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じんのひろあき未映画化脚本『ミミカ』
『ミミカ』脚本じんのひろあき 1985/07/07 脱稿
これは元の劇映画用の脚本を朗読劇として上演できるように、やや小説風に書き換えたものです。25歳の時に執筆しました。
●黒地に
字幕が上がっていく。
その字幕にはこう書かれている。
「ミミカという名前の女の子が芸能界にデビュ-して、11か月が過ぎた。ミミカはまたたくまにメディアに露出して行った、通称-アイドルロイドの一人である。
『自由を我らに』当日パンフレットご挨拶
十八年前の『自由を我らに』初演の時、カーテンコールが終わって袖にはけてきた役者達が口々に「今日はすごく芝居のテンポがよかったよね、いつもより早かったよね、さくさく行ったよね」と、興奮していた。
当たり前だ、台本を14ページもすっとばしていたからだ。
笑い事ではなく一幕物、出ずっぱり芝居の恐ろしいところである。
客席の明かりが落ち明転したらもう誰にも止められない。
脚本を書いた人間、演出し