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エレガント・シンプリシティ:これからの人類の向かうべき道

「手」は、ものをつくりだすために

「経済」は、みんなのしあわせのために

「教育」は、豊かなこころのために

シンプルな暮らしは自由への道をひらく

Instagramでフォローしているイラストレーターさんの投稿でたまたま知ったこの本。表紙に書いてある上記の言葉を見てすぐに、Kindleで購入して読みはじめた。なぜなら、これらの言葉になんとも言えない「希望」のようなものを強く感じたからだ。

この本は、タイトルから安易に想像するような「部屋を片付けてシンプルに暮らしましょう」というものではなく、また昨今流行りの「マインドフルな生き方で仕事もプライベートも充実させましょう」といった安直なものではない。もっと深く、人類の存在そのものに関わるような「重大な」本である。

人と人、すべての生き物、そして地球全体にまで渡る「関係性」の物語。「愛」や「ゆるし」という、普段語られるとすれば高邁になりがちな言葉が綴られていても、これらが浮き足立つこともなく心に素直に響いてくる。

すべての二項対立を乗り越えて、全体を静かにそしてやさしく俯瞰するための視座。ものごとをホリスティックに、より深く見るためのこころの持ち方。そして、これからの人類が目指すべき、「ソイル・ソウル・ソサエティ(土と魂と社会)」という新しい「三位一体」。ページをめくるたびに、筆者の言葉が、強く、しかし静かに胸を打つ。こんな読書体験はめったにできるものではない。

いやしかし、これを単なる「読書体験」だけにとどめておくわけにはいかない。よりよく、自由にしなやかに、そして強く生きるために、そしてすべての「かかわり」の中で自らの役割を果たすために、手を動かし、実践し続けていかなければならない。そういった想いが、自然に「わたし」の奥底から湧き上がってくる。

この本は、これからの人類の進むべき道をてらす希望として、私にとって大切なもののひとつになるに違いない。

ありがとうございます!