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着てたフリース何色

 私(愛媛県の田舎生まれ田舎育ち田舎住まい)は東京に行くとしょっちゅう友人のいとーさん(東京生まれ東京育ち東京住まい)と遊んでもらうのだが、約10年も付き合ってもらっていると行き先のネタが尽きてきたというか、そういうわけでもないのだがここ数年は「公園で酒を飲みながら話す」ことが激・熱くなってきた。
私といとーさんは会うと必ず大声でアニメキャラなどのクソモノマネ(似ていない。やっている人間が楽しい迷惑行為。)をするため、屋外の方が都合がいいのだ。

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コンビニや成城石井で適当に食うものを買い、真冬でも春先でもベンチでくっちゃべり倒すわけだが、いとーさんと私は年が近いとはいえ全く生まれ育った環境が違うのだなあ…とシミジミすることが多々ある。

 あれは藤子・F・不二雄ミュージアムに出掛けた時であったが、新宿から神奈川県川崎市へ向かう電車の中で見える景色の中に突然山が見えだしたときに私が「あっ、山だ!!山が見えると安心するなあ!!!(山見て大喜びするな)」と叫ぶと、彼女は「山って…怖くない?」と答えた。

私は生まれてこの方、視界の”ふち”に山が映りこんでいないことのほうが少なかったため、そんなこと感じたこともなかったな……とびっくりした。
まあ山なんてウルシも生えてるし、猪に衝突されたら死ぬし、確かに怖いんですけど…。山田利吉(秘境出身の忍者)も泣くよ?


 また、いとーさんはフォロワーの運転する車に乗せてもらって出かけた時の話をしてくれたのだが、彼女はそもそも人生において「車という空間」そのものに馴染みがなく、知らないことっていっぱいあるんだなーって思ったよ、と話してくれた。
東京の人間は大半が電車で移動するため免許を取得しないものも多い…ということは頭で理解していたが、それすなわち「車という空間を知らない」ということである、とは思っていなかったので結構な衝撃を受けた。

大雨の中で車という分厚く大きい鎧に包まれているような感覚だとか、カーステレオだとか、そうか、縁がないものなのか……。
東京育ちの方と話していると「田舎にない」ものばかりに目が行きがちなのでこれは完全に盲点だった。

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 とまあ、とにかく歩んできた、目に映してきた風景が違いすぎる我々なのだが、なんだったか小さい頃の話になったことがある。
いとーさんに「肘~、ユニクロのフリース、何色着てた?」と聞かれたとき、私は自分でも忘れていた小学生の頃着ていたフリースの色をぐわーっと一気に思い出した。み……水色である。

そもそも「フリースを着ていたか」ではなく
「(着ているのはまあ当然として)何色を着ていたか」という質問な時点でグッと嬉しかったが、
愛媛の片隅のクソ田舎の小学校の教室で石油ストーブにあぶられていた私も、東京の街中の小学校に通っていたいとーさんも等しくユニクロのフリースを着て、出会わないままそれぞれがぼんやり暮らしていたのだなあ……と思うと、なんだか知らんが点と点が結ばれたようで、とにかくよかった。


ユニクロさん、フリースを大量生産して都会と田舎に流通させてくださり、ありがとうございます!!!!!



え?公園で酒飲みながらクソモノマネしたくなってきた…公園で酒飲みながらクソモノマネしたい……
今はテニミュ1st六角の「コートで会おう!」が始まる前の六角メンバーのセリフを一人で練習しています。誰か助けて。
助けて~~~~~!!!!!!!!!東京遊びに行きたいよ~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
…昨年準優勝だった氷帝学園が消えてくれたのはluckyだった。そして青学…。手塚はもうダメだ。

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