いなのに。
しかも、めっちゃ粒が大きい。
ヲタクは、飲まない事を決意した。

次回、『土曜ワイド劇場~血の海再び②~』

『補足』
処方された薬はきちんと飲みましょう(笑)。鉄剤のまれた方はご存知かと思いますが、一粒大きくないですか?味もへんな感じですよね。なので、私は飲まずに行きました。ダメな例なので、きちんと服用する事をおススメします。

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