サバイバルオーディションを見てみた感想

以下の記事の続きになります。


今回はオーディション番組を初めて見た上での意見表明的なものを書きたいと思います。


最初に申し上げておくと、私はまずアイドルのオタクではないです。有名グループの名前やメンバー、代表曲はそれなりに知ってはいるものの、基本的には良いと思った曲を聴くくらい。そのため、メンバー一人ひとりのことは知らないし、曲はサブスクで聴くのでダンスがどんなものかは大抵知りません。そんなアイドルファン初心者です。

さらに、今回の記事のテーマである日プ女子については、放送終了後に視聴し始めました。そのため、デビューメンバーを既に知っているし、投票はもちろんしていません。放送時のリアルタイムの話題や国プの様子についても知らないです。
なので、ファン構造とか投票システムの話はできないかなと思ってます(リアルタイムを知らないので)。


さて、日プでは色んな国プがデビューメンバーを選ぶということで、当然個々の「アイドルとは」「アイドルに求められることは何か」という考えも異なります。(これは違って当然だと思います)

それらを判断する材料や場面は、番組にたくさん散りばめられています。

私はその中でも特に重要だなと思った部分が2つあります。そしてその2つこそが、私が番組の構造が残酷であると感じた要因でもあります。



舞台裏でも人格者

日プでは、数々の課題が与えられ国民プロデューサー(以下:国プ)の前でパフォーマンスをし、国プはそれを元に投票を行うのが番組の1つ目の軸です。

問題は2つ目の軸となる舞台裏の部分。日プでは本番のパフォーマンスの前に、練習生がどのような練習をしてきたのか、毎日の練習やレッスンの様子も抜粋して放送されます。そして、当然ここも評価対象となります。

練習スタジオには多数のカメラが設置され、練習での会話も全て撮られています。このような環境にいきなり放り込まれる女の子たち。

世間の目を感じながら練習する彼女たちは、「この行動をしたら、努力家だって思われるかな」とか、逆に「ここで意見を言ったら反抗してるように受け取られるかな」とか、色んなことを考えて過ごしたはずです。そうでない人がいたとしても、私がもし彼女たちの立場なら少し考えてしまうでしょう。

番組としては、本番がすべてではない、日常にも練習生たちの魅力が溢れているということでしょう。しかし、彼女たちが本来の自分をすべて出せているのか、萎縮したり国プに好かれる練習生を演じて無理をしている部分があるのではないか、疑問に思います。


トレーナーの言葉の重み

トレーナーとは、番組の中で練習生へ歌やダンス、ラップのレッスンを行うとともに、本番のパフォーマンスを見守る人達のこと。各方面でのプロが集う画面はとても豪華です。

国プの中にはアイドルを目指してバリバリレッスンを受けている、プロレベルの知識を持つなんて人もいるかもしれません。しかし、ほとんどは音楽やアイドルが好きという気持ちはあるものの素人だと思います。

そんな国プは何を基準に歌やダンス、ラップの実力を判断するのか。それはトレーナーの言葉です。

例えば、パフォーマンスを見て「あっAちゃんの歌好きだな」と感じたとして、その後にトレーナーが「Aさんの声が良いね」とコメントしたとします。すると「やっぱりAちゃん歌上手だよね」となり、Aは歌が上手いという評価の信頼性が増します。

逆に、「Bのダンスってちょっと表現が大袈裟過ぎないか」と思ったとしても、トレーナーが「Bのダンスの強弱の付け方が上手い」と言えば、Bはダンスの実力があるんだ、と自分の意見よりトレーナーの意見を優先して評価につなげる場合もあるでしょう。

歌やダンス、ラップの道でない我々にとってトレーナーの言葉一つ一つに重みがあり、当然視聴者は注目しますし無意識のうちに影響されていることでしょう。


番組では、レッスンや本番でのトレーナーの評価やコメントがたくさん出てきます。しかし、これらはすべて放送されるわけではなく、番組のストーリーに合わせたものだけが紹介されます。

よって、番組編成にあたって採用されたトレーナーの評価をきっかけに国プの評価も上がった練習生もいれば、トレーナーのコメントがカットされ目立った注目がないままパフォーマンスを終えた練習生もいました。

せっかくプロフェッショナルなトレーナーを揃えたのだから、せめて本番のパフォーマンスに対するコメントはすべて聞きたかったというのが私の本音です。一人一人への評価まではいかなくても、パフォーマンス中の反応をすべて流すくらいは出来るはず(コメント付きとして別動画アップでも良い)。

制作側の都合で国プに見つかるチャンスを失った子たちがいるのでは…と思うと悲しい気持ちでいっぱいです。


最後に

以上が、オーディション番組を初めて見ての感想でした。批判的な意見ばかりになってしまいました。

もちろん練習生は大好きだし、アイドルを応援する楽しさを番組を通して知ることもできたので、視聴して良かったなとは思います。

ただ、番組の構造に肯定的な姿勢ではないのは今後も変わらないです。


夢がみたいなら希望になるよ

LEAP HIGH! ~明日へ、めいっぱい~
/PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS

番組のテーマソングの一節です。この歌詞とても温かみがあって、寄り添う優しさがあって好きです。

番組が練習生にとって希望となる存在であれば、夢に向かって頑張る女の子の輝きがもっと見られるんじゃないかな、なんて思います。

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